ちょっと北海道まで 97.3.29〜3.31
JRの10周年記念謝恩フリー切符を使ってどこか列車で旅行を思い立つ。この切符は新幹線自由席もOKという事なので、開業したばかりの秋田新幹線に乗って北海道へ行ってきました。
3月29日
津山駅5:11発姫新線1番列車で姫路へ向かう。いつもながらの車内風景だ。(ガラガラ)姫路からは新幹線で東京へ向かう。いつもは新快速しか乗らないのに、今日は新幹線という事で少しリッチな気分になる。こだま530号で新大阪へ。
新幹線はめったに乗らないので、車窓が新鮮にみえる。明石海峡大橋も見えるのか…。新大阪からはのぞみ型ひかり218号で東京へ。天気は曇り。今日は富士山が見えるかな?…富士川鉄橋通過。車窓左手に曇り空の中、富士山の頂上がかすかに見える。これで富士山3連勝(3回続けて見えた)東京駅11:14到着。
東京からは秋田新幹線こまち3号で秋田に向かう予定である。発車1時間以上前だというのに自由席乗車口の前はもう行列ができている。自分も行列に加わる。12:56こまち3号はやまびこ3号と併結して東京駅を定刻に発車する。次の停車駅は仙台―仙台―。この列車は最高速度
時速275km、仙台までノンストップで走る、こまちの中でも最も早い列車だ。大宮を過ぎて急に加速する。まるでジェット機が離陸の際に加速する感じである。しかし当然ながら離陸などせず、延々と滑走路を疾走しているようだ。盛岡まではあっという間に到着。ここからは秋田新幹線だ。車内は秋田が近づくにつれ込みあってきている。車窓には残雪も見え隠れしている。大曲で進行方向を変え、秋田着。かもしか3号にすぐの乗り換えで青森に向かう。列車は3両編成でその内自由席1両で自由席はかなりの立ち客がいる。自分のしばし立つ事にする。車内検札では、謝恩フリー切符を提示する人がかなりいた。この人達も北海道を目指すのかな?青森19:35着。
青森からは23:08発はまなすまで時間があるので、駅前を散歩する。旧青函航路バース跡には八甲田丸が静かに横たわっていた。青森駅に戻ると大阪行きトワイライトエクスプレスが入線してきた。オリエント急行を思わせる重厚な雰囲気が漂う。また別のホームでは上野行き寝台特急はくつるが発車を待っている。ホームには、これから上京して就職するクラスメートの見送りの風景が印象的だった。はまなす号定刻発車。
3月30日
はまなす号は札幌駅に6:18定刻に到着。今日は、上りはまなす号の発車まで富良野方面を旅する予定だ。札幌からスーパーおおぞら1号に乗る。この列車もこのダイヤ改正で新設された新型特急列車だ。札幌−帯広間を2:13で結ぶ。車内は快適そのものだ。札幌近郊では無かった雪が石勝線を進むにつれ多くなる。トマムでは一面銀世界である。帯広9:13到着。
さすがに早い。帯広駅は高架駅になっており、昨年10月の時とすっかり様相が一新している。
旧駅舎も取り壊されていた。ここからレンタカーを借り、狩勝峠、富良野を経て旭川に向かう。
まずは新得町増田山を目指す。ここは狩勝峠の列車撮影ポイントで、Ωカーブを描いて峠を行く列車が一望できる所だ。しかし残念な事に雪で増田山山頂までは除雪されてなく、道路沿いで撮影する。待つ事しばし、おおぞら・クリスタルEXPを撮影。次は国道38号線を北上、富良野へ。麓郷、上富良野の丘の中を走る。雪景色の丘もまた絶景だ。途中択真館による。ここは前田真三氏の風景写真でいっぱいだ。光と丘がおりなすのすばらしい作品に思わず見とれてしまう。窓の外の風景もまたすばらしい。択真館を後にし、十勝岳温泉に向かう。山を登るにつれ、外は真冬に逆戻りしてゆく。
湯本陵雲閣は吹雪の中だった。温泉で旅の疲れをリフレッシュする。温泉で一風呂浴びた後は、旭川に向け出発だ。旭川からライラック24号で札幌へ帰る。
札幌到着後、はまなす発車まで時間があるので市内散歩に出かける。駅前通りをすすきの方面に向かって歩く。途中赤レンガ旧道庁や時計台を見て進む。旧道庁はライトアップされており、夜の市内散歩もなかなか乙なものだ。程なくすすきの到着。辺りがなんだか物々しい。
よく見るとビル火災が発生しており、それもラーメン横丁のすぐ隣で…。楽しみにしていたラーメン横丁でのラーメンの試食はパアー。仕方なく近くの“新ラーメン横丁”でラーメンをほおばる。札幌駅に帰り、帰途につく。はまなす号は指定席券を持っていたが、入線してきた列車のカーペットカーを見て、思わず乗りたくなり、発車10分前にみどりの窓口に飛び込み、カーペットカーの席に変えてもらった。横になって寝れるので、指定席よりも断然楽だ。
3月31日
はまなす号は青森駅に3分遅れで到着した。盛岡行きはつかり2号まで時間が無いのでダッシュする。青森付近は雪だった。ここから特急・新幹線乗り継ぎでいっきに小郡まで行く。朝一番の上り特急のため盛岡・仙台・東京へ向かうビジネスマンの姿が目立つ。
車内は東北弁が行き交っている。盛岡からはやまびこ10号で東京へ。青森では雪だった景色が次第に晴れ間に変わってゆく。また、南下するに従い、沿線で桜の花が開花してくる。東京では満開である。東京駅10:40到着。ここからひかり47号で山口県小郡まで行く。今日で最後の美祢線大嶺支線に乗るためだ。今日は絶好の好天である。富士山もよく見える。小郡到着後山陽線に乗り換える。今朝は青森に居たから、なんだかワープしてきたようだ。岡山を素通りしたのも初めての経験だ。大嶺駅では廃止を前に乗り納めの鉄道ファンで一杯だった。列車もいつもは1両なのに今日は4両編成だ。南大嶺までの沿線にもたくさんのカメラマンがシャッターチャンスを伺っていた。わずか4分余りの旅が終わる。辺りはもう暗くなっていた。
ちょっと北海道編 終わり
