マーニスフィーダ400(改500)

古本屋で購入したClubman誌の個人売買欄で発見。発行が2〜3ヶ月前の雑誌だったにもかかわらず現車は売れ残っており入手できた。

マーニのモディファイ

前オーナーが非常に大切に扱っており、また好ましいモディファイがなされていた。

前オーナーによる改造点は以下の通りでオリジナルのカフェーレーサー風からネイキッド風に変更されている。

・グッチ750cc用ピストン、シリンダーを使用して排気量up(約500cc)

・タンデムシート、ビリオンステップを装着して乗車定員を2名に変更

・ロケットカウルを外し、メーターバイザー(ヤマハSR用)に変更

・トップブリッジを加工し、クリップオンハンドルからバーハンドルへ変更

・ヘッドライトはシビエH4

・NHK製ステアリングダンパーの装着

・エアクリーナーをK&Nに変更し、サイドカバー撤去

・リアサスをKONIに変更

・グッチガード装着

・プラグコード交換

・フロントブレーキキャリパーをブレンボ4ポッドに交換

新車と見まがうコンディション

マーニの走り

上記改造でポジションは国産中型ネイキッド並となり気負わずに跨れる。

しかしエンジンをかけると雰囲気は一変し大きめの排気音を伴って強い振動がグリップに伝わる。

操作系は全体に重く(フリクションがあるわけではなく、リターンスプリングがきついといった感じ)しっかりした手応え。

ツインという形式から想像する低速トルクは期待はずれで、その代わり3,000回転位から左右気筒がが同調して高回転域までスムースに吹け上がる。

但し、明確なピークはなくフラットな回転上昇。

ゴージャスなフレームだが飛ばすと足回りがひ弱。

形や走りは70〜80年代のモノであって今の感覚では古い(悪いと言っているのではない)。

テールバッグが似合っいないが車体に収納が皆無のため

トラブル & ウイークポイント

・走行中に突如片肺になる。原因はバルブガイドの脱落でボアアップの改造を行なったGSJさんにシリンダーヘッドを送り修理。

・折角のアップハンドルではあるが元々のハンドル切れ角が小さく小回りはできない。

・グッチ各車の問題ではあるがシフトストロークが長く曖昧でカッチリ感に欠ける。気を抜いて操作するとギア抜けする。

・リアブレーキのタッチが曖昧で効きの調整がやり難い。

・サイドスタンドが脆弱で使い物にならない。尚且つオートリターンなので一度転倒させてしまった。

メーターの視認性は良好

タンクキャップはよくある汎用品だがマーニロゴ入り

マーニのバイヤーズガイド

樹脂製パーツを極力廃し、手作り感の漂う工芸品のようなバイク。

優雅なデザインに似合わず濃い乗り味なのはベースとなった車輌がモトグッチだからか。

国産車と比較して絶対性能に見るべきところはないがスピードあげずともスポーツライディングの心地好い疲れは味わえる。

磨いて飾っておくだけでも、乗って楽しむのにも両方に対応できる稀有なバイクであるが走りに関しては他車と比較しないこと。

所有する満足度は高いのだが大型マーニの影がちらついたりしたら心中は穏やかでなくなる。