油圧を測ってみます



シェルパに「アレ」をつけるべく、画策しています。
まずは現状の油圧を把握して
「アレ」をつけた後の油圧と比較しようということです。



シェルパのサービスマニュアルによれば 油圧は専用のフィルターキャップを使用して測りなさいとのこと。
サービスマニュアルの写真を見る限りでは、フィルターキャップのセンターに穴が開いています。
フィルターでろ過された後、各部に分配される直前を測ると思われます。
なので、通常のフィルターキャップに穴を開けてもいいのでしょうが
折角測るのですから専用のキャップを使ってみます。



KLX-シェルパ系の油圧測定用フィルターキャップ。
当初「油圧測定用の専用部品だから、きっと高価に違いない」と思っていたのですが
なんとシェルパ純正の(穴が無い)キャップよりちょっとだけ安いのです。
理由はわかりません。なぜなんでしょう?
ちなみに届いた部品を見てみると
穴の中にはタップをたてたときに出たと思われる切り屑が付いています。
なかなか生々しい逸品です。
センターの穴は10mm×P1.25
油圧計が繋がるのは、やはりフィルターの出口(各部分配直前)です。
ただサービスマニュアルには謎の文言が、「油圧が高すぎる場合は・・・フィルターの汚れを・・・・」と。
フィルターの出口ですから、汚れて目詰まりすれば油圧は下がりそうなものですが?
コレに油圧計のホースを繋げます。



繋げるのはPT1/8のオスネジです、でちょっと工作をします。



ホームセンターから買ってきた10mm細目ネジに3.4mmの穴を貫通させ、頭をとばします。





油圧計の取り付けはPT1/8なので、PT1/4(オス)とPT1/8(メス)のエア用エルボを購入。
1/4側の内側に10mm×P1.25のネジを切ります





仮に組み合わせてみます。格好悪いです。
キャップの穴を広げて、PT1/4のタップを立てたほうが?

いや、そもそも普通のキャップに穴を開けてPT1/8のタップを立てて
1/8のエルボをネジ込むのが当たり前ですね。
しかし、本来の油圧測定治具であるキャップを使ったのでこうなりました。
どちらにしてもキャップの部分に飛び出した部分ができてしまいますから
つけっぱなしで実用に供するのはちょっとためらわれます。





実車に取り付けます。ボルトにはシールテープを十分に巻きつけます。
油圧計のホースは1/8インチのフッ素樹脂(?)かと思われます。
温度もそれなりに上がる所なので、ポリエチではダメかと。
こうして見ると、普通のキャップに穴あけて1/8のエルボをネジ込めば
ここまで飛び出すことはないだろうなあと...。
格好悪いですが、とりあえず測定第一です。



エンジンをかけてみます。



油圧チューブの素材がわからないのはなぜかというと
この油圧計はオークションで700円で落札したものだからです(新品ですよ)。
いまだに出品されています。
取説にはアメリカ車の名前が出ていますが、何処の国で作られたかなどは一切不明...。
国産の50φくらいのメータに比べると、二まわりくらい小さいのがポイントです。
画像はアイドリング中の値です、画像がブレてしまっていますが...。
暖機もほとんどしてないので、サービスマニュアルと比較すると結構高い値です。
(700円の精度ですから、「アレ」取り付け前後で比較する目安程度かと。)



測った結果

状態 圧力
冷えている状態からの始動直後
スタータノブを引いてアイドルが
高い状態
3Kg/cu
上記からスタータノブを戻した状態 1.5Kg/cu
温まった状態、6速70Km/h 0.8Kg/cu
温まった状態、アイドリング 0.1Kg/cu?
ほとんど針が振れない

精度700円ということを割り引いて見てください。でも意外と正しそう。
温まるに従って、どんどん油圧は下がります。
オイルは交換してから、100Kmほど走行した状態ですから、まだヘタっていないでしょう。



ちなみに...。

油圧の標準値ですが、スーパーシェルパとSX200R(参考)のサービスマニュアルから抜書きしてみます。

車種 条件(回転数/油温) 圧力
スーパーシェルパ 4000rpm/90℃ 0.8〜1.5Kg/cu
SX200R 3000rpm/60℃ 0.15〜0.35Kg/cu

振るっているのはシェルパのサービスマニュアルです。こう書かれています。
「測定した値が標準値よりはるかに低い(高い)場合は・・・」
標準値を外れたら即NGではなく、はるかに低いか高いとNGだそうです。
標準値はあくまで目安ということで、NGかどうかは各自判断ということでしょうか?



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