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平成19年投票考察

 ラーメン大賞
  •  「萬福軒」「たくみ」と人気投票常連組が手堅く1,2位を占めました。今回の特徴的なのは「豚松」「カロリー」「英馬(えいば)」と新顔が上位に食い込んできたことです。「豚松」は充分歴史のある店で卵焼き、中華丼、酢豚など人気メニュウが多い店ですがいままでラーメンの認知度が低かったということでしょうか。
  •  「カロリー」は岡山では初めての本格つけ麺の店。東池袋大勝軒が閉店したことが社会的なニュースになったこともあり、大勝軒出身の店主に注目が集まった。しかも太麺は自家製麺でいままで岡山にはなかったタイプ。。
  •  「英馬」は開店して3年目で夜だけの営業、ラーメンのみ単品、カウンター8席のみという地味な店ながら確固たる味をキープ。懐古系のラーメンとして人気がある。
  •  「みやま」は岡山ラーメン博でみせた実力通りのポジションを確保。店の立地が悪いだけに笠岡の底力を見せた。
  •  新見の「山金」がついに岡山に出店。待ちかねたという感じ。カツラーメンというと濃い感じだがすっきりクリアーな斬新性が受けた。
  •  老舗「冨士屋」も新店が多い中健闘。ラーメン屋敷もベスト10に復活。
  •  今回博多系が意外に振るわなかった中「えびす」が根強くふんばった。
  •  「まことや」の評価が上がったのは店主の研究熱心さがようやくラーメンに反映されはじめたからであろう。ラーメン博、ラーメン祭のイベントで提示したラーメンは各方面で評価が高い。
  •  番外から前回3位に躍り出た萬福軒であるが、毎週火曜日に提供される一期一会が安定した人気を誇る。特に昨秋開店13周年を記念して怒濤の13日連続日替わり限定ラーメンを出すという荒行にも近いイベントを開催し成功をおさめている。前回3位はフロックという下馬評を痛快に覆しトップにふさわしい知名度と実力を兼ねそろえた店に成長した。
  •  いつもながら人気の高い「たくみ」が僅差で2位。ラーメン博でも人気実力ナンバー1を実証してみせた。安定感バッチリ。
 新人賞
  •  最優秀新人賞は「カロリー」これはある意味順当といえる結果である。
  •  37店舗の新店のうちもっとも毛色の異なった部類であり岡山には未だに根付いているとは言えないつけ麺だが、本家本元大勝軒の出であること自家製麺であること営業時間が昼のみで短く日曜日が定休となればハードルの高さも魅力の一つになり得る。そして話題性だけでなく麺つゆ共にその旨さは群を抜いている。
  •  「丸天」自体は3年前御店主の急逝により店を閉じ約半世紀の歴史に幕を閉じた。それを定連であった今の店主が復活させたのである。通常ならば新店扱いではないのだが、亡くなった店主はいっさいのレシピを残していなかった。それを現店主は自分の舌の記憶だけで作り上げていったのである。夫人の協力があったとはいえ並大抵のことではなかったろう。そしてその結果は先代を偲ばせさらに若き頃の先代のベストな時期を再現した物であった。これが新店でなくてなんだ。
  •  「新和歌山ラーメンばりロ馬」は広島からのチェーン店である。ニンニクの芽とニラのキムチがおいしい。濃さ背脂の有無など希望を聞いてくれる。岡山ウケするラーメンでランクイン。
 サイドメニュウ賞
  •  さすがにサイドメニュウは票が割れた。およそ唐揚げ餃子焼き飯と踏んでいたが、一口にサイドメニュウと言っても多種であるなぁ。今回は「豚松」が大賞3位に選ばれただけあって獲得票数が多かった。たしかにここの卵焼きはうまい。
  •  つぎにメキメキ腕を上げた「みよし」の焼き飯である。フライパンの音軽やかに仕上がったパラパラ焼き飯はラーメンにぴったり。
  •  「嵐家」の半熟卵飯はとろける黄身が魅力。「秀やす」の唐揚げはもう定番中の定番。「まことや」の「とんなんチャー」を炊いた汁に漬け込んだとろ〜り味卵は店主も自慢の味加減。
  •  メニュウ別には丼物が最多、続いて焼き飯唐揚げ餃子であるが、どれも得票はドングリの背比べで一番を特定するのは難しかった。
  •  また店主との会話を挙げた方がいた。これも重要な要素であろう。  
 以上