岡山映画祭2009 上映作品紹介


オープニング企画

 新藤兼人監督特集

 

11月14日(土) 岡山県立美術館


10:00〜12:30   オープニングセレモニー
            +石内尋常高等小学校 花は散れども  
13:00〜15:10   石内尋常高等小学校 花は散れども   
15:10〜16:10   新藤風監督トーク「新藤映画の魅力」

11月15日(日) オリエント美術館


10:00〜12:10   LOVE/JUICE (新藤風監督トーク含) 
12:30〜14:30   裸の19才               
14:45〜16:20   裸の島     

11月17日(火) オリエント美術館


12:30〜14:30   さくら隊散る             
14:45〜16:20   裸の島  

 

「石内尋常高等小学校 花は散れども」 

  2008年 日本 118分
 監督・原作・ 脚本 新藤兼人 撮影 林雅彦 音楽 林光
 キャスト 柄本明 豊川悦司 大竹しのぶ 六平直政、川上麻衣子

 

 なぜ95歳にしてこんなはじけた素敵な作品が撮れるのだろう。新藤監督が恩師に感じた体から発する「光」のようなもの、教科書以上のもの、いつまでも心に残って人生に強い影響を与えてくれたものと戦争という重いテーマとをラブストーリーでつなぐ大胆な演出。柄本明、大竹しのぶをはじめとした役者たちの好演が光ります。新藤監督70年の集大成ともいえるべき作品。必見!
     

 

 「裸の十九才」 

1970年 日本 120分
      

 監督・脚本 新藤兼人、松田昭三、関功 

 撮影 黒田清己、高尾義照 音楽 林光、小山恭弘
 キャスト 原田大二郎、乙羽信子 草野大吾 佐藤慶

 1968年、社会を騒然とさせた連続ピストル射殺魔事件の犯人永山則夫をモデルに事件のわずか2年後に公開にこぎつけた衝撃作。「私は生きる、せめて20歳のその日まで。寒い北国の最後と思われる短い秋で私はそう決める」と涙ながらに綴った19歳の少年が、なぜ金目的でもなく衝撃的に引き金を引き続けたのか。新藤監督は永山則夫の母に代表される日本の貧困にその背景を見る。

 

 「裸の島」 

1960年 日本 95分
      

 監督・脚本 新藤兼人 撮影 黒田清己、音楽 林光
 キャスト 乙羽 信子 殿山泰司 田中伸二 堀本正紀

 約40年前の映画とは思えないみずみずしい感動が広がる。瀬戸内海の小さな島。夫婦と子ども二人の生活。島には水がない。だから夫婦は朝早いうちから近くの島から水を運ぶ。そして、水桶をかつぎ急な山道を登り畑に水を撒く毎日。息子の死。それでも夫婦は黙々と日々の生活を営み続ける。セリフを排したサイレント映画の手法を用いる実験性と林光の音楽が効果を上げ、モスクワ映画祭グランプリを受賞。新藤兼人監督の代表傑作。

 

「さくら隊散る」

1988年 日本 110分
  

 監督 新藤兼人 原作 江津萩枝 脚本 新藤兼人  撮影 三宅 義行 音楽 林光
 出演 吉田将士 未来貴子 八神 康子 滝沢修 宇野重吉 杉村春子

 1945年8月、広島巡業中に被爆し非業の死を遂げた移動演劇隊「櫻隊」の丸山定夫や園井恵子、仲みどりら若き演劇人たち。その史実を滝田修、宇野重吉、杉村春子、千田是也らに取材。記録映像と再現場面を織りまぜた手法で原爆の悲劇に新たな視点で迫った衝撃的作品。新藤監督がいつかは撮らなければと思い続けていた悲願の作品。

新藤 兼人プロフィール

 1912年4月、広島県生まれ。監督作品47本。日本映画のシナリオだけでも「しとやかな獣」「けんかえれじい」などの名作200本以上を手がける。また、独立プロダクション「近代映画協会」を設立し映画製作システムを確立。戦後日本のインデペンデント映画の先頭を走り続ける。97歳、日本最高齢の現役最強映画監督。

「LOVE/JUICE」  

2000年 日本 78分
 

 監督 新藤風 

 脚本 新藤風 音楽 磯田健一郎
 キャスト 奥野ミカ、藤村ちか 西島秀俊
 
  
 レズビアンの千夏とストレートな今日子は仲良くともに暮している。自らが同性愛者であることを苦しむ千夏と。常に心の安らぎを求めている今日子。だが、千夏が今日子のことを好きになったことにより、友情で成り立っていた二人の関係に亀裂が生じていく。新藤風監督は、この作品で2001年第51回ベルリン国際映画祭フォーラム部門新人作品賞受賞。

新藤 風(かぜ)監督プロフィール

 1976年神奈川県生まれ。1995年に日本映画学に入学。1999年 『ナビィの恋』、2000年祖父新藤兼人作品『三文役者』以降新藤作品に助監督で参加。長編監督作品『LOVE/JUICE』がベルリン国際映画祭新人作品賞受賞。他に「転がれ!たま子」(2005)を監督。


 

11月18日(水) オリエント美術館


12:30〜14:00   空とコムローイ            
15:00〜16:34   チョコラ!             
19:00〜20:16   小梅姐さん

空とコムローイ

 2008年 90分 16ミリ

 監督 三浦淳子


 タイ北部の少数民族「アカ族」が暮らすコンティップ村で、現在、麻薬や売春の危機にさらされている彼らを30年間にわたり見守ってきたイタリア人神父と母親をエイズで亡くした「空」という意味の名前を持つ少女ファの交流を描いた私的ドキュメンタリー作品。
ファとその背景に映る人、風景にはエイズの感染や麻薬、売春などの危機の中にあって自尊心をもって生きようとする姿には、生きる力そのものが映し出されている。
その姿は、私たちに生きることの意味を問いかける。(中村智道)

チョコラ!

 2008年 カサマフィルム 94分
 
 監督  小林茂

 ケニア共和国の地方都市ティカで、親元をとび出し路上で生活する子ども達を撮った ドキュメンタリー。子ども達は、路上で拾った物を売って食い物に換え、仲間と共に分かち合って食べ、どこかの軒下に寝るという暮らしで、ひとが生きるということの裸形がそこにはある。子ども達は小さな群れをなしているがひとりひとりは極めて多様であることを、どこまでも子ども達に寄り添って描いていく。

小梅姐さん

 2008年 (株)グループ現代 76分

 監督 山本眸古 出演 赤坂小梅ほか

 大正、昭和を唄一筋に生き抜いた“うぐいす芸者・赤坂小梅”、彼女が生まれ育った筑豊・川崎町の風土や、芸者修行に明け暮れた北九州にその足跡を訪ね、一方で、残された曲や映像を駆使し、関係者のインタビューなどを交えながら、唄を愛し唄に尽くした女の生き様を描きます。


監督 山本眸古(ヤマモト ヒコ)大学卒業後、福岡の映像制作プロダクション?ビデオ・ステーション・キューに入社。
15年間在籍したのちドキュメンタリーの制作を志向して退社。現在、フリーディレクター。

 監督プロフィール


 三浦淳子 11月21日トークあり


1960年 横浜生まれ
1989年より私的ドキュメンタリー作品の制作を開始、92年「トマトを植えた日」がイメージフォーラム・フェスティバル大賞を受賞、97年「孤独の輪郭」でシネマデュレール、釜山国際映画祭など国内外多数。2000年よりタイ山岳民族の子供たちの映画撮影を開始。

 小林茂 11月22日トークあり


1954年生まれ。1992年『阿賀に生きる』(佐藤真監督)の撮影により日本映画撮影監督協会第1回JSC賞受賞。監督作品『わたしの季節』で文化庁映画大賞等受賞。

サテライト会場スケジュール

「小梅姐さん」 11月25日(水) 19:00〜   

会場 備前岡山西大寺五福座  
  お問い合わせ 090−8990−8240(松島屋)


11月19日(木)オリエント美術館


11:00〜12:37   ブライアンと仲間達         
13:30〜16:50   ラザロ(全編)           
19:00〜19:50   ちえみちゃんとこっくんぱっちょ

 

ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1

2009年 97分 DV 

監督 早川由美子  出演 ブライアン・ホウ

 イギリスで反戦活動を続けるブライアン・ホウ。
この映画は、ブライアンと彼のサポーターたちを、約1年半に渡って追い続けたドキュメンタリーである。これまでの生活を捨て、彼と共にここで生活することを選んだシングルマザー、半世紀以上反戦活動を続けるおじいさん、元労働党内閣の政治家などのインタビューを通して、”新たなイギリス”がここに描かれる。

 2009年ジャーナリスト会議・黒田清JCJ新人賞受賞。

 

『ラザロ−蒼ざめたる馬』篇 

DV-cam/カラー/40分

『ラザロ−複製の廃墟』篇   

DV-cam/カラー/80分 

『ラザロ−朝日のあたる家』篇 

DV-cam/カラー/81分

監督:井土紀州

製作:スピリチュアル・ムービーズ 
【キャスト】東美伽 弓井茉那 成田里奈 池渕智彦 小野沢稔彦 伊藤清美 堀田佳世子 小田篤
 高木陽介 大沼幸司

 怪物的ヒロインが誕生した。彼女の名は……マユミ。

 社会からはみだした女たちを組織し、資産家の子息を殺してその財産を奪い、偽札をばら撒いて経済テロを目論む……この世界の破滅とその後に訪れるであろう再生を希求する女、マユミ。

 この三篇の物語は、彼女の闘争の記録であり、愛と憎しみの軌跡である。

 そして、彼女の意志に共鳴した女たちの精神の叫びである。

ちえみちゃんとこっくんぱっちょ

 2006年/50分/横浜聡子監督

「青森の春は汚いー」。厳しい冬は終息の兆しを見せ、雪解けの季節が訪れた青森。その地で一人ひっそり暮らす女・のり子の前に次々と現れる、父、その恋人、幼ななじみたち。彼らは、真冬の吹雪の如く、のり子の過去を、現在を晒してゆく。

 横浜聡子監督
1978年青森県生まれ
2004年映画美学校高等科卒業。主な監督作品に『ちえみちゃんとこっくんぱっちょ』『ジャーマン+雨』2009年6月、商業映画デビュー作『ウルトラミラクルラブストーリー』が公開。

 監督:井土紀州(いづち・きしゅう)

1968年 三重県出身。主な脚本作品に『MOON CHILD』『ニセ札』など。監督作品に『百年の絶唱』『LEFT ALONE 』などがある。今秋、長編劇映画最新作『行旅死亡人』が順次全国公開予定。

 11月20日 トークあり 上之町会館

監督 早川 由美子

 1975年東京都出身。成蹊大学法学部、London School of Journalism卒業。公務員、会社員を経て、ジャーナリストを志し2007年に渡英。ロンドンでジャーナリズムを学ぶ傍ら、独学で映像製作を始める。本作が初監督作品。


11月23日 トークあり 上之町会館


11月20日(金)オリエント美術館


11:00〜12:34   ふるさとをください         
14:00〜15:57   長江にいきる            
19:00〜20:21   ラザロ(第三部 朝日のあたる家)
   

(上映終了後、上之町会館にて井土監督のトーク)  

ふるさとをください

三十周年記念映画『ふるさとをください』製作委員会 94分 


監督 冨永憲治
出演 大路恵美 烏丸せつこ ベンガル 藤田弓子

 主人公、片倉千草は大学院を出て県庁に就職。父の雄二郎は小売店を営み、地域の世話役として活躍していた。その頃、町に障害のある人たちが集団で引越して来る。彼らはクリーニングとパン製造の共同作業所を始める。町の人々は警戒の目を光らせ、町内会役員の父も、まとめ役として反対運動の先頭に立つ。
障害のある人達と、地域の人々との葛藤と和解を描く感動作。


 冨永憲治
 大阪芸術大学で映像を学んだ後、数々の映画の現場で助監督として経験を積み、
1994年に「右向け左 自衛隊へ行こう!」で監督デビュー。

 

長江にいきる 

秉愛(ビンアイ)の物語

2007年 117分 DVカム 

監督 製作 フォンイェン
出演 ビンアイ

 長江のほとりで、病弱な夫をささえながら、子供達と生きるビンアイ。三峡ダム建設による国の移住計画に、一人のごく平凡な中国の女性が抵抗する。大地に根ざした生活を貫く彼女の生き様をカメラは七年間見つめ、ドキュメンタリーの地平を切り拓く傑作が生まれた。山形国際ドキュメンタリー映画祭2007アジア千波万波部門 小川紳介賞(グランプリ)受賞。

フォン・イェン(馮 艶)
1962年天津生まれ。天津の大学で日本文学を学んだ後、日本に留学。1988年から13年間日本に滞在し、京都大学大学院経済学研究科博士課程で農業経済学を研究する。

サテライト会場スケジュール


  「長江にいきる」 11月14日(土) 

  15:00〜 18:00〜 

   会場 津山市 「茶房茶入」
お問い合わせ 0868−23−2200 



11月21日(土) オリエント美術館


10:00〜10:47   ジンジャーエール           
11:30〜12:30   しゃけは涙             
12:30〜13:00   福田監督トーク           
13:30〜15:00   空とコムローイ            
15:00〜15:30   三浦監督トーク

11月2122日アートリンクセンター 

(オールナイト上映会)


19:00〜22:30   ラザロ(全編)           
23:00〜23:50   ちえみちゃんとこっくんぱっちょ   
0:15〜2:15    長江にいきる            
2:30〜4:10  チョコラ!              
4:20〜5:40    小梅姐さん

「ジンジャーエール」  

 2001年 日本 47分
  

 監督・脚本 田淵史子 

 撮影 上原源太 音楽 オケラ座
 キャスト 阿藤利郎 宗形力也 本山彦次郎、小山萌子 

 15歳のとき、「10年後の自分に向けた手紙を書いて、10年たったら掘り起こそう」とジンジャーエールの空き瓶にお互いに何を書いたか秘密のまま、町の片隅の木の根元に埋めていた3人の仲間たち。そして、10年目に当たる年、主人公はよく行った定食屋で二人を待つが現れない。しばらくして彼らがこなかった理由を知る。岡山の高校演劇で活躍した田淵史子監督作品。2001年ぴあフイルムフェステバルで観客賞を受賞。岡山初公開作品。

田淵史子監督プロフィール
1976年岡山県生まれ。真備高校演劇部で活躍。「ジンジャーエール」がぴあフイルムフェステバルで入賞。第二作「月に星」を撮影後、第三作を準備中に2008年8月32歳の若さで亡くなる。

「しゃけは涙」

 2009年 Cinema Factory 60分

 監督  福田良夫
 キャスト 天間 太作 赤木英雄 天間 秀治 藤澤陽一
  天間 りん 村上康子 藤川 信義 信氏昌也 藤川 麻里 中 村薫 藤川 俊 釣田晴城


 主人公、天間太作は50歳。幼い頃の事故が原因で知的障害を負ったため、世間から隠されるように家の中で母に育てられた。その母が脳梗塞で倒れ、寝たきりになり意識もはっきりしない。太作には年の離れた兄がいるが、経営する会社が倒産の危機にあり、障害者の弟を構っている暇はない。そんな時、母の容態が悪くなり入院することになる。母のいない家の中に、太作は一人取り残される


 

福田良夫 11月21日トークあり

1998年に岡山で自主映画団体 CINEMA FACTORYを結成し、映画製作を始める。現在はフリーランスで照明・撮影の仕事をしながら脚本・監督として映画作品を製作している。


11月22日(日) オリエント美術館


10:00〜11:57   長江にいきる            
13:00〜14:34   チョコラ!             
14:50〜16:00   小林監督トーク

11月22日(日)  上之町会館


10:00〜17:00   臨死
(途中休憩あり)

臨死


1989年/モノクロ/358分/16ミリ

製作・監督・編集:フレデリック・ワイズマン
配給会社 エースジャパン

 ボストンのベス・イスラエル病院特別医療班についての映画。尊厳死、植物人間、脳死、インフォームド・コンセント、インフォームド・チョイスなど死と生の境界をめぐる末期医療の新しい問題を臨床現場から掘り起こした6時間に及ぶ超大作。ハーバード大学の付属機関であり先端の医療技術を誇るこの病院の集中治療棟で行われる生命維持装置を使った診療をめぐり、患者と医者が直面する現実に多角的に迫っている。

監督プロフィール
1930年、ボストンに生まれる。法律を学び、イェール大学大学院を卒業。のちに精神異常犯罪者のための州立施設に行き「チチカット・フォーリーズ」を製作。以後、アメリカ社会を深く見つめるドキュメンタリー映画を次々に発表する。



11月23日(月) オリエント美術館 


10:00〜11:16   小梅姐さん              
12:00〜13:34   ふるさとをください         
14:10〜15:47   ブライアンと仲間達
     (上映終了後、上之町会館にて早川監督のトーク)


11月2829日) 岡山市デジタルミュージアム


岡山映像祭&岡山映画祭クロージング企画

 毎年の恒例行事となった、岡山映像祭。
 今年は、県下の自主映画作家達の力作に加え、全国からも多くの公募作品が集まりました。また、玉野市で撮影されたタハラレイコ・上杉幸三共同監督のクリエイティヴ・ドキュメンタリー『円明院〜ある95才の女僧によれば』の国内初公開、2006の映像祭で製作発表され、2008年に全国で公開された『岡山の娘』の凱旋上映など、注目作品が目白押しです。また、上映終了後には、映像祭ゆかりの監督の製作発表もあり。こちらも要注目です。


「岡山の娘」 
    

 2008年、岡山を舞台に岡山のキャスト・スタッフと元岡山大学講師で現首都大学東京教授、そして詩人でもある福間健二監督とのコラボレーションで完成した「岡山の娘」。東京、大阪、横浜、広島、四国等の全国公開を終えて再び岡山での凱旋上映決定。


「円明院:ある95才の女僧によれば」 


  岡山県玉野市に住む95歳の尼僧と後をついだ若尼僧。彼女たちをとりまく仏教会を取材するうちに次々隠された事実が明るみに。パートナーである上杉監督のふるさと玉野を舞台にタハラ監督の女性の視点から語られる長編ドキュメンタリー作品。 


問い合わせ

岡山映画祭事務局(しあわせの青い鳥福祉作業所内)

電話 086-254-0238 担当 仲地まで
boken@mx1.tiki.ne.jp


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