治 療 日 記 6

 

平成16年12月20日 
児童相談所で知能検査を受ける

去年WISCという細かい検査を受けたので 今年は以前と同じ田中ビネー式を受けることにした
今回から担当の先生が変わった…
まあちゃんがテストをしている間 私は担当の先生といろいろな話をして過ごした
1年間の様子など・・

いまのまあちゃんの状態は精神的にはすごく落ちついていると思う
大切な友達も出来て クラスの雰囲気もいい様子…
ただ身体的な部分でいろいろな事が出てきているので そのことはすごくがんばっていると思う…とお話をさせてもらった
話をしながら『なんでまあちゃんなんだろう…』と思ってしまった
なんで我が子がこんなに悩まなくてはいけないんだろう…
なにも悪いことなんてしていないじゃない…
そう思うと不公平だなぁと思うしこんなにも大きな荷物を背負わせてしまった事が親として情けなくて申し訳ない…
担当の先生は ずっと私の話を聞いて下さった…
時に同意を示して下さったり 時には意見を下さったり…
いつも思うけど年に1回の私のカウンセリングでもあるのかもしれない…

検査が終わって結果を聞くことになった
まあちゃんは別室で待っていてもらうことにして 私だけが聞くことにした
児童相談所では 判定することは出来ないのだそうだ
LDです・・とか 自閉症です・・という判断は小児精神科のドクターのお仕事だそうだ
県内にもその施設はあるけど 今から予約をしても春先になるだろうという事だった
正式に判定してもらったところで 何かが変わるわけではないと思うのでその施設に掛かることは考えていない
ただ まあちゃんがどういう事が苦手なのか知りたい…

今回の検査で分かったことは 2つのことを同時におこなうことが苦手ということ
たとえば見て書き写す事 形を予測して書くこと…
そして短期の記憶・・これは本当に苦手なのだそうだ
だから 何かをするように言ったこともすぐ忘れるんだろうなぁ…
文章を理解すること・・これは以前より数値が上がっていたらしい
9歳レベルまではすべてこなせるが成人問題はすべて出来ないという 
実年齢は11歳… 数値は81を示していた
100が平均で75以下が療育手帳の範囲 実際の測定数値にはブラスマイナス5の誤差を含むということ

かなり出来るところと出来ない所にばらつきがあるのでLD傾向ではあるということ
これが分かっただけでもありがたいと思う・・
まあちゃんの苦手とすること・・やろうと努力しても出来ない部分を強要するという酷なことは避けられる…
とはいっても 本人にとってはこれから生きていく上で苦しい部分であると思う
対人関係が苦手となると 社会生活は苦痛になるんだろうなぁ…

児童相談所を出たのは5時を回っていた
3時間・・しっかり時間をとってもらったなぁと思う
こういうつながりは大切にしていきたいなぁと思う
まあちゃんを理解してくれる場所は多ければ多い方がいい…
贅沢だと思われるかもしれないけど たくさんたくさんつくってあげたいと思う

 

平成16年12月16日 
全脳MRIと小児科受診 眼底検査の日

前日から体調が悪かったけどMRIを見送るとまた暫く予約を待たなくてはいけない
行き先が病院なのでなにかあっても大丈夫・・ということで岡山行きを強行する
車の中に布団を持ち込んで寝かせて連れていく

MRIは咳で画像がぶれるか・・と心配したけれどなんとかOKだった
小児科でいつもの診察を受ける
145.5センチ 28.5キロ…
まあちゃんは最近いろんなところが痛いというようになった
足首だったり すねぼんさんだったり 手首だったり…
成長痛というものだそうだ…
でも 無理をするとまあちゃんの場合は脱臼をしてしまうらしい
今後の治療はMRIの結果を見て午後からまた話をしましょう・・ということでいったん
小児科を終わる

午後から 眼底検査を受けた
網膜穿孔が見つかってそろそろ1年がたつ
一部 穿孔が再発 あるいは新しく穿孔が発生しかけている箇所があるので 3ヶ月ごとに診察をしてもらっている
今回も怪しいところを残したまま検査終了・・また3ヶ月後に予約を入れることにする

眼底検査が終わった頃には小児科にMRI結果の意見書が出来ていた
結果は現状維持の状態で悪くはなっていないようだ
このまま成長ホルモンの治療を行ってもよい・・という許可が出ていた
ただ 脳側室の拡大という箇所に(+)がついていた
なんだろう?と思ったけど 聞けなかった…

前回お願いして置いた手帳のことを聞いてみた
やはりどの症状で申請しても低い級しか取れないだろう・・という判断だった
換気機能障害も心臓や頚椎の運動制限も…実生活では支障がないということで申請しても却下されるだろう…と言われる
分かっているんだよね 分かっているんだけどなにか守ってあげられる物が得られるのなら… それだけの思い…

ぜん息が激しく出ているので 家庭用の吸入器を購入することにした
家に置いておけばあっきーも使える…
吸入のお薬も出してもらった
これで病院に通わなくても家で吸入が出来る…

帰り道 まあちゃんはずっと寝ていた…
熱も咳もかなりしんどい状態… よくがんばったね…

 

平成16年12月13日 
耳鼻科の診察に行く

術後1年以上経った
でも相変わらず左耳の鼓膜は穴があいてしまっている状態…
小さな穴なので あまり支障はないという説明だったけどやっぱり落胆してしまう
手術はうまくいかなかったんだなぁ…

聴力検査をしてもらった
やはり右耳の低音部分がかなり落ち込んでいる
生活音域だと言われる部分は左右とも同じレベルに落ちついているようだ
手術をした左の耳は高音になると下がっていく…
アンバランスな聞こえ方をしているのかなぁ

次は2ヶ月後… どうなっているんだろうなぁ…

 

平成16年11月16日 
小児科受診の日

今月は検査がないので私だけで薬を頂きに行く予定にしていたが まあちゃんの最近の様子を見ていると やっぱり本人も受診した方がいいのでは・・と思い同行させた

まあちゃんはここ最近 朝起きると頭痛がすると訴えることが多い
以前からそういう傾向はあったけれど ここ数日は毎日のように『頭が痛い…』と言う
大抵は朝御飯を食べていると治まってくるのだが 昨日は顔面が蒼白で起きあがれない程だった
その日は1日学校を休ませて様子を見ていたら お昼過ぎ頃には起きあがって歩けるようになっていた

診察室に入って そのことを最近の様子としてお話しした
先生は私が思った以上にその話に反応されて モニター画面に頭部MRIの写真を出して診られはじめた
私は『疲れかなぁ〜』と軽く言われる事を予測していたので 先生の真剣な表情がとても不安になった
先生のお話は…
成長ホルモンの治療で骨を伸ばしている現状なので その影響でキアリ奇形や頭蓋底陥入症に影響が出ているのかもしれない…と言われる
12月に全脳MRIの予約を入れてくださって 脳神経外科の先生と結果を協議します…ということだった
あと そくわんと頚椎の診察を受けるように言われ 整形外科の予約と小児外科の予約も一緒に取って頂いた

あとは手首や肘 膝の関節が痛む事をお話しすると まあちゃんの場合は股関節脱臼の可能性があります… 無理をして歩かないことですね…と言われた
マルファン症候群の症状に股関節脱臼があるというのはなにかで読んだことがあったのでそのことを言われているのかなぁと感じた
いままであまり言われたことがなかったので かなりびっくりしてしてしまった…
長く立っていると腰が痛くてたまらないというのはそくわん症の影響でしょう…という話も聞いた…
とりあえず12月にそれぞれの検査をした上で今後の治療の方向を決めることにした
12月の後半は 眼底検査 MRI 各科の受診… それに加えて知能検査の日程も入ってきている 忙しくなりそうだなぁ…

高校は養護学校を考えている…というお話を先生に聞いていただいた
先生は それでいいんじゃないですか…とおっしゃってくださった
まあちゃんは『えーーっ まだ決めていないのにぃ〜』と反発をしていたけれど 今後養護学校を考えるのなら手帳があった方がいいと学校側に言われたことを説明する
先生は改めてまあちゃんがなにも手帳を持っていないことに驚かれていた…
どの症状もひとつひとつはボーダーで対象にならない…と何度も役所の窓口で申請不可能だと聞かされてきた
行政の規定に対してどうにもならない無念さを感じながら 手帳が取れないくらいが幸せだよ…というアドバイスでなんとか今までやってきたけれど これからは必要になってくると思う…
先生は他の科の先生ともよく相談してみますから…と言って下さった

話も一段落したので 診察室から出ようと思って思い出したことがあった
『先生 頭痛薬って頂けないですか?』と聞いてみると先生は『頭痛がするときは休ませた方がいいですよ まあちゃんの場合は無理は禁物です… 学校の勉強も気になるでしょうけれど…』と言われた
いままでなら逆に『がんばって学校に行って しっかり歩かんといけんよ』と言われていたのになぁ…
どんどんネガティブになっていきそうだなぁ(-_-;)
最近はいろんな科の先生がまあちゃんに対してとっても慎重になられている気がするのは思い込みかなぁ…

 

平成16年10月15日 
小児科と心エコー検査の日

半年ぶりの心エコーを受ける
結果は今のところ大きく悪化している状態ではない様子…
最近まあちゃんの指や手や足が長くなってきている気がするので 先生に質問してみる…
まあちゃんの場合 生後すぐに現れてくるマルファン症候群ではなくて 徐々に症状が出てくるタイプだそうだ
思春期から変化を起こすことが多く その症状は心臓の大動脈に現れてくるらしい
いま現在でも 大動脈の拡大の症状が見つかっているのでこの拡大が大きくなって破裂をしないように経過を観察していく必要があるそうだ
そのほかにも大動脈の剥離や 頸部 腹部の大動脈の観察も必要だと言われる
大動脈の弁の閉鎖不全と逆流も今のレベルでは問題はない程度らしいが 将来的には人工弁などの手術になっていくと思う

すべては これからだから…と言われる
緊急時の指示も頂いた
剥離や破裂が起こると激しい胸部痛と顔色の悪化 脂汗などが現れるので そういう場合は至急に救急車で地元の病院に搬送してもらってください
マルファン症候群でこういう症状があるということを 医師に知らせてください

運動制限も正式に出た
マルファン症候群の場合組織の結合力が人より弱いので 急激な血圧の変化を起こさないようにすることが大切だそうだ
体育やスポーツや激しい感情の変化などで 血圧が急激に上がると血管が破れてしまう事にもなりかねない… 
これが問題視されている【突然死】に結びつくのだそうだ…
マルファン症候群の場合【突然死】という事をさけて考える訳にはいかない…
どんなに診察や検診を受けていても 起こってしまう場合はあるのだそうだ

これからきびしくなりそうだなぁ
子どもが成長していくことは親にとってうれしいことだと思っていたけど 成長していくことが障害になってしまう事があるなんて…

まあちゃん本人にもきちんと先生からお話をしてくださった
この病気になったことは辛いかもしれない… でも知らないでいる方がもっと怖い事なのだから これからきちんと治療をしていこうね…
突然胸が痛くなったら 我慢したりしないで周りの人に伝えること…
体育やスポーツはやってはいけない事…
まあちゃんはベッドの上で先生の話をだまって聞いていた

今後も半年ごとに検査をすることになった
先生に見送ってもらって小児科に移動する

『がんばれ 僕の大動脈… 破裂するな…』
心臓のあたりをさすりながら そうひとりでつぶやいていた…

小児科で身長と体重をはかる
身長 143.0センチ 体重 27.7キロ
1ヶ月で 0.4pの伸びかぁ…
体重は900グラムも増えていた(*^_^*) 
でも かなり厚着をしていたので そのせいもあるかな…?
最近また食べるモードになっているのでその成果だとうれしいな(笑)

血液検査の結果は特に異常はなし…
でもアレルギー値が異様に高かったらしい
『なにかに反応しているねぇ』と先生が言われる

すべて終わって病院を出ると18時前だった… 疲れたぁ
これからは 午後からの検査はやめよう…

 

平成16年9月16日 
小児科と眼科の診察の日

小児科ではいつもの身体測定
身長142.6p  体重26.8キロ
身長は1ヶ月で0.9pの伸び 体重は300グラムほどの増

特に痛い場所もないようで 一安心
今回は 血液検査と小児慢性疾患の継続書類を書いて頂いた
1年間に9pの伸びを得ているので 継続の審査は通るだろうと言われる
10月は心エコーを控えている
その結果を見て 小児外科の先生と今後を話し合うことにする

眼科では眼底検査を受けた
やはりあやしい箇所はあるものの 3ヶ月前と大きく変化をしていないらしい
現状維持ということで また3ヶ月後に眼底検査を受けることになった
放置しておくと剥離を起こすので 必ず定期的に見せてください・・という事だった
今度は12月…

鼓膜に穴 網膜に穴…やはり組織結合の弱さだろうか…

 

平成16年9月13日 
耳鼻科の診察日

2ヶ月ぶりに耳鼻科の検診日
耳をのぞいた先生は『いい感じだねぇ〜〜 問題ないですよ』と言われた
鼓膜の形成術から丸1年…
その言葉を聞いてほっとした…

『ちょっと耳を掃除するよ〜 大きなゴミがあるから取るね』と言われてゴミを取り出し
たあと 耳をのぞかれた先生の表情がかわった…
『まずいなぁ〜〜』と言われる
そして『術後の場所であやしい場所が出てきました… また穴があいて来ているかな』
と言われた…
さっきはあんなにいい調子だったのに?なんで?
耳のゴミをとったら分かったということなのかなぁ…

また2ヶ月後に…ということで診察は終わったけど なんで??と疑問がいっぱいの
診察だった…