モトグッチV35イモラ
当時は国産車のクリップオンハンドル、ビキニカウルなどは許可されていなかったが輸入車の場合は何故かOKだった。
イモラもその一台でその精悍なスタイルにあこがれたものである。田舎では現物を見るチャンスなどなくバイク雑誌の記事
(Riders Club誌の長期テストに抜擢された)で想像をたくましくしていたものである。
そんなバイクがひょんなことから手元にやって来た。マーニ400用の「部品取り車」として。
イモラの現状
メーターを信じる限り走行は1万Km少々。外観は年式相応(以上)に疲れ、傷だらけ。カウリングの割れ、タンク、フレームのサビ、シートはボロボロ。
バッテリーをつなぐと各種インジケーターは点灯するのだがエンジンはかからない。
でももしエンジンがかかったとしてもこのバイクは動かない。何故ならマーニのドナーとなってドライブシャフトを失っているからだ。
軒下に鎮座したイモラ
イモラは買いではないか?
その後に登場した4バルブイモラは前後に潰されたような形になって何とも冴えなかったが初代イモラはルマンIIIに似(させ)た直線的デザインで何とも恰好良い。
一体成形のシート形状やシート表皮の皺の入れ具合いなどディテールにも凝っている。
凝っていると言えばインジケーターランプ類だがプラスチックの経年変化が早く痛み易いようだ。
メーター本体もデザインが良いだけに日焼けしてしまうのは惜しいところ。
残念ながら実動車に乗ったことはないがポジションや車体重量などは扱いやすいのではないかと推測される。
個性的なデザインやエンジンの存在感などを考えると中型のネオ旧車として良いポジションにあると思う。(多分エンジンは頑丈。電装系は心配)