第11回 ハチャハチャSF

平井作品はハードボイルドSFと言われた時代。
レイモンドチャンドラーや大藪春彦を尊敬している彼が「狼男だよ」から始まるハードボイルドSFの決定版ともいえるアダルトウルフガイシリーズを書き続けながらも横順ばりのハチャハチャSFを書き残しているのをご存じだろうか?
それが「超革命的中学生集団」、「超革中」である。

登場人物に
●横田順弥
●林石隆
●鏡明
●綿引宏
●田代進一郎
●藤ケイコ
●佐藤正明
と、どこかで聞いたことのある名前が並んでいる。

空飛ぶ円盤に引きずり込まれた中学生が超能力者に変身。
売れっ子の漫画家になったり、
プロレスラーになったり、
Gコンの発明に着手したり、
男が女に性転換、
機関銃はぶっ放す。
もうむちゃくちゃである。

平井和正は性格もしゃべり方も、その作品も別人となってしまう時期があるらしい。
この「超革中」も「怪物はだれだ」や「狼男だよ」の「人間ダメ小説」を書きつづる合間に訪れた変化だったに違いない。

最近では幻魔大戦からウルフガイ復活の間に「女神へん生」を書き上げている。
この小説は他の平井作品のキャラクターたちが配役を演じるかたちで構成されている。
どの登場人物がどこに配置されているのか、想像しながら読める大変楽しい作品だ。

こんな調子で、現在は躁状態の「月光魔術団」を継続中だが、
次はどんな作品を発表してくれるか、楽しみだ。

 

<つづく>