まあちゃんの生まれた頃のことから書いてみようと思う
そして これはあくまでも私が個人的に考えていること 感じていることです…
まあちゃんは 生後すぐにチアノーゼを起こしたり 体重増加も悪く細いあかちゃん
だった
手首にあかちゃん特有の『くり』もなく ほそいマッチ棒の様な指にみんな驚くほど…
生後3月の検診で発育不良を指摘され 小児科にかかる
5ヶ月になっても首はぐらぐら…焦点の合わない視線 眼震 大量のよだれ…
明らかに発育に問題があるのは私にもわかった…そのころ 大学病院の小児脳神経外科を紹介され受診した
その結果 水頭症と診断された
前頭葉…おでこの部分に出血跡があり水がたまっているということだった…
その部分は音に対して反応する機能が備わっているということ…
寝ているまあちゃんのそばでどんなにあっきーが大きな声を出しても 起きなかった
わけがわかった気がした
先生に言葉を聞き分ける能力に支障が出るかも…と言われた
そのとおり まあちゃんから喃語は出てこなかった…
成長が遅れているまあちゃんは 市の発達教室に通うようになる
月に一回の集団での訓練に加えて 毎週2回の言語と歩行に市内の施設に通う事
にする
そのうちに 行動にも気になる点が出てきた…
とにかく私から離れない 母子分離をすると激しく泣く…
その泣き方が異常とも思えるような泣き方だった
『なんか変かな…』私はそのころからほかの子とは違う事に気がついた
未就園児が通うサークルにも通ってみたけど とにかくなじまない…
ほかのお子さんを見ると 威嚇していく…
仲良く遊ぶ…なんて事にはほど遠い状態に 私が弱音を吐いてついにそのサークル
をやめてしまった
先生は『がんばって通ってごらん』と言ってくださったけど 私は自分の中の劣等感に
耐えられなかった…
なんでこの子はこうなんだろう… 友達が出来ないんだろう…
ほかの親子がとってもうらやましかったし どう見ても劣っている我が子を認める事が
できなかったのかもしれない
幼稚園に入園するに時 市の教員委員会の方から『児童相談所』を紹介された
知能検査を受けて下さい…と言うことだった
その結果に応じて 介助の先生をつけるかつけないかの判断要因にされたのだろう…
結果 同年齢の子のレベルよりかなり低い事がわかった…
知能レベルははっきりとして現れなかったけど 情緒の面 行動の面で問題あり…と
診断された
幼稚園生活の間の2年間を介助の先生と共にすごす…
相変わらず仲のいい友達もできず 孤立するまあちゃんだった
小学校に上がるときには 介助の先生の申請は通らなかった
40人の学級で いつもひとりだったまあちゃん…
集団の中で過ごすことが苦手で友達つきあいが下手…
授業中にたち歩いたり 大声を出すという行動こそなかったものの
『なんでこの子は…』いつもこの疑問が私の中にあった…
定期的に通っている『児童相談所』の先生も遅れはあるけど この子なりに成長して
きているのだからとおっしゃっていた
4年生の夏 首を脱臼したまあちゃんは岡山の病院に掛かることになった…
その時に紹介された小児科の先生にまあちゃんの今までの様子をお話しすると【発達
障害】と言う言葉を出された…
初めて聞く言葉に私はとまどったけど でもなにか原因があるんだとわかったことで先が開けた気がした
その後 発達障害について調べてみる…
これだ…という感触があった
6年生の冬 中学に向けて何度目かの知能検査(田中ビネー式)を受けた結果 LDで
あると診断をされた
ADHDの要素を含むLDだというお話だった
LD児の特徴として 学習能力の問題がある
好きなもの 得意なものは年齢と相応に伸びて行くが ある一定のラインでとまってしま
う教科もある
まあちゃんの場合は記憶力=覚えるという面では順調な伸びを示しているが 計算す
る 計算を応用する 現状を理解 把握するなどという行動に対して7歳児のレベルを
示している
たとえば数学の応用問題 国語の読みとり問題などは大の苦手…
読んでいくうちに混乱してしまうらしい
その代わり英語の様に 与えられた言葉をある形式に沿ってつなぎ合わせるというよう
な作業は大好き…
成績にもはっきりと差が出ていた
対人関係においても…
好きな人は大好き… 嫌いな人は徹底的に拒否
まずは 目を合わせない しゃべらない 自分を見せることは絶対にしない…
それに対して 自分が好きだと感じた人には自分をさらけ出す事が出来る…
この違いには私も驚くことがある
そして 小さな子供さんがとっても苦手…
近付いて来るだけでも いやがる… 時として威嚇する事もあるほど苦手の様子…
これもごだわりのひとつなのだろう…
そして 物事においてもかなり集中をして行う
折り紙にはまるとずーっと折り紙ばかり… 絵にはまると絵をずっと書いている
ブロックにはまるとずっとブロック…
まあちゃんの場合 体調や精神状態が不安定な時にLDの特徴が現れる事が多い
友達とのトラブル あらっぽい動作 言葉使い 排他的な態度…
でも 安定しているときには穏やかに生活が出来る
このリズムを理解してやることが 大切だと私は思っている
不安定になっている原因を見つけ そのことから気持ちを遠ざける事
ほかの楽しいことを提案すること… そちらに目が向いてくれると徐々に落ち着いてくる
親としては常に神経をとがらせていなくてはいけないのが辛い部分ではあるけれど 不
安定な状態はまあちゃんの本来の持ち味をマイナスにしてしまう…
自分で自分がコントロールできないことに対して自信を失ってしまう
そしてまた不安になる…
この悪循環をさせないためにもはやく気がついてはやく立ち上がるきっかけを与えて
やることが私の役目だと思っている
私はまあちゃんとはなすとき わかりやすく話をするように心がけているゆっくりとはっ
きりと… 指示を出すときには2つまで…
それ以上は覚えられないからだ…
最初の1つすら出来ないこともよくある…
そういうときは もう一度指示を出す…
出来たときは 大げさにほめてやる…
そうすると 理解をしてもうひとつ先へ進んでくれることがある
だから たぶん私とまあちゃんがしゃべっていると小さな体格のまあちゃんは小学校の
低学年くらいに見られる
それでもいいと私は思っている
人がどう見ようと まあちゃんに対しての接し方は変えない…
LD児だと診断されて 私はとても楽になった気がする
【どうして出来ない なんで出来ない…】とまあちゃんに対して追いつめていた自分を
思い出すと まあちゃん自身も私自身も辛かった…苦しかった…
いつも周りの視線が気になっていた…
でも 診断されたことで【出来なくても当たり前かなぁ】と思えるようになった
出来なければ助けてやればいい…
出来るように指示を出してやればいいと気がついてから 私はまあちゃんに対して優し
くなれた気がする
先日 発達障害についての講演を始めて聞かせて頂いた…
LD ADHD アスペルガー 高機能自閉症…
知的な障害ではないけれど 日常の生活に配慮を必要とする子供たち
ボーダー児と呼ばれることもある
この子たちに必要なのは正しい理解だと思う…
私はまあちゃんがお世話になる方には積極的に発達障害児であるということをお話
する事にしている
でもそれを聞いた方の反応はさまざま…
発達障害ってなに??という反応も返ってくる…
クラスで問題行動を起こす子供たちの事を『変な子…変わった子…』
あげくの果てに『親の教育のあり方』にまで話は広がることが多い
でも これらの症状は親の育て方云々よりも もって生まれてきた中枢神経の障害なの
だということを 親の側も理解しなくてはいけないと思う
私はまあちゃんが幼児の頃から専門機関のお世話になっている…
だから そういう機関の門をくぐることは決して苦ではないし恥ずかしいことだとも思って
いない
むしろ相談に伺うたびに 自分の悩みを聞いて頂けてアドバイスもいただける場所でもある
でも 講演会のお話の中で専門機関に対して保護者がアレルギーを持っている方が多
いというお話が出ていた
誰でもそうだと思う… 我が子がハンディを持っているなんて他人からいわれたくない
だろうし 思いたくもないだろう…
ましてや専門機関で診断なんて…と思われるだろう
でも…
一番大切なのは 早めに診断を受けることだと私は感じている
早ければ早いほど 周りの対応も変わることが出来るから 余計な不安や負担を子供
たちにかけなくてもいいと思う
パニックを事前に納めることも出来るだろうし 友達とのつきあいも周りの大人の少しの
配慮でトラブルも回避することが出来るようになると思う…
診断を受けてそれでなんとも無ければいい話…
それは個性ということで我が子を理解してあげられるだろうから…
そして一番苦しいのは 自分でもどうにもならない気持ちを感じつづけている子供たち
自身だと思う…
私はまだまだ未熟者だから… これからも悩み続けるだろう…
まあちゃんという我が子を理解ではなくて 自分が迷うこともあると思う
道は まだまだ長い… これからだと思う…
だからこそ 理解してやりたい…
まあちゃんをわかってやりたいと思う…
【平成14年の記録】
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