微茫惨澹

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微茫惨澹


田能村竹田は山中人饒舌に浦上玉堂の作画について次のように言う。

芸道思想集 日本の思想7 芳賀幸四郎編 筑摩書房
P366
"李日華云く絵事は必ず微茫惨澹を以って妙境となす。
昔人其のかくのごとくならざるを苦しみ、或いは再び滌去して然る後に揮染し、
或いは細石を以って絹を磨し、墨色をして絹縷に着入せしめんと要するに至る。
其の心を用いることを知る可き也。紀玉堂ややこの旨を解す。故に吾この人を
取るあり。"
****訳*****
"明の画人李日華は、「画は何となく薄暗く奥深い趣のあるものが至上の作とされる。 昔の画家は、このように描きたいと苦心惨澹し、一度筆を下したものを洗って再び かきこみ、時には、石で画布をみがき、墨色が絹の糸すじによくにじみこむ よう心をくばる」といった。その用意の並々ならぬことが知られる。
わが浦上玉堂はよくこの趣旨を理解して実行していた。自分がこの人を 尊敬するのもその故である。"
P363
心と目とが通じ合い目と筆との息が合うことによってその心に描かれたものが 筆端を通じて吐露されるのである。
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近世随想集 日本古典文学大系96 岩波書店 山中人饒舌 麻生磯次校注
P582
注 「微茫」ははっきりせず、ぼんやりしているさま
  「惨澹」は、うすぐらく物すごい有様
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字通
微茫 不明のさま
惨澹  薄暗い また 苦心する
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三省堂新漢和
惨澹  1 見る目もきのどくなさま
    2 心をくだき、苦心するさま
    3 ものすごいようす
    4 ものすごく気味悪く感じるようなうすぐらい状態
微茫  はっきりしないさま ぼんやりしたさま 薄暗いこと
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【微茫】
ビボウ ぼんやりとしてかすかなさま。はっきりしないさま。

【惨淡】
サンタン ・じめじめしてうす暗いさま。・あれこれと心を痛めるさま。
「苦心惨淡」・見るも気の毒な、痛ましいさま。『惨澹サンタン・惨憺サンタン』