[懶惰]
【ヴィドック】
|監督:ピトフ 出演:ジェラール・ドパルデュー、ギヨーム・カネ|
『おじいちゃん、おくちくさ〜い』
『ふぉっほほ、いかんいかん、こりゃB級のにおいじゃ』
とにかく良くも悪くも「汚い」です(w)。
フランスに実在した私立探偵ヴィドックと謎の黒マント仮面をめぐる話なんですが、
各所に用いられたCGと意図的に汚くした役者(役者自身もメイクも)が画面狭しと
暴れ回るあの映像が、はたして宣伝文句にあるような「絵画のような映像美」なのかどうか、
はなはだ疑問であるというのが率直な感想です。
当時のフランスがあんなに雑多で汚ぇところだったのかどうか事実は知りませんが、
もしそうだったのなら、その雰囲気だけは旨く出ていたね。
黒マント仮面の扱いは凡庸だったけれど、シナリオ自体はアレっぽくてなかなか
面白かったのが、救いと云えば救いでした。
う〜ん……。まぁ人それぞれだけど、あれを「映像美」と云う人も
確かに居るんだよなぁ……。んん〜〜。
【フルメタル・ジャケット】[V]
|監督:スタンリー・キューブリック 出演:マシュー・モディン、アダム・ボールドウィン|
ベトナム戦争が題材のキューブリック作品。
前半(40分くらいまで)は鬼教官にシゴかれる兵士達の様子を、後半では実際に戦場で戦う兵士の姿を
狂気を交えて描いています。
訓練所のシーンは正直云ってめちゃくちゃ笑えたのですが、もしかして己の感覚おかしいのか? と
不安になってちょっと検索してみたら、同じように笑えたという意見がままあって少し安心。
ホントはすごくシリアスな内容なんですけどね。
それにしても、鬼教官の淫猥な侮蔑語録は圧巻です。なにやら偏執狂で知られるキューブリック
自身が邦訳に関してもチェックしたという噂があるらしいけれど、まさか"マンコ"なんて言葉が
字幕で許されるとは思っていなかったので不意をつかれました。
他にも、兵士の訓練でランニング時に歌われる例の「ゲームボーイウォーズがで〜るぞ〜」の
歌に合わせて「ホーチーミンはくそったれ(原文:「Ho Chi Minh is a son of a bitch」)」など、
かなり笑える表現がてんこ盛り。
ちょっとイっちゃった兵士がヘリからベトナムの人民を撃ちまくりながら叫ぶ
『逃げる奴は皆ベトコンだ! 逃げない奴はよく訓練されたベトコンだ!!』
も、かなりツボでした。
戦場でミッキーマウス・マーチで行進したり、わやしてます。
なんだか、本道であるはずの人間が狂気へ埋没してゆく描写よりも、キューブリックらしい
ハジけた表現の方が印象に残った作品でした。
「ほほえみデブ」のイキっぷりはかなり秀逸です。
【ガタカ】[V]
|監督:アンドリュー・ニコル 出演:イーサン・ホーク、ジュード・ロウ|
DNA操作技術の発達により、遺伝子レベルでの区別(差別)が行われる近未来を舞台に、
不適格者の苦悩と可能性への挑戦を描いた作品。
全体的に落ち着いて乾いた描写であるため、観る前に予想していたような、
遺伝子やクローンなどの時事ネタを扱うSFモノにありがちなB級っぽさは
それほど感じられませんでしたね。
それにしても、この作品はイーサン・ホークのほうが主役っていう扱いなんですが、
どうみてもジュード・ロウのほうが格好良いし存在感あります。
実際、ジュード・ロウはこの作品以降も「A.I.」に抜擢されるなど活躍してるみたいだから、
売れる売れないがハッキリしてるみたいですけども。
産まれたときに寿命や疾病の発症可能性まで判明してしまうような
社会が、ホントに来るんでしょうかねぇ。
【バニラ・スカイ】
|監督:キャメロン・クロウ 出演:トム・クルーズ、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス|
ペネロペ、可愛すぎ。
……以上です(ぉぃ
いや、正直、観た直後は『ヲイヲイ、そりゃあねえだろォ!!』(デヴ声)と思ったのですが、
この映画、かなり多くの伏線を敷いており、なおかつそれが注視していないと気付けないような
ものであったりするため、ネットでも意外に「謎解き」が熱く行われている模様なのです。
ネタがネタだけにちょっと精神的外傷が再発しそうになったものの、上のような要素を
あとになって考えてみると、作品としての構成・・なりたちは確かに良くできていると思います。
あのネタが、受け手を物語から突き放す原因としてではなく、逆にのめり込ませる要因として
機能しているのが、面白いと云えば面白い。
これってすんごい例外的な話ですけどね……。
それと、観る前にとにかくジャンルが不明な作品でしたが、観た後でも判りません(w)。
とりあえず「キャメロン・ディアスの愛憎復讐劇」ってのは、一部当たっているけれど、
正しくはありません。それにしてもキャメロン怖いよ。
それと……全く無人のタイムズスクウェアは、圧巻です。
"Open your eyes."
【ハリー・ポッターと賢者の石】
|監督:クリス・コロンバス 出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン|
物語はハリーが胸に七つの傷をつけられる凄惨なシーンから始まります。
嘘です。
それはさておき原作を非常に良く再現してますね。ホグワーツ魔法学校の雰囲気も
うまく出ているし、キャスト(特徴的な先生や生徒たち)もイメージにかなり
近いと思います。
あくまで己の中の、ですけど。スネイプとかね。
CGに関しても、世間の評価はどうなのか良く知りませんが、「世界観を構築するためのCG」としては
本当に良く機能してると思います。作中のトロールなどはどうかなと思う面もあるけれど、
例えばアクション映画の爆破シーンでCGモロ判り……ってのとは次元の違う
話だと思うので、許せてしまったりして。
それから、原作を読んでから観ると、ところどころのシーンで、初見とは別の見方ができて
面白いのですが(例:反対呪文)、もちろん映画のほうから鑑賞しても十分に
楽しめるものの、単純にかかる時間を考えると、本を読んでから観るほうが
良いかもしれませんね。
ネタがわかっちゃってると、4時間も5時間もぶっつづけで読むのは多少ツラいかもしれないので。
意外に、つまらなかったなどの厳しい評価をする人も多いようですが、己はわりかし好きです。
「千と千尋の神隠し」もそうだけど、子供が親に『観に行こうよ〜』とねだって家族で観に行く・・
という形で観客を誘致するタイプの作品は、いま業界にとっても重要だと思うし。
そういえば今作はムービックス倉敷の8番スクリーン(二番目に大きい劇場:本レビュ初回更新時には
「一番大きい」と大嘘こいてました。うへぇ)で観られたんですごく
臨場感有って良かったけど、やっぱこういうのは劇場で観た方が面白いと思うですよ。
あー……そうそう、忘れてた、いや、とにかく、上で書いた事なんてこの際どうでもいいんですよ、
全部嘘ですから。
あの、もう、この映画に関してはハーマイオニーが良いの一言に尽きます。
あぁ、可愛いなぁ(病気再発
【スパイ・ゲーム】
|監督:トニー・スコット 出演:ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピット|
こんなこと云うと映画ファンには白い目で見られそうですが、
実はロバート・レッドフォードという俳優の存在を全く知りませんでした。
んが、なかなか渋くて良いですね。少なくともこの映画ではかなり良い雰囲気を醸し出していて
ハマり役だったと思います。
「事件は現場じゃない、会議室で起こってるんだ!!」と云わんばかりの情報戦は
観応えがあるので、ブラピ視点が意外に少ない構成も「まあ、いいか」と
思えてしまいますね。
2時間8分にギュっと詰め込んで、最後はスカっと終わる。某氏の『まぁ普通に面白いけど
ストレートだな』という感想もそれはそれで解るものの、
己はなんだか意外に面白かったです。
たまにはこういうのもいいね。
【アクシデンタル・スパイ】
|監督:テディ・チャン 出演:ジャッキー・チェン、ビビアン・スー|
香港・韓国・トルコを股に掛け、全裸のジャッキーが所狭しと暴れ回る最新作。
正直云えば、solも『拳銃の奪い合いが多かった』と云うように、クンフーという意味では
アクション面に若干の物足りなさを覚えるかも。ただ「レッド・ブロンクス」などと
同じような感じでスタントとして観るならば、かなり過激なことをやっているので
これは見物です。
様々なオブジェを使ったアクション……例えば定番の椅子に始まり、机、棚、扉などを
用いたものももちろんあります。
戦闘ではないけれど、白い大きな布を体に巻いてゆくシーンも面白い。
よく毎回毎回、こういうの思いつくなァと思ってしまいます。
ビビアンは可愛いんだけど薬漬けというシュールな設定だし、トラックからの
脱出シーンでは幼い女の子もかなり危ない目に遭わせているという、香港映画の
「女子供容赦しねぇぞ」という意気込みがスクリーンからバッキュンバッキュン
伝わってくるのも良いね。
それから今回は、ジャッキーの全裸シーンがとても長時間だったのも
印象的というか『女性ファンサービス?』と穿ってしまうくらいの
見所となっています。
大スターになっても、全裸で町中を疾走するという道化役を甘んじて演じる、
その謙虚さに僕らはスクリーンの前で涙したものですよ。
もちろん、市場の真ん中を車で暴走して野菜が転がり落ちたり
果実の山に突っ込んだりという、ジョン・ウー映画で云うところの「ハト」に
相当する演出も健在ですのでファンの方も安心です。
また、脚本がいつもより凝っているような気がしますが、
特に問題はありません(ぉぃ
これからのクリスマスシーズン、カップルで観に行くにはぴったりの映画ですので、
是非カレシカノジョと観に行ってください。
*NG集……有り
【ザ・ダイバー】[V]
|監督:ジョージ・ティルマンJr. 出演:ロバート・デ・ニーロ、キューバ・グッディングJr.|
黒人(「アフリカ系アメリカ人」って云わないとダメなのかな?)で初めて「マスター・ダイバー」の
称号を勝ち取ったという、実話を基にした映画。
普通と云えば普通ですが、面白いと云えば面白いです。(なんちゅう云い草だ)
なにぶん実話を基にしているためハジけようがないかもしれません。
分類するとしたら感動ものになるのでしょう。自分のストライクゾーンから
外れているということに、ビデオ借りてから気づきました。
んでも法廷でのシーンは感動的だったと思ひます。たぶん。おそらく。いみじくも。
【トゥームレイダー】
|監督:サイモン・ウエスト 出演:アンジェリーナ・ジョリー|
原作のゲームをほとんどやったことが無いにもかかわらず、なんとなく
宣伝広報につられて観に行ってしまいました。
アクションとして普通に面白いです。
種々のオブジェを利用して闘ったりと、原作のゲームっぽい演出もよさげ。ゲームやったこと
無いけど。
【ソードフィッシュ】
|監督:ドミニク・セナ 出演:ジョン・トラボルタ|
とにかく、もう、「マトリックスを越えた!!」というアオリ文句は逆効果だと云うことに
いいかげん日本の映画広報担当者も気づくべきだと思うのですがいかがでありましょうか。
一応「ハッカーもの」として分類されているようです。「反テロ」を掲げるガブリエル(トラボルタ)
が資金調達のため、政府の秘密組織の残した莫大な預金を狙い銀行強盗を企て、
その計画に必要なハッカーとしてスタンリーがやり玉に挙がり……という筋。
しかし、むしろハッカー云々の設定はこの際横に置いておいても、十分に楽しめる
作品だと思います。冒頭の爆破シーンしかり、バスの宙づりシーンしかり、
売り文句のひとつである「ミスディレクション」しかり。
バスのシーンなどは『どうやって撮ったんだろ?』というくらい、街中で思いっきり
空中遊泳してるのが面白いです。
そういえば、今回思ったんだけど、マトリックスの跳び蹴りシーンで初めて(?)使われた
全方向からの撮影技法(アングルが対象物を中心にぐるっと回転する映像が撮れるアレ)、
この作品でも爆破シーンで使われてるんですが、あれって対面するカメラが
写りこんでしまわないんでしょうか?
CGで消してるのかな。これ、素朴な疑問。
んで。
この映画はやっぱり、『512ビットの暗号鍵をただ頭に思い浮かべて因数分解できるわけねーだろ』
という技術的な批判や、『現場まで行って銀行強盗する必然性は映画的演出しか根拠がない』という
メタ的な批判をして観る作品では無いと思うのです。
個人的には、こういう「観客を騙してやろう」などの試みがある映画は好きなので、
かなり楽しめました。
トラボルタはやっぱり悪役のほうが良く似合う……。
【マグノリア】[V]
|監督:ポール・トーマス・アンダーソン 出演:トム・クルーズ、ジュリアン・ムーア 他多数|
いくつかの物語が交錯しつつ平行して進む、「偶然」がテーマの作品。
僕はこういう形式の映画はタランティーノの「パルプ・フィクション」しか観たことがない
んですが、『こういうのもアリだな』という感じで面白く観られました。
ただ全ての話がドラマ(感動だったり、恋愛だったり)なので、己の
ストライクゾーンとはちょっとはずれてるかな。
ラストあたりのあまりに突飛な展開には思わず目を疑いました(w
【ザ・セル】[V]
|監督:ターセム 出演:ジェニファー・ロペス|
かなり前に観たのでもう記憶が曖昧なのですが……。
サイコ殺人鬼が女性をある場所に監禁したままFBIに逮捕されるが、
そのまま昏睡状態に陥ってしまう。
自動で彼女を殺す装置のタイムリミットまでに居場所をつきとめるため、
ジェニファー扮するセラピストが犯人の心の中へ入り込むが……ってな話。
ストーリーも確かになかなかだったと思うんですが、とにかく
その映像美というか、独特で特異な映像がかなり強烈で印象的です。
この映像を観るだけでもこの映画を観る価値はアリです。
よくこんな情景思いついて、しかも見事に映像化してるなぁって感心してしまいました。
こういう作品も、良いですね。
【回路】[V]
|監督:黒沢清 出演:加藤晴彦、麻生久美子|
「よくわからん話」としか要約のしようがないです。
以前、この人の「CURE」も観ましたが、あちらのほうが話の筋としては通っていると思う。
けど、どちらにしても「ホラ、意味わかんないでしょ? だから怖いでしょ?」という
やり方はどうかと思うし、有る程度の意味(解答や設定)を用意しているのではなく、
「観た人の数だけ意味があるんだ」というのも好きになれません。
「解釈」ならいいんだけどね。
んが、しかし「怖い/怖くない」かで云えば確実に怖かったです。基本的に幽霊が
どうしたとか怨霊がナンだとかいう話で怖がることは、「リング」が陳腐化して以来、
もう無いだろうとタカをくくっていたんですが、いや実際怖かった。
女の人が頭からビニル製の袋をすっぽりかぶってて、それをゆっくりと脱いでいく
シーンの、袋の下がもう少しで見えるか見えないかという所までがCMに使われており、
あの演出にかなり興味をそそられていたんですが…………結果はxxxでした。
まぁいいんだけど。
巷のレビュなんかみてると、色んな映画の場面をパクってるみたいな話があるみたいですが、
己は部屋の隅に壁を向いて立つ演出(「ブレアウィッチプロジェクト」のアレ)くらいしか
気づきませんでした。アレは今でもすごく怖いのです……。
【処刑人】[V]
|監督:トロイ・ダフィー 出演:ショーン・パトリック・フラナリー、ノーマン・リーダス|
とにかく、演出がめっっさクール。
神に選ばれたと信じ込んだ兄弟が次々と悪人を殺していくっちゅー話なんですが、
もう、ストーリーなんかどうでもいいってくらい、映像で魅せてくれます。たとえば
俳優がカッコいいだとか、アクションがカッコいいだとか、そういう映画は
いくらでもあるけど、本当に演出で「カッコええなぁ」と思える作品はあまり無いと思う。
時間軸は異常でも展開は秀逸。
展開は突発的でも行動はご都合的。
行動はおざなりでも結果はそれなり。
結果は残虐でも過程は滑稽。
実際の行動と、警部の回想(推理)との時間的幅が徐々に短くなっていく演出には
正直シビれました。
これで新人監督だってのが、ちょっと、信じられません。
(原題:The Boondock Saints)
【ヤマカシ(YAMAKASI)】
|監督:アリエル・ゼトゥン 出演:素人7人集|
製作・脚本・原案がリュック・ベッソンだそうな。なんだかこの人、最近いろんな
映画にかかわってますねぇ。それにしては監督作は最近とんと無いです。
神戸氏と一緒に観たんですが、「ようするに窃盗団じゃないか?」ということで
意見の一致をみました。いや、だってコレ、ハッピーエンドなのかどうか
言い切れないし……。悪いことしてるようにしか見えないし……。
大型映画に対する低制作費映画からのアンチテーゼという意味ならうなずけますが(ぉ
【ラッシュアワー2】
|監督:ブレット・ラトナー 出演:ジャッキー・チェン、クリス・タッカー|
ジャッキーアクション爆発!
カントク(山本晋也じゃないよ)のインタヴューでは、アクションについて『基本的に僕が
アイデアを出して、ジャッキーの意見を採り入れてアレンジした。でも彼は「それやったことある」を
連発さ。彼にやったことのないアクションはないんだ(笑い)』と賛辞の意味を込めてコメントして
ましたが、『ホントかニャ?』と邪な疑問を呈してしまうのはジャッキーファンのサガというものです。
今回は香港とロサンゼルスを股に掛け、前作よりさらに格好良く、テンポよくパワーアップした
アクションが休む間もなく観客を楽しませてくれます。
アクションだけではなく、
「笑い」の面でもジャッキーっぽい面白さとハリウッド風味の笑いが味わえるのは○。
このコミカルさも、アメ公の観客にウケた理由の一つでしょう。
一応シリアスなシナリオもついてます(ぉぃ
3もすでに製作が決定しているようですが、……いや、面白いですよ。
*NG集……有り
【ショーシャンクの空に】[V]
|監督:フランク・ダラボン 出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン|
どうも、やはり己の感受性というのは世間一般とは幾分か異なっているようで、この作品は
完全に「感動ドラマ」として扱われているにもかかわらず、感動できる部分が
ほとんどなかったというショッキングな事実。
なんというか、むしろシドニィ・シェルダンの小説のような「面白さ」というか、
それに近い趣を感じます。たぶんあれを面白く感じる人は、この映画も
面白かったんじゃないでしょうか。己もそういう意味では楽しめたのですが。
世間の評価が感動モノということで、観るのに相当"ヨイショ"が要ったけど、
まぁ良い意味で裏切られたと云って良いのかな。
「グリーンマイル」は悪い意味で裏切られましたが。
【キス・オブ・ザ・ドラゴン】
|監督:クリス・ナオン 出演:ジェット・リー|
宣伝の方向性はロマンスモノですが中身はそれに反してアクション一色。
ロマンス目当てのカップルを尻目にかなーり楽しめる娯楽作品になってます。
ただね……主演ジェット・リーが深夜番組のインタビューで云っていた
『アクションがメインと思われたくない。あくまでストーリーの補助的なものなんだ』
ってのはどんなもんでしょ。
関係者に気を遣った発言なのか、ホントにそう思ってるのかわかりませんが、
この映画からは「とにかくアクションをみてくれ! ストーリーなんか二の次だッ!!」という
オーラしか伝わってきませんので(w
リュック・ベッソンが脚本をやっているため、切ないラブストーリーで売りたいのはわかります。
んでも、これだけ格好良いアクション満載の作品であの宣伝は、明らかに戦略ミスでしょう。
ラストシーンを見るだけでもこの映画を観る価値はあります。
ごちそうさま。
【DENGEKI(電撃)】
|監督:アンジェイ・バートコウィアク 出演:スティーブン・セガール|
セガール映画の歴代興行高で新記録を達成したそうな。「マトリックスのスタッフ」という
売り文句は既に効果が薄いような気もしますが、セガール独特の合気道っぽい技と
ワイヤーアクションが相まってかなり楽しませてくれます。カコイイ。
ただ今回、アクションはイケてるのに何故か「セガール節」は抑えられてるような気がします。
なんでだろ。物語で重要な役どころの黒人俳優がHIPHOPのカリスマだかなんだかの人らしいので、
そっちもたてるため、さすがにセガールのワンマンショーってわけにはいかなかった……
って感じでしょーか。
あとアレ……スタッフロール時の大変にえげつない下ネタトークがどういう意図で
入れられたのか激謎。長いし。劇場座席のすぐ前がおジイちゃんおバアちゃんだったので
すごく気まずかったんですけども(苦笑
【イレイザーヘッド】[V]
|監督:クライブ・バーカー 出演:アシュレイ・ローレンス|
漫画「ベルセルク」に登場するゴッドハンドはこの映画が元ネタなんじゃないかという
話をちょくちょく耳にしていたので観てみました。
確かにソレっぽいです。んでもボイドよりかはユービック(コンラッド?どっちだったか失念)
のほうがまさにソレって感じですね。
それにしてもかなりイカした造形です。