私たちは、この本を推薦できません
えーとですな、どう説明したらよいモノか。
・・・・・・アホなSF・・・こうとしか言いようがないような。
「最終絶叫計画シリーズ」が好きな人は、気に入ると思うぞ。
真面目なSFファンは手に取らない方が無難です。
その気になれば立派なSFに仕立て上げられるであろうアイデア。
やたらと細かい設定。
コレ全部、ラストの駄洒落のためだけに作られたモノなのですわ。
よって、推理モノ以上にネタバレさせてはいけません。
だって、駄洒落取ったら何も残らんし。
5編収録。
「脳光速 サイモン・ライト二世号、最後の航海」
設定見て、映画版FF思い出しました。
オチは結構好みです。
他4編と比べると、アホな度合いは低いような。
「銀河帝国の弘法も筆の誤り」
ホントにラストでアレを言いたいがためだけに・・・?
ちなみに、この作品のタイトルを、今のにするか「銀河帝国弘法大師」にするか論議したそうな。
サイコロ振って決めてもよかったような気がするけど。
「火星のナンシー・ゴードン」
コレもまた、ラストのくだらんオチのためだけに書かれた作品。
まぁ、オチを読むと、それまで意味不明だった単語の謎が解けて、
「あぁ、なるほど!」
と思うのだけど、直後、
「だから、何だ・・・」
と脱力します。
「嘔吐した宇宙飛行士」
田中啓文さんだなー、と思った作品。
この人、食欲減退させる文が上手いのよな。
迂闊にも、夕食直前に読んでしまいました。
幸い、この人の作品に慣れていたから、フツーに食べられたけど。
ホラー慣れしていても、「田中啓文慣れ」していない人にはキツい作品かも。
「銀河を駆ける呪詛 あるいは味噌汁とカレーライスについて」
私、この作品が一番好き。
アイデアの秀逸さとオチのくだらなさのギャップが素晴らしい。
だめ押しとばかりに、巻末にオマケまで。
アホも極めると芸術だ、てなコトを聞いたけど、そんな感じがしてくるわ。
とにかく、一読あれ。
何でオススメ文をわざわざこっちに載せたのかわかってもらえるかと。
つーか、近い将来にオススメ文を書いたコトを後悔しそうだ。