The first traveling abroad

初めてパリへ行った時、
シャルル・ドゴール空港はとてもわかりにくい空港だったというのをまず鮮明に覚えている。
どっちに行けばいいか、直感的にもわからない。
判っている人は来ていいよみたいな、ちょっと敷居の高い国という印象を象徴する空港だ。
確か、成田空港から直行便で12時間かかった。
到着は夜だった。雨が降っていた。
タクシーに乗り込んでホテルニッコウ・ド・パリに向かった。
途中、エッフェル塔の近くや凱旋門も通ったが、
雨が降っていたのでよく見えなかった。

ホテルに着いて2日目のことだった。
朝食を採りにレストランに行った。
バイキング形式の朝食だが、そこはやはりフランスだ。
特にクロワッサンはおいしかった。
皿に好きなものを載せていく。
私が好きなものは、カリカリのベーコン、半熟スクランブルエッグ、
もしくはシェフがその都度作るオムレツ、チーズ入り。
ハッシュポテト、フレンチドレッシングのサラダ等々。。

さて、私がテーブルについて食事を始めたとき、
どやどやと日本人の高校生が集団で入ってきた。

飛び交う日本語、そして喧騒。
優雅に静かに楽しむ朝食の時間が、まるで日本の旅館の
食堂のような雰囲気に。。

まっ、日系のホテルに泊まったんだからしょうがないとあきらめて、食事を続けた。
しかし、彼らの食欲はすごい。みるみるうちに各皿はからっぽになる。
補充が間に合わないぐらいだ。
変に感心しながら、私は朝食を終え、その日の観光に出かけた。

翌朝、また、あの高校生たちと朝食時間が重なった。
まっ、しょうがないって思い、昨日と同様の品目を皿にとり、私は食事を始めた。

うっ、思わず私は声が出た。
カリカリベーコンの塩辛いこと!
その他もなんか味が塩辛い。

かの高校生たちも、塩辛いとか言いながら食べていた。
しかし、昨日と違い、お代わりする奴がとても少ない。
それはそうだ、だって塩辛いんだもんな。
しかし、不思議と文句をいう客もいなくて、それぞれ朝食を終え帰ってゆく。
無論、私もだ。

その日の夕方、高校生達がバスでホテルを去っていくのをたまたまみかけた。
しかし、豪勢だな、修学旅行だとしたら一体どんな学校なんだって思いながら、
部屋に帰った。

次の日の朝食。
勿論、とても静かで、料理もとてもおいしかった。

フランス人は結構、意地悪だと思った。