Let's Begin Ukulele
 とりあえず始める気持ち

 「なんとなく始めたい。」そう思ったらチャンスです。ウクレレは簡単なのですぐ始められます。
私も弦楽器を触ったことのない人間ですが1年ぐらいやってると、なんとかなるもんです。
ウクレレ始めると人生楽しくなります。新しい人たちとの出会い、楽器を演奏する楽しさ、
全てが新鮮で毎日が楽しくなります。音楽のある生活っていうのは本当に素晴らしいです。
なにより「1つぐらい弾ける楽器を持ちたいけど自分には無理」と思っている人には
まさにぴったりの楽器だと思います。

 ウクレレはとっても緩い楽器。ハワイのほんわかムードそのままに堅苦しい楽器ではありません。
チューニングだって神経質に合わせなくてもなんとなくこの程度ぐらいでも許されちゃいます。
ウクレレはどんな方でも優しく受け入れてくれます。

 ウクレレは玩具だと思ってる人がいますけど、ウクレレは楽器です。
「あ〜やんなっちゃった♪」しかご存知ない方、ネットで「ハーブ・オータ」「ジェイク・シマブクロ」
「ジェームズ・ヒル」「ハーブ・オータJr」など有名プレイヤーの演奏を見聞きしてみてください。
きっとあなたの評価が変わってくると思います。ウクレレは限りなく可能性のある楽器なのです。

  おっ、始める気ににっちゃいましたか?


 えっ、もう始める気になられました?大変良いご判断をされましたね。
それでは次に考えることは2つです。
まず楽器の調達。これがないと話になりません。次にどうやって弾き方を覚えるかですが、
これは後述するとして、まず楽器選びについて話をしてみます。

 まずどのメーカーのウクレレを買うかです。
私のウクレレ工房のリンク集を見ていただければわかると思いますが、
かなりの数の工房があってどれを選んでいいのか全くわからないですね。
いくらぐらいのご予算ですか?1万円以内?
それとも3万円程度まで?いくらでもいいっていう太っ腹の方もいらっしゃるかも。

 値段的に言うと人に聞いてもネットで検索しても大概、最低でも2万円〜3万円程度の
ウクレレを選んで欲しいという意見が大多数を占めています。これには私も同感です。
それは何故かと言うと、安いウクレレは正しい音程が出ないものがあるんです。
特に1万円を下回るウクレレは楽器とは言いがたいものが多い。
ウクレレは緩い楽器で少々チューニングを合わさなくてもというお話しを当初しましたが、
合わせないのと合わないのでは天地の開きがありますね。
楽器は音程が命です。これが保証できるには、まぁ2万円から上のウクレレを
選択しておけば間違いないということなのです。

 さて、値段の目安は2万円以上ということになりましたね。
次はどのウクレレを選択するかです。

 現在、ウクレレのメーカーには以下の3種類が大多数を占めています。
@ハワイ製 - 作りは雑なメーカーもあるがウクレレらしい音がする。
A中国・東南アジア製 - 最大の特徴は安いということ。しかし近年品質の良いものも多い。
B日本製 - 品質が安定している。
 
 実はここが一番思案のしどころだと思うんです。
私自身のことを言えば、私はすぐ止めてしまうかもしれないから最初は
安いウクレレで良いと考えて、75ドルのLanikaiという中国製のウクレレを購入しました。
このLanikaiは値段の割りにはきちんとしたウクレレで人気があるのですが、
しかし、教室やサークルに通い出してメンバーの方たちが持ち込んだ
ハワイ製の素晴らしいウクレレと比較した時、見栄えも全然違いますし、
音の良さ、弾き易さ、なども全然違うのに気づかされ、結局我慢できなくなって
2台目を購入する羽目になり、それが3台4台に・・・というのが今の状況です。

 それを踏まえて、私の意見ですが最初からある程度良いウクレレを購入して
それを長く愛用した方が良いと思うんですね。
私の教室のメンバーはKamakaであったりT’sであったり、結構良いウクレレを
初めから使っています。それが正解だと私は思うのです。

 しかし予算の関係もありますから、2〜3万円の予算ならFamousかLanikai。
(Lanikaiは最初に私が購入したウクレレですが、今になって考えると非常に
コストパフォーマンスの高いウクレレだと思っているのでお勧めしています。)
5万円以上出せるなら、ハワイ製のウクレレかT’sなどの日本製ウクレレを
初めから購入するのが最も良いのではないかと思います。
ハワイ製のウクレレもたくさんありますが、Kamaka・Koaloha・G-stringsの3つが
有名どころですが、私自身のお勧めはなんといってもCenizaです。
音の綺麗さ、押え易さ、弾き易さ、どれを取っても所有するウクレレの中では一番です。

 次にどういったタイプのウクレレを購入するかです。
すでにご存知だとは思いますが、ウクレレには大別すると大きさの違いによって
「ソプラノ」「コンサート」「テナー」「バリトン」と分けられます。
近年ハワイではウクレレの主流は「テナー」になっています。
しかしこれは好みの問題ですから、どのタイプを選択しても構わないと思うのです。
特に手が小さい女性はソプラノかコンサートタイプの方が弦も押えやすく、
弾き易いかもしれません。ちなみに私はテナータイプは所有していませんし、
家で気軽に弾けるのでコンサートタイプよりソプラノタイプのウクレレを持つことが多いです。
 ただ問題はこの寸法だとコンサートタイプ、この寸法だとテナータイプなど
明確な数字はないのです。ですからあるメーカーのコンサートタイプは
他のメーカーのソプラノとほとんど同じ大きさっていうことも有得ます。
例えば私のCenizaソプラノとLoprinziコンサートの大きさはあまり変わらないのです。
ですから一度は楽器店に足を運んで、どんなウクレレでもいいですから、
大まかな大きさの違いを実物で見てみるのもよいと思います。

 またウクレレには大きさの違いの他、形状・材質の違いがあります。
まず形状ですが、スタンダード型とパイナップル型があります。
スタンダード型とはいわゆるギターの形、パイナップル型とは初代カマカ氏が考案した
パイナップルのような形をしたタイプです。パイナップル型は可愛いので女性に人気です。
次に材質ですが、ウクレレはハワイアン・コアとマホガニーで製作されているのが大多数です。
コア製のウクレレはハジけたコロコロとした音質でマホガニーは少し粘りのある甘い音と
表現される音質です。これはもう好みの問題ですし、初心者の間は特にこだわらなくても
いいかもしれません。ハワイ製は当然ハワイアン・コア製が多く、アメリカ本土や日本では
マホガニーも多用されています。その他近年メイプルやマンゴーを使用したウクレレも
増えています。

 さて、大体どういったウクレレを買うか決まりましたか?
いよいよ購入する段階に入りましょう。
楽器ははハンドメイドですから、全く同じものは存在しません。
同じものでも各々に音の響き方や音質などそれぞれに個性があります。
従って一番いいのは、楽器店を廻って、候補のウクレレを何本も弾いてみる、
あるいは店員に弾いてもらって、自分が気に入るものを買うのが一番です。
 しかし、初心者でいきなり楽器店に行ってこれをするのは勇気がいります。
知識がなくて何話していいかわからないとか、冷たい態度を取られたら嫌だとか、
色々と心配はありますが、でも楽器店の皆さん、みんな楽器が大好きです。
実はあれこれ訊ねて欲しいんです。だから頑張って勇気を出して声を掛けてみましょう。
とにかく音を聞いてみる。そしてその時できるなら、ハイポジション(根元の方の高音域)まで
綺麗に音が出るか、ネックが真っ直ぐかどうかなどもチェックできたなら完璧です。
しかしこれは初心者には難しいので素直に店員さんに見てもらうのもいいと思います。
当然ネックが反っていたり、曲がっていたりするのは購入してはいけません。

 何軒か廻って大体的が絞れたら値段交渉してみてください。
ちょっとはオマケしてくれるかもしれませんね。これはあなたの腕次第。

 さてここに問題があります。住んでいるところにウクレレを売っているお店が
ないという方。こういう方、結構いらっしゃるはずです。実は私もそうなんです。
そんなあなたには通販という手があります。
ただ通販のネックは音を確認できない、商品の不具合も自分でチェックできないなど
数点のリスクがあります。

 私はいままでウクレレはLanikai以外は全て通販で購入しました。
確かに思っていたウクレレとは違っていたというウクレレもありました。
しかしほとんどのウクレレは満足のいくものでした。
私は通販でウクレレを購入する場合には必ず日本国内だと電話をし、
海外でもメールを通して、自分の欲しいウクレレについて訊きます。
そしてメールで写真を送ってもらったりして現物を確認し、またネックの反りや
フレット音痴などは店員さんを信頼してチェックしてもらっています。
この方法でいままで製品不具合があったことはありません。
大切なことは御茶ノ水界隈のウクレレ店や各都市の大手楽器店、
ハワイだとウクレレハウスやPuaPuaなど信頼できるお店の通販を
利用することが大切です。
日本国内の楽器店さんなら電話で値引き交渉に応じてくれるところもあります。
オークションという手もありますが、こちらはもう自己責任です。
初めて楽器を買う方にあまりお勧めできません。

 ウクレレと同時にチューニングメーターを購入しましょう。
ヘッドにクリップのように挟むタイプが便利です。私はKORG AW-1を使っています。
ピッチパイプというものがありますが初心者でこれを使うのは無理です。
チューニングメーターを選択するのが賢明です。

 ウクレレのお手入れ方法は、私はウクレレを使用した後はセーム皮を用いて拭いています。
たまにオレンジオイルで指差し板やボディを柔らかい布に染み込ませて軽く拭いています。

  おっ、始める気ににっちゃいましたか?
 

さて、とうとう念願のウクレレを手に入れました。
いかがですか?初めてウクレレを手にした感想は。嬉しいですよね。
それではいよいよそのウクレレを弾くことを考えましょう。
といってもここで弾き方の講習をするわけではなくて、
どうしたら弾けるようになるかについてお話をしたいと思います。

 ウクレレの弾き方をいかに覚えるか。色々と方法があります。
私は当初「杉本いわお」先生のウクレレ教習用DVDを購入して練習していました。
これだけでもきちんとやると、結構ある程度のレベルまではいけると思います。
しかしこればかりやっても飽きるので、色んな楽譜を買ってその練習も始めたのですが、
弾き方がわからない部分やリズムの取り方が分からない部分が出てきました。
模範演奏CD付きの楽譜だと何度も聞いて弾き方やリズムの取り方を
感覚的に覚えてなんとか弾けるのですが、模範演奏のついていない楽譜だと
ちょっと困ってしまったんです。
 ですから私はネットでも本でも独学が可能だとは思いますが、
ある程度進むと、やはり誰かに教えてもらった方が上達が早いと思います。

 私もこう考えて、車で片道1時間半かけてレッスンに通い始めました。
これだけの時間と労力をかけても独学でやっていく何十倍も得るものがあります。
弾き方、コードの押え方のコツを覚えられるのもメリットですが、
なにより音楽の理論も勉強できるのがありがたい。

 これからウクレレを始めようと思っている皆さんも私は近所の
ウクレレ教室なりウクレレサークルなりに参加することをお勧めします。
教室やサークルに入るとウクレレを通じた仲間ができる。これが大きいんです。
練習の励みになるし、同じ趣味同士、話すだけでもとても楽しい。
演奏会などのイベントに参加したり、仲間とワイワイしながら
練習に励む時間を持つことが大きなウクレレの楽しみ方のひとつなのだと思います。
ですから、通える範囲の教室やサークルを訪ねて体験入学なりさせてもらって、
その中から最も自分が合いそうなところへ参加するとよいと思います。

 さぁ、ここまで来ると、いよいよあなたのウクレレライフが始まります。
個人でひたすら練習するもよし、教室に通うのもよし、
ここから先はもう私がこれ以上とやかく言う必要もありません。
あなたなりのウクレレの楽しみ方を見つけて、ウクレレライフを満喫してください。

いつの日かあなたとコラボする日が来るかもしれません。
その日までに私も腕を頑張って磨いておきます。

ウクレレ、これからも一緒に楽しみましょう。