4、「らい」病は「ツァラアト」に改訂が決定される。
(新改訳聖書刊行会、日本聖書刊行会、いのちのことば社が決定。2003年6月8日発行、通刊第1747号、クリスチャン新聞、1面)

 新改訳聖書 改訂第三版 固まる。
 現代日本語訳として広く普及している聖書「新改訳」の改訂第三版の訳文訂正・改善作業が2年越で終結し、新改訳聖書刊行会・日本聖書刊行会・いのちのことば社の三者の協力のもと、年内に発刊の運びとなった。改訂箇所は900節に及び、その大半はいわゆる不快表現・差別表現にかかわるもの。中でも改訂の要望が強かった「らい病(人)」の訳語選定は、ハンセン病療養所関係者や諸教会の意見聞き取りをするなど慎重に熟慮を重ねていたが、旧約聖書の原語であるヘブル語にもとづいて「ツァラアト(冒された者・人)」決定した。


 新改訳聖書は1970年に発刊、78年改訂第二版が出された。翻訳団体の新改訳聖書刊行会ではその後も、不快語・差別語を含む訳語に関する調査研究を続けてきた。90年代、従来の日本語聖書で「らい病」と訳されてきた聖書中の症例が現在の「ハンセン病」の症状と一致しないことなどについて、研究成果が知られるようになってきた。日本では特に「らい予防法」の隔離政策により、ハンセン病者に対する社会的偏見が根強かったこともあって、ハンセン病療養所関係者を中心に、聖書の訳語中の「らい病(人)」を改訂してほしいと強い要請の声が上がっていた。
 これに対し財団法人日本聖書協会は1997年、新共同訳の「らい病」を「重い皮膚病」に言い換えることを決定。口語訳も昨年の版から「重い皮膚病」に改めた。訳語として検討の余地があることを認めつつ、聖書中の「らい病」表記が差別を助長する恐れがあるとして改訂を求める教会の要請が強かったことから緊急に対応し、暫定的に「重い皮膚病」とした経緯がある。一方、新改訳聖書刊行会は01年6月、「らい病」を含む不快表現・差別表現を見直し、改訂作業を進めることを決定。当初02年春をめどに第三版発行を目指したが、療養所関係者の意見を受けて訳語候補に慎重な熟慮検討を重ね、予定が遅れていた。改訂にあたっては、単なる言い換えによる差別回避にとどまることをせず、聖書の使信にふさわしい訳語を模索し、造語の可能性にも取り組んだ。トップページに戻る
 今年4月には、これまでの経緯や問題点の解説を付け、具体的な訳語候補を挙げたアンケート調査を、頒布団体である日本聖書刊行会、発売元であるいのちのことば社と共同で、日本福音同盟傘下の約2千教会に実施。5月29日までに515通を回収した結果では、「重い皮膚病」206票、「ツァラアト」170票、「らい病」94票と続いたが、新改訳を使うとする374通では、「ツァラアト」137票、「重い皮膚病」127票、「らい病」71票、それ以外の聖書を使う140票では、「重い皮膚病」79票、「ツァラアト」33票、「らい病」23票となり、使用する聖書による回答傾向に顕著な違いが現れた。最終的に、新約「らい病」と訳されてきたギリシャ語の「レプラ」「レプロス」も含め、「ツァラアト」とすることを決定した。ツァラアトは家の壁や衣服の状態にも使われるが、人の皮膚が特殊な症候に冒されている状態を表す場合を「ツァラアトの者・人」「ツァラアトに冒された」と表記する。新約の初出個所(マタイ8章2節)では、脚注に「特殊な皮膚病。レビ13章を参照」と説明し、更に詳しくは巻末の「第三版あとがき」を参照するよう勧めている。これ以外では、身体的弱さを表す語として従来使われてきた「めくら」「おし/つんぼ」を「目のみえない(人)/盲目/盲人」「口のきけない(人)/耳の聞こえない(人)」などに変更した。新改訳聖書刊行会では今回の改訂を暫定的であるとし、聖書の改訂作業が世代から世代へと受け継がれ不断の改訂が行われることを願っている。           

 聖書翻訳は教会との共同の仕事。新改訳聖書刊行会・津村俊夫新理事長語る。
 『新改訳聖書』の翻訳団体である新改訳聖書刊行会の理事長を、長年務めた舟喜順一氏から今年1月末に引き継いだ。まず取り組んだのが懸案の「らい病」改訂問題で、頒布団体である日本聖書刊行会、発売元のいのちのことば社と協力して教会にアンケート調査を実施すること。ホームページ開設など共同のアイデアも軌道に乗ってきた。「翻訳団体は常に次の改訳を視野に置いて、内容に対する意見や質問を受けとめていくのが使命」と思っている。翻訳者の立場から教会に対して情報を発信する機会を増やし、教会の意見を吸収することに努力いきたいという。
 初版発刊のころ各地で開催したような聖書セミナーを、第三版が出たらやりたい、とも。「翻訳者としての苦労や考えを伝え、また、地方の牧会伝道の現場で戦っている牧師の意見も反映しやすい。聖書翻訳は共同の仕事です」。聖書の訳語の問題は単に翻訳にとどまらず、結局、そこからどういう説教をするかという問題である。「聖書は使い捨てするものではない。古くなったから新製品を出すのとは事情が違う。ルター訳などは改訂を重ねながら今も使われている。原典への真摯な畏れの心をもって、聖書の使信に徹底的に聴こうとする姿勢が聖書信仰。聖書信仰に立った聖書翻訳は、不断に改訂の努力をしつつ世代から世代へと受け継がれていくべきものです」。この点で、4月1日をもって新改訳聖書刊行会が「中間法人」として法人化されたことの意味は大きい。もうすぐ60代になる自分たちは後進を指導する立場に回り、40代、50代を中心に次世代の翻訳者となる人材を育て、研究を深めていきたい。そのために聖書翻訳研究所のような機関がぜひとも必要だともいう。

 ★2003年10月に印照・注付の中型聖書が、11月に大型聖書がそれぞれ新旧とも、「らい」が「ツァラアト」に改訂され発刊、発売された。
 例、次の図のマタイ8章2-3節をよくご覧下さい。ツァラアトとなっています。引照注付の中型聖書には、脚注として、ツァラアトはレビ記13章を参照と印刷されている。


         

 
★ 出エジプト4:6。レビ記13章14章、22:4。民数記5:2、12:10。申命記24:8。   2サムエル3:29。2列王記5:1,3,6,7,11,27,7:3,15:5。2歴代誌26:19-23。マタイ8:2−4、10:8、11:5,26:6。マルコ1:40-45、14:3。ルカ5:12−14、4:27、7:22、17:11−19。以上すべての「らい病」の表記が「ツァラアト」に改訂された。

 ★ この改訂第三版のあとがきに、なぜ、「ツァラアト」に改訂されたかが、ある程度、記されているのでお読みいただきたい。主な理由は、「聖書のツァラアトは皮膚に現れるだけでなく、家の壁や衣服にも認められる現象であり、それが何を指しているかはいまだに明らかでないからである」と記されている。

In JAPAN, “the Leprosy” of the New Translation Bible(The name is S.S.K.Bible) is revised to the Hebrew word “tsara’ath”This Bible was published(sold) on October 2003.

 The S.S.K.Bible gains popularity in Japan. Revision passages are about 900. Mains are disagreeable and discrimination expression words. The center revision is the leprosy word. The leprosy calls the Rai(らい)in Japan. The leprosy is discrimination(and prejudice)word. The leprosy of the Bible is not the same as medical leprosy. According to Leviticus, the Hebrew word “tsara’ath” that is translated as leprosy in the Bible includes skin diseases, and mildew of clothing, leather and walls. In the past many commentaries and writings of Biblical scholars and scientists also made this mistake. But now some scholars realize the problem. The word leprosy is very discriminating. An etymological meaning of the Hebrew word “tsara’ath” is uncertain. SSK, MARR(Ministries, ALL Rights Reserved) and WLPM(Word of Life Ministries)have studied about its etymological meaning for two years. They concluded on June 2003 that its meaning was uncertain, and decided revising to the Hebrew word “tsara’ath”Old testament and New testament are both revised to “tsara’ath”.

. There are about twelve million leprosy(Hansen) patients and once leprosy(Hansen) patients in the world. I (Uruo Oshima)hope that every countrie’s Bible change leprosy word to the Hebrew word “tsara’ath”.

※The seriousu probrem passages.
 Examples.
 [NKJV]
  Leviticus 13:45"Now the leper on whom the sore is, his clothes shall be torn and his head bare; and he shall cover his mustache, and cry, 'Unclean! Unclean!'13:46 "He shall be unclean. All the days he has the sore he shall be unclean. He is unclean, and he shall dwell alone; his dwelling shall be outside the camp.

 [TEV]  Leviticus 13:45 If you have a dreaded skin disease, you must wear torn clothes, leave your hair uncombed, cover the lower part of your face, and call out, "Unclean, unclean!"13:46 You remain unclean as long as you have the disease, and you must live outside the camp, away from others.

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