月と太陽
 
 


生まれて初めて見たモノ。太陽。でもソレは太陽というモノではなく月というモノだと後で知った。太陽の光を浴びることで神々しく輝く月。月の光を浴びて生まれ出でた生命・・・求めたモノは・・・
 
 
 
「こーーーんーぜーんーーー!!」
 
大声で自分の名を呼びながらバタバタと走り寄ってくる者に気付き振り向く。
 
「五月蠅い。黙れ。一体なん・・・?」
 
注意して黙らせようとするが、その表情を見て言葉を失う。大声で走ってきた人物は目を潤ませて息を切らせていた。
 
「どうしたんだお前?」
 
「金蝉!『ハツコイはミノらない』ってホント?」
 
「・・・・・・はっ?」
 
いきなりの言葉に金蝉は喉を詰まらせる。
 
「・・・何言ってンだ?言葉解ってるのか?」
 
 
「うん(?)・・・さっき天ちゃんから聞いたんだ。『ハツコイはミノらない』って。本当?」
 
だから唐突に何でそんな話になるんだ?金蝉は心の中で呟く。
 
「・・・実らないとどうなるんだ?」
 
「だって!オレ、オレ金蝉のこと好きだよ?コレって『ハツコイ』ってヤツでしょ?じゃあ、このコイはダメってコト?!」
 
ガタッ。
思わずお笑い芸人並に転ける金蝉だった。
 
「・・・何言ってンだテメー?そもそも『恋』って何だ・・・(汗)」
 
「・・・えと、いっぱいいっぱい好きってコトでしょ?」
 
「あってる様な無い様な・・・」
 
「オレ嫌だよ!!金蝉と離ればなれになるなんて!!!」
 
 
真剣に訴える悟空の大きな瞳には、自分の顔が綺麗に写っていた。悟空が「恋」と呼ぶ代物が本当なのかは定かではないけれど、悟空が「初恋」と云うモノが本当にそうなのかすら解らないけれど・・・
 
 
「そうとも云うらしいな」
「ええっ?じゃあオレ金蝉にコイしちゃダメなの?」
「・・・そうなるとは限らない」
 
すかさず否定形の言葉を繋ぐ。
 
「えっ?・・・じゃあ」
「初恋が実ったヤツもいるだろう」
「何処に・・・?」
「目の前に・・・」
 
そう言って金蝉は悟空を引き寄せて頬に口づける。
 
「・・・本当に?///」
「嘘だと思うなら頬でもつねるか?」
「ううん。折角金蝉がチューしてくれたホッペなんてつねれないモン///」
「・・・バカ猿///」
 
「平和」な日々は長くは続かなかったけれど・・・束の間の幸せだった・・・。
 
 
☆★☆   ☆★☆   ☆★☆
 
 
「さんぞぉ〜『初恋は実らない』ってマジ?!」
「・・・はあっ?いきなりナニ云ってンだ貴様?脳ミソ湧いたか?」
「んなんじゃねーよ。で、マジ?」
「あぁん?・・・そーとも云うか?(知らねーけど)」
 
いきなり湧いて出た猿の突拍子もない言葉に唖然としながらも一応答える飼い主。
 
「ゲゲッ?!マジで!!?ヤベーじゃん!!」
「何がだ?」
 
いきなり慌てふためく猿を余所に、三蔵は煙草を取り出し火をつける。
 
「『初恋は実らない』ってコトは、オレの恋って実らないってコトじゃーん!!」
「・・・テメー、恋なんてしてんのか?初耳だな」
「してるじゃん、ほら。顔に書いてない?」
「あぁ?落書きでもされたのか???」
 
深々と悟空の顔を見る。だが何も書かれてはいない。
 
「三蔵のニブちん」
「喧嘩売ってンのか貴様?(怒)」
「オレが恋してるのは三蔵だもん!!」
 
ポロッ。
吸っていた煙草が地球の重力に従って地面に落ちる。
突拍子のない悟空の言葉に三蔵は一瞬固まる。
 
「・・・寝言は寝て云えよ?」
「寝言じゃねーよ。起きてるし!!」
「んじゃ、どーゆー意味だ?」
「聞いた通り。まんまじゃん」
 
 
まだ事態が飲み込めていない三蔵だった。
 
「・・・お前が俺に『恋してる』?」
「そう♪///」
「熱あるのか?」
「ねーってば!!真剣に聞いてる?」
「頭でも打ったのか・・・?いやそれとも偽物?いやそれとも・・・」
「オーイ三蔵?」
 
急に一人トリップした三蔵をしばし見つめる悟空。
 
「三蔵ってば!!」
 
大声で名を呼び三蔵を現実世界に引き戻そうとする悟空。だけど三蔵は「黙れ。今それどころじゃねーんだ」と云わんばかりにシカトする。
 
「三蔵ってば!!三蔵!!」
 
意を決して三蔵に飛びつく。一瞬三蔵の身体は激しく揺れ、そして現実世界に戻ってきた三蔵の瞳が悟空の瞳に映る。
 
「三蔵・・・愛してる」
 
そう云って悟空は三蔵の唇に口づけをする。
 
 
「・・・っつ!!悟空?!!」
「オレ、絶対三蔵を誰にも渡したくねーんだ!!オレだけを見つめてよ!!」
「何云ってンだ?!///」
 
突然の悟空からの口づけで少々動揺を隠せない三蔵だが、言葉は尚も悟空の行動を否定する。
 
「オレずっと三蔵だけを見つめてきた。太陽みたいにキラキラしてる三蔵だけを!!」
 
大きな瞳を見開いて語りかける悟空の姿に、悲痛なほど似ている自分の幼い頃の姿が被る。
求めたモノは「たいよう」。光り輝く「太陽」。もう今は求めることすら叶わない「太陽」のような存在。
 
「さんぞォ?!どうしたの!!?」
 
悟空が三蔵の異変に気付く。
 
「オレ、何か変なこと云った?」
 
三蔵の瞳から不意に流れる涙の理由。
 
「・・・涙?何でこんなモンが」
 
自分の瞳から流れる物に驚く三蔵。
 
ああ、そうか・・・
 
「大丈夫?どっか痛いの?」
 
ずっと心が痛かった・・・自分は手にすることが出来なかった太陽。でも昔の自分に似た行動をとる悟空は自分という「太陽」を欲し手に出来たから・・・コレは安堵の涙?
 
 
 
 
・・・ん?ちょっとまて、じゃあ何か?オレはコイツのことが好きってことなのか??←三蔵心の葛藤(約0.2秒)
 
 
急に涙を流したり顔を赤らめたり、三蔵の顔は七変化中。しんな三蔵を見守る悟空。
 
「三蔵ォ?大丈夫?」
「ハッ!・・・あ、あぁ///」
「顔赤いぜ?どしたの?なんか今日の三蔵変だぜ?」
「テメーが急に変なこと云うからだろうが!!《スパーン!》」
「痛って〜。だって三蔵を他のヤツにやるなんてぜって嫌だし、それで・・・」
 
一生懸命自分なりの理論を言葉にしようと頑張る悟空の言葉は急に途絶える。
 
「・・・さんぞォ?何笑ってンだよ」
「・・・テメーが馬鹿みたいに真剣だから」
「そりゃ真剣だよ!!」
 
珍しく顔がほころぶ三蔵を見て悟空の気持ちもほころぶ。
 
「おれ、三蔵が好きだ!!アイシテル♪」
「・・・五月蠅い///」
「照れちゃって♪やっぱジンクスなんて当てにならないんだな。初恋でもこうして実ってるし♪」
「なんで初恋なんて云えるんだ?」
 
500年前の記憶がないのに・・・。
 
「ううん。絶対初恋だもん♪オレは三蔵以外愛さない!!三蔵だけ見てるモン」
 
太陽だけ見続けた・・・何処にいたって時が変わろうと見続ける、求め続ける太陽。
 
 
「うぜェんだよ///」
「オレはずっと三蔵の側にいるからね」
「・・・バカ猿」
 
時を重ねた2度目の恋のカタチ。太陽からの光に照らし続けられて輝く月の恋。
太陽を欲する月の恋。
 
「太陽を手に入れた気がしたんだ」
「はっ?何云ってンだ?やっぱ寝ボケてんのか?」
「寝ボケてねーってば。ま、イイや。行こ三蔵」
「走らせるな」
「三蔵大ー好き♪///」
「死んでも云ってろ!!///」
 
(三蔵サン、ソレを云うなら「死ぬまで」じゃあ?/笑)
 
 
 
☆★☆蛇足☆★☆
 
 
 
「オイ、八戒。今猿が走っていったけどなんだありゃ?」
「悟空ですか?ええ、ちょっとからかってみちゃいました♪」
「みちゃいました♪・・・って、お前」
 
のほほーんと話す八戒を訝しげに見つめる悟浄。
 
「またいらねーこと云ったンだろ?」
「失礼な。ちゃんと実用的な(?)話ですよ!!」
「で、何云ったんだ?」
「悟空があまりに真剣に『愛』を語るモンで、ついイジメちゃいました」
「(・・・オイオイ)」
 
あっけらかーんと答える八戒の言葉に悪気は無かったことを悟る。
 
「ただ・・・」
「・・・?ただ?」
「ただ・・・悟空の真剣さが僕に堪えちゃったんでしょうかね・・・」
 
守れなかった大切なモノがある八戒。きっと同じ苦しみを背負っている4人・・・でも悟空だけがただひたすらに求める太陽が手に届く所にあるなら・・・
 
「僕も大人げないですかね?」
「イイんじゃねーの?猿はきっと今頃太陽を手に入れてるはずだしィ?」
「僕らにも手に出来る日が来ますかね?」
「いつか・・・な」
 
 
 
Fin
 




甘過ぎ!!(?)せめて微糖にしろよ!と言う意見は軽く無視して(オイ)・・・・
っはあ(重い溜息)・・・三蔵様が又も偽物臭い。と言うか完璧偽物。つーか誰ですか?(涙々)きっと仮S蔵サン(23才。独身)だと思ワレマス。(誰だぁー?!)三蔵偽物警報発令中!!
いや、どっちかっつーと甘いのは金蝉でしょ。
砂糖は何グラムくらい入ってるんでしょう?摂取過多は大変危険デス。(糖尿病とか・・・)
 
明日がある〜さ 明日があるぅ〜♪(某CM)←誤魔化し。(もう古い?)
 
悟空が月で三蔵が太陽?どっちかっつーと逆?
でも三蔵(金蝉)って太陽?三蔵に会わなかったら悟空は今みたいに太陽の様に明るい存在ではない・・・太陽に照らされないと輝けない月の様なモノ?なのかなーなんて考えて頭がショートしました。(爆)←ダメじゃん・・・。
 
何はともあれ2度目の恋のカタチなんです。初恋はやっぱ実らないんでしょうかね?(知るか)
 
500年前の前世はすっげえ重くて暗い話だけど、現世ではバカほど明るい(?)連中ですね。アホほどラブラブでも何とかなるなる。あはははははー。(ささくれ)←ヤサグレてはいないらしい。(笑)
 
って云うか脈略が無い話だな。(・・・本当に/涙)泣けちゃう・・・だって女の子だもん。(殴)
 
・・・修行の旅に出てもイイですか?(苦笑)
 
 
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