天体観測
 


「なんだソレは?」
 
ワサワサと巨大な笹の枝が自分の目の前に現れて、つい疑問符で問いただす三蔵がいた。
 
「見ての通り『笹』ですヨ♪」
「んなモン見りゃ解る。オレが聞いてるのは『なんでそんなモノが今ココにあるのか?』ってコトだ」
「それはですね、今日が『七夕』だからですよ三蔵」
 
突然笹を持って湧いて出たスマイリィーお兄さん八戒ののほほん口調に、三蔵はそれ以上突っ込む気がおきなくなった。
 
「何コレ〜?」
「あっ、悟空。コレは『笹』ですよ」
「ささ?・・・喰えるの?」
 


間。


 
「・・・パンダなら大丈夫でしょうけどね。悟空でも大丈夫かもしれませんね・・・(苦笑)」
「腹壊しても知らンぞ!!(怒)」
「えっ?コレ食べられないの三蔵?!!」
 
 
どうやら本気で食べる気だった悟空を間一髪(?)で止める。
 
「悟空、コレは『七夕』用の笹ですよ」
「たなばた・・・あ!解った!!『七夕』って《おりひめ》と《ひこぼし》が別居生活してて、年に一度だけ会ってコレからのコトについて話すとか何とか・・・破局の天の川伝説の話でしょ?」
「悟空・・・何処でそんな(微妙にデタラメな)情報を・・・?(汗)」
「えっ?違うの?だって三蔵が教えてくれたよ?」
 
やっぱりそうか!!三蔵の毎度おかしな知識に八戒は脱帽気味だ。
 
 
「イイですか悟空?『七夕』と言うのは、年に一度別れ離れになった恋人同士の2人が出会えるロマンチックな伝説ですよ」
「ふ〜ん・・・」
「ダメダメ。八戒、バカ猿に話したって理解出来ねーって。無理なことすんなって」
「バカって言うなエロ河童!!」
「『バカ』がダメなら『猿』ならいいのか?けっけっけ」
「ムキィーーー!!!」
 
 
突然降って湧いて出たエロ河童こと、沙悟浄の人を小馬鹿にした口調に、悟空は毎度お馴染みの反論を返す。でもどう足掻いてもボキャブラリーが貧困な悟空には悟浄に口で勝つ術はなかった。
 
「ところで八戒・・・そんなモン何処で手に入れたんだ?」
「笹のコトですか?今日は七夕だな〜って思って、ソコの竹藪付近を歩いていたらおじさんに頂いたんですよ」
「・・・(オヤジをたぶらかしたのか?)」
「・・・(エンコーの達人め)」
「あれ?どうしたんですか三蔵?悟浄?急に黙って・・・?」
「「何でもない」」
 
にっこりと微笑んで「貰った」という八戒を見て、絶対笑顔でオヤジをたぶらかしたに違いないと考える2人だった・・・。
 
「じゃあ飾り付けしましょうか」
「うわっ、マジで七夕なんてすんのかァ?」
「折角頂いたんだからしなきゃ悪いでしょ、ねっ悟浄」
「野郎だけでしてもな・・・華がない!華が!!!」
「ソレは困りましたね〜」
「八戒・・・全然困ってないぞその口調。ま、しょーがねーか」
 
やる気がなさそうに見えても、八戒に言うことを素直にきいてしまう悟浄達だった。
 
「実はもう飾りも作ってあるんです」
 
そう言って八戒は七夕飾りを出した。
 
「オイ・・・いつの間にこんなモンを?つーか今まで何処にあったんだ?」
「ソレは・・・企業秘密です♪」
「「「・・・(企業?)」」」
 
さらりと言いのける八戒と不思議でたまらない他3人。
 
 
「えっと、じゃあ短冊にお願い事を書きましょうか。はい、三蔵」
「あん?オレは願い事なんてない」
「その『キレやすい性格どうにかして下さい』って書けば?」
 
ズガンズガーン!!
 
「あっぶねぇ!!死んだらどうするんだ!!?」
「死ね。くたばれ。何度も死ね。いらんことを貴様が悪い。『口は災いの元』って言葉・・・知ってるか?」
 
ガチャリと音を立てて三蔵は銃口を悟浄に向ける。
 
「悪かった。はい、ごもっともデス」
 
命が惜しければ、三蔵に逆らわない方が身の為だ・・・。
 
「ねぇ〜八戒、願い事って一つだけ?」
「一応一つだけの方がいいんじゃないかと思いますけど・・・悟空何をお願いするんですか?」
「えっと、『酢豚が食いたい』『肉まんが食いたい』えっとえっと、あっ、『杏仁豆腐』も捨てがたいよな・・・」
「全部食べ物ですか・・・?」
「食べ物のこと考えてたらお腹空いてきた・・・」
 
ぐるるるる〜。悟空の腹の虫が大合唱中だ。どうやら本気でお腹空いてるようだ。
 
「八戒、お前は何願うんだ?」
「僕ですか?えっと、やっぱり『家内安全』『無病息災』ですかね?」
「・・・何処の主婦だお前は?(脱力)」
「あれ?おかしいですか?」
「いや、お前らしくていいんじゃねぇ?」
「そう言う悟浄は?」
「オレの願いは・・・『ハーレム天国!』ってのはどうだ?」
「・・・どうぞご自由に」
 
女性大好き百戦錬磨!!(?)悟浄らしい答えだ。
 
「三蔵書けましたか?」
「・・・ああ」
「なんて書いたんだ?」
「お前には関係ない」
「ケチ」
「まあまあ、悟浄。悟空も書けましたか?」
「はにィ?」(訳:「何?」)
「悟空?!何食べてる・・・!?って笹ー!!?」
「結構イケるよ(笑)」
「「「喰うなーーーーーー!!!」」」
 
悟空が徐に笹を食べる行動を人として(いや、妖怪か?)止める。
 
「結構美味しいよ?」
「美味しい以前の問題だ!!」
「そうそう、余計人間界から遠のくぜ?」
「まあまあ、さ、願い事吊しましょう」
 
それぞれの願い、それぞれの想い・・・永遠に叶わない願いかもしれない・・・でも一瞬の胸に秘めた想いをこの夜だけ思い出してもいいでしょう?満天の星達に祈りを・・・。
 
 
Fin
 
 
『星に願いを☆』は七夕と称しただけのラブモノとなってしまったので、一応『七夕』らしいモノでも書こうかと急遽書いてみた・・・が、時間がなさすぎた。
・・・なんつー話でしょう。(涙)笑って許して下さい・・・。(苦笑)ダメ?悟空に食べられないものなんて存在するのかな?って気になりました。三蔵の知識(いや、自分の知識)ってかなりヤバイかもって気にもなりました。(笑)
 
全部ひっくるめて・・・「ま、いっか」って感じィ。(殴)
反省心というモノがないのか貴様!?(怒)
・・・ないのは道徳心かな?(尚悪し)
4人が書いた願いは・・・それぞれ想像にお任せ〜。(またかい!)
でも一応今回はノーマルな話!!(だよな?)

願い事ー。山のように煩悩がある私には短冊が幾らあっても足りませんわね(殴)。
悟空の胃袋と、三蔵の知識はどうなってんだろうと危惧するこの頃…。鬼畜坊主と極楽猿のコンビは何処まで突っ走ってくれるのか。八戒がいなけりゃ、こいつらの今後の人生は今以上にメチャクチャになってたことだろう(爆笑)。

そういや去年の七夕は、依都くんと二人して【ずっとラブラブでいられますように】なんてバカすぎる願い事を短冊に書いたっけ(死)。            BY 里於



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