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コトの発端は1つの饅頭だった。
ソコの置かれていた1つの饅頭には、所有者は決まっていないハズであった。
「オレの饅頭がな−い!!」
必死に饅頭を探す子猿が1匹。所有者は決まっていないはずなのに「自分のモ
ノ」と主張している声にげんなりとする保護者兼飼い主の坊主が1人。
「五月蠅いゾ!!静かにしやがれっ!!」
飼い主サンは何処からともなく取り出したハリセンで騒ぎの元の猿の脳天に、毎
度お馴染みのクリティカルヒットをかました。
「痛って−!!だって三蔵〜、ココに置いてたオレの饅頭がぁ〜・・・」
すっかり饅頭がなくなったことに対して落ち込む猿、否悟空だった。
「誰かが喰ったんだよ−オレの饅頭ぅ〜」
所有者は決まってないのにまだ「自分のモノ」だと言い張る。
「どうしたんですか悟空?」
「八戒〜」
優しい声と共に部屋に入って来た、長身の笑顔が素敵なお兄さんに悟空は目をウ
ルウルさせて訴えかける。
「饅頭がなくなったんだよ〜」
「饅頭って、ココに置いてたあの饅頭ですか?」
「うんうん」と頷く悟空を八戒は優しい微笑みで見つめる。その光景はさながら
『保父さんと園児』と言った具合だろうか。
「ココに置いてたハズなのになくなってんだよ−」
ソレは困りましたね−といった感じで八戒は悟空を宥める。流石保父さん。(違
ッ!!)
「どうしたんだ猿ッ!!?ギヤ−ギャ−と騒ぐなっつ−の。近所迷惑だゾ!!?」
「悟浄ッ!!さてはお前か犯人は!?」
「ハッ?」
八戒に引き続きひょっこりと現れた、18禁指定生物超ド級のエロ河童コト悟浄
には悟空の言葉は理解不可能であった。
「何言ってンダ猿?頭おかしくなったのか?あっ、前からか」
「猿猿ゆ−なエロ河童!!オレの饅頭喰ったのはお前だな!?白状しやがれ!!」
「はい−っ!?何でオレが饅頭なんて喰うんだよ?んなもん喰やしね−よ」
「・・・んじゃダレが喰ったの?」
「多分・・・」
その八戒の言葉に耳を懲らす。
「なに?八戒犯人知ってんの?「多分」何???」
クスッと八戒は笑ってみせる。その微笑みは「ええ、もちろんですとも」と言う
ような自信に満ちた笑顔だった。
「三蔵・・・貴方ですね?」
「・・・・・・」
三蔵は沈黙を貫く。
「もうヤダぁ〜ん、三ちゃんってばぁ−。そう言えばあんこ好きだったモンね−
♪♪いやん☆」
「・・・死ねか悟浄?」
ガチャリと銃口を悟浄に向ける三蔵。悟浄ピ−ンチ☆
「滅相モナイ・・・遠慮致シマスデス」
悟浄は「降参」といった風に両手を上に上げてみせる。
「三蔵が喰ったのかよオレの饅頭−!!」
「ダレのでもないだろうが!この猿が!!」
「三蔵ソレは認めてるってことデスね・・・」と八戒は心の中で苦笑する。三蔵
はあんこ好きだ。本人曰く、「茶に合えば何でも良い」らしいが、やはりあんこ
が好きなんだろう。
「三蔵のバカ−ッ!!オレの饅頭返せよ−!!」
「殺すぞ猿ッ!?喰ったモンは仕方ね−だろ!!あんな饅頭くらい何処でも売っ
てるだろ」
「オレはあの饅頭が喰いたかったの−!!」
流石食い物の怨みは怖い。意地でも「返せ」と言い張る悟空をどうやって黙らせ
るか検討中。
「ちっ、しかたね−な。喰ったモンはどうにもなんね−んだからコレで新しいの
を買ってくればいいだろ!!」
三蔵はそう言って三仏神名義のキャッシュカ−ドを悟空に手渡した。カ−ドで饅
頭は買えるのかと疑問はさて置いといて。
「あの饅頭が喰いたかったのに・・・」
まだごねる悟空を三蔵はもう一発ハリセンを喰らわせようと目論んだ。しかし悟
空は急に大人しくなったので中止。
「・・・んじゃぁ−、味見だけするモン」
「味見」?と言う言葉に他の3人は疑問を抱く。そしてそう思った途端、悟空は
三蔵の形の良さげな唇に口付けた。
「ンッッ!!ッテメ−何しやがるっ!!」
流石の三蔵サマも予測できなかった悟空のこの行動には度肝を抜かれたらしく、
いつもなら飛んでくるはずのハリセンも飛んでは来ない。
「だから味見だってば♪♪三蔵が饅頭喰ったんだろ?どんな味だったかな−ッと
思ってさ。」
純真と言うか、バカと言うか・・・。(後者)
「それじゃ−オレ饅頭買ってくるね−♪♪」
そう言って何事もなかったかのように悟空は部屋を後にした。「立つ鳥、跡を濁
さず」とはよく言ったモノだ・・・。
「あらら−♪♪やだ−ん。見せつけちゃって♪」
悟浄はオチャラけて、八戒は「おやおや」と言った感じに微笑んでいる。
「・・・貴様ら死ねッ!!」
悟浄と八戒(主に悟浄)に八つ当たりをする三蔵。当の本人悟空は又新しい饅頭
を求めに街を徘徊中。
果たしてコレで良いのか三蔵一行ッ!!?(爆)
Fin。
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