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手作りはおもしろい!
 「木」の持っているぬくもりや色,木目は本当に魅力的です。銘木の端材を使って,小物を作ってみました。紫檀,黒檀,ケヤキ,ブビンガ等はとても硬く,加工しにくいですが,磨くといいツヤが出ます。材料の大きさや形がまちまちなので,作れるものは限られてきますが,木工用瞬間接着剤を利用して組木細工風にしたり,アワビの貝殻を象嵌してみたり・・・いろいろ工夫してみるとおもしろいです。

Accessory

 このような木片が材料です。紫檀,ケヤキ,ブビンガ,アワビの殻など。アワビの殻は内側を使いますが,外側のガサガサした部分は予め磨いて平面にしておくと細工がしやすいようです。これらをどう組み合わせるか,どのような形に削るか等を思案しつつ形にしていきます。
 4種類の木を接着して削り,耐水サンドぺーパーでひたすら磨いて仕上げたものです。#180程度のペーパーで形を作り,#400で荒削り,#800,#1200と細かい粒度にして仕上げていきます。最後は布で磨き上げるといい感じにツヤがでます。キーホルダーとして愛用しています。
 これは,おせち料理に入っていたアワビの貝殻を糸鋸とヤスリでジコジコ切断・成形してはめ込みました。メキシコアワビとかグリーンアバロンなんていう,「名前のかっこよさ」は皆無です。正体不明のオセチアワビ(笑)ですが,角度によって輝き方が異なりますから充分きれいです。
 ケヤキの台にスリットを入れ,写真立てにしました。バネ線の先には紫檀で作ったマンボウとフグがユラユラ。目の部分はアワビの象嵌です。つるつる&ころころでかわいいです。全高は13cmほど。

 その他,作ってみた小物の例です。なかなか気に入るものはできません。シンプルなものが意外ときれいにできたりします。反対に,凝ったつもりのものほどつまらないものになったり。木目もねらい通りにはでてくれませんから,出たとこ勝負といった感じかな。形は基本的にねじれたものが好きです。見る方向によって形が変わるのが面白いですよ。



制作編 #1

 ありあわせの木片で作ってみることにします。左から紫檀,ブビンガ,ケヤキ。細かい切れ端なので,接着してひとつのブロックにして使います。
 瞬間接着剤で接着します。接着面はよく磨いて平面を出しておかないと,隙間ができてしまいます。組み合わせ方はいろいろ考えますが,結局出たとこ勝負です。
 まずは無駄な部分を削り取って丸めてみます。このあたりで,今後どのような形にしていくかを決めます。でも,木目がどうなるかは,かなり削ってみないとわかりません。
 今回はシンプルな円形にまとめることにします。接着したかたまりの形をある程度生かさないと,削る作業も大変ですし,素材も無駄が多くなってしまいますから。 

 磨く作業が進むと,このようなツヤと木目がくっきり現れます。形は少しひねった円盤形になりました。ここまでくると,しばらく「寝かせ」ます。時間が経つと気に入らない部分が出てきますから,そこを修正しながらのんびり仕上げていくわけです。


制作編 #2

 今回の素材は紫檀ですが,外側の樹皮に近い部分なので,密度が低くややスカスカ,紫檀特有のきれいな色が無く,良い材ではありません。でも,大きさが手頃なのでひと工夫してみます。
 荒削りが終わりました。樹皮部分は色がくすんでいたり,ヒビが入っていたりして,かなり削り込まないときれいになりませんでした。この作品,形は凡庸だし,木目も今ひとつだし,さてさてどうしましょうか。
 思い切って途中を切断し,紫檀の色の濃い材を挟んでやることにします。
 薄く削った紫檀の切れ端を挟んで瞬間接着剤で接着します。接着面をよく磨いて平面を出し,全体がずれないように注意して接着します。 

 磨く作業が進むと,もうちょっと特徴がほしくなりました。アワビの象眼でもよいのですが全体の色合いが明るいので,紫檀の切れ端で丸い部品をつくり,模型用ルーターで穴を掘って嵌め込むことにしました。
 瞬間接着剤で接着します。ほぼピッタリの穴なのですが,接着剤はやや多めに使い,隙間を埋めるようにしておきます。
 あとはひたすら磨くだけです。耐水研磨紙を用いて徐々に形を整え,次第に番手を細かくしていきながら表面が滑らかになるように根気強く作業します。
 一応完成しました。写真ではわかりにくいですが,程よくひねりもだせた形になりました。あとは例によってしばらく「寝かせ」ます。ひょっとすると,少し形を変える気になるかもしれません。





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