第62回 人類だめ小説 [2000.9.3]

平井作品の初期、平井先生自身が「人類ダメ小説」と名づけていた。
「死霊狩り」や「ウルフガイシリーズ」がそうだ。
また「虎」をあつかった様々な作品群もそうであり、「サイボーグ・ブルース」もそうだと思う。
「アダルト・ウルフガイ」や「死霊狩り」ではこれでもかと言うほど、人間の残虐性を浮き彫りにしている。
そのことで、主人公たちの輝きがいっそう増しているわけだ。
「死霊狩り」第3部のあとがきで語られているように、「闇夜のなかに星を懸命に探す作業」であったということだ。
「死霊狩り」はこの「人類ダメ小説」の象徴となる作品であり、3部作の終了と同時に、「人類ダメ小説」の終わりが宣言されている。

そして幻魔大戦の時代「浄化の時代」へと移行していったわけだ。
このとき非常に大がかりな変更が行われている。

平井作品の大きな流れの中で(現在も新たな潮流が押し寄せていると感じる)やはり初期の作品が好きである。
単なるノスタルジイのようでもあるが、旧作を読み返す毎に感動につつまれている。

 

<つづく>