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  鬼手仏心通信     = 50 =

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   こんにちはWOODLANDNOTEです。



  ■ 道から邪魔ものを除け ■

  (V・ハワード著 『なぜあなたは我慢するのか』より抜粋)



  ● 密閉された小部屋にいる男が、不安な目つきで、
     誰か鍵をもってきてくれないかと待っている。
     自分のポケットに鍵があることには決して気づかない。
    
     自己解放とは、誰か他の人がもっていると思い込みがちな鍵を、
     自分自身のなかに探すということなのです。




  自由な人というものは一見独特な無頓着さをもっているかに見える。
  だが、人の苦しみに無頓着ではない。
  それどころか、彼だけが、こころからの思いやりを表現する。
  なぜなら、囚われた人は思いやりのふりをするだけだ。
  その背後には自己関心という、こだわりがあるからである。


  自由な人の無関心、無頓着は彼の完全自由の一部である。
  彼には、自分におもねっている偽りの自己イメージがないから、
  たえず他人からの中傷や罵倒に対して予防しなければならないという緊張はない。

  他の人々にはもちろんそれが分からない。
  月に吠える狼は、月の無頓着さなど思ってもみなかろう。
  自由な人の独特な無頓着さは彼の心の平和の一部なのである。


                        ・


   
  昔のたとえ話にこんなのがある。
  獅子が羊小屋で生まれ、羊たちといっしょに成長し、自分を羊だと思いこんでいた。
  狼がやってくると、この獅子はこわくなって羊のように啼き、逃げ出した。

  ある日、王者のような獅子がそばを通り、
  羊群のなかに若い獅子が草をはんでいるのを見つけ、おどろいて呼びかけた。

  「なんだ、おまえは羊どものなかで何をしているんだ。
   おまえは獅子じゃないか!でてこい、獅子らしく生きろ!」
  

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