「死ね−ッ!エロ河童ッ!!」 「しゃらくせえ!生臭錯乱坊ッ!!」
男と男の河原での死闘・・・ではなく、ココはとある酒場での最高僧と河童の死闘(?)現場なのです。
「遺言はあの世に行ってからしろ!」
「テメ−の為に死んでたまるかッ!このチェリ−ボ−イ!!」
言ってはならない言葉を口にしてしまったせいか、河童に頭めがけて先程より多い銃弾がおみまいされる。
酒場は活気に満ちた夕刻。人も溢れる中での死闘。死人がまだ出ていないのが唯一の救いとも言えるであろう・・・。
そんな死闘の傍らで呑気にお茶を啜る笑顔の素敵な好青年と、テ−ブルに運ばれた沢山の食べ物をほおばる胃袋ブラックホ−ルの小猿1匹。余程美味しいのであろうか、極上の微笑みを絶やさずにこの戦場の中で次々とたいらげていく。
「悟浄・・・いい加減にして下さい。店が壊れちゃいますよ?」
側でお茶を呑気に啜っていた青年が徐に事件の発端者と思われる河童、もとい「悟浄」に声をかける。心配する点が『店』なのはどうかと思うが・・・。
「何だよ八戒。「いい加減」にするのはオレじゃなくて三蔵の方だろ?」
『オレ様は悪くない』主張も虚しく八戒に一括される。
「コトの発端は貴方でしょう?ま、謝って済む問題じゃあないんですけどね・・・」
「ちがっ・・・アレはだな・・・」
2人の会話中でも悟浄には銃弾の雨が降っている。
「貴方が興味本位であんなコトをしちゃうから・・・」
「だからアレは・・・」
何ともスッキリ言い返せない悟浄だった。
そう、コトの発端は、悟浄がそう言う関係には疎い悟空に面白半分でkissをしてしまったことから始まる。Kissされた当の本人はなんとも思ってない(解ってない)のに、飼い主の最高僧三蔵法師サマは大層ご立腹であらせられるようだ・・・。銃を乱射し本気で悟浄を殺そうと目論んでいる。アレはハンタ−の眼だ。
「オレにどうしろって言うんだぁぁぁぁ−ッ!!」
止めどない銃の乱射攻撃をすれすれにかわしつつ、悟浄は悲鳴にも似た言葉を吐く。『後悔先に立たず』である。
「ま、悟空はソレだけ三蔵に愛されてるってコトなんでしょうね」
「助けろ八戒−ッ!!」
HELPが聞こえているのかいないのか、八戒はどちらの手助けをする訳でもなくただひたすらのほほんと茶を啜っている。
当の悟空はと言うと、未だ皿を抱えてお食事中。
悟浄は分が悪すぎる。このままだと殺られるのは目に見えてる。
「さて、どうしましょうかね・・・」
八戒も一応この死闘に終止符を付けなければと考える。すると先程まで数多くの食事が配膳されていたテ−ブルの上は綺麗サッパリ食べ終えて終了していた。
「あ−喰った喰った。って、アレ?三蔵達何してんの?ずりぃ−!オレが喰ってる間こんな面白そうなことしてたのかよ!オレも混ぜろよッ!!」
この死闘をどっからどう見りゃそう見えた!?悟空は何を思ったかその死闘に我先にと乗り込む。
「オメ−はくんな!余計ややこしくなるだろっ!?」
「何だよ悟浄?一人だけイイ思いしやがって」
だからどう見りゃそう見える?
「眼ぇ−かっぽじってこの状況を良く見やがれッ!?」
「ン−?って言うか、何でこんな状況になってんの?」
「オメ−のせいだろッ!!」
「え−?」
悟空と悟浄の会話が始まり増々三蔵サマの不快指数は高まっていく・・・。
そして会話で油断をしたかどうか、悟浄は三蔵に隙を突かれた。
「冥土の土産だ。言い残すことはないか?」
悟浄の眉間を捕らえガチャリと音をたてて銃の引き金を引く三蔵。
「ま、待て三蔵!!」
「命乞いは聞かン。5秒以内に言い残すことを言え」
眼がマジだ。本気で三蔵は殺る気だ。
悟浄の頬に一筋の汗が流れる。
「さて、ではあの世に行ってから存分に後悔しろ」
「待てってば!アレは誤解だっつ−のッ!!」
『参りました降参』ポ−ズをとる悟浄。
「誤解・・・だと?」
「そうゴ・カ・イ♪♪」
何処かオチャラけて話す口調は勘に障るが、ま、死ぬ前に懺悔の一言でも聞いといてやるかと三蔵は銃を眉間から反らす。
「何が『誤解』なんだ?」
自分が見たのは紛れもなく悟浄と悟空のKissシ−ン。ソレの何処が誤解と言うのか?そしてその遭遇したシ−ンで悟空は悟浄のKissを嫌がる風でもなく・・・顔を赤らめ、笑みすら零れていたように見えた。錯覚ではない。事実だ・・・。三蔵の思考回路はフル回転だ。
「ぜ−んぶ。最初から最後までお前の勘違い。だろ悟空?」
急に話の展開が悟空に変わり、話を振られた悟空は驚く。
「エッ?何のことだよ?」
咄嗟に話を振られて要領よく答えられる脳ミソは持ち合わせてないらしい小猿は、悟浄に問いただす。
「オレとお前・・・キスなんかしたか?」
「なっ!んなことする訳ね−だろ!このエロ河童ッ!!」
「だよなぁ〜」
悟空は心外だと言わんばかりに悟浄を責める。
「いい加減にしろ。じゃあアレは一体どう説明する気だ?」
「あ−あ−もう三蔵サマってばぁ〜。も〜誤解しまくりィ−って感じィ−?」
「短い寿命だったな」
悟浄のオチャラけた返答にプチッとキレる三蔵だった。
「スミマセン・・・だから銃向けンなって」
「ちゃんと解るように説明しろ」
『コレ以上ふざけたら殺ス!!』ッと三蔵の額に書いてある。コレ以上は危険だと判断した悟浄は、真剣に三蔵に向き直る。
「だから、あの『現場』はお前の見間違いってヤツなんだよ・・・。オレは悟空になんかキスしてね−つ−の!!」
「・・・見間違い?」
「そ。『見間違い』」
そう言えば、あの『現場』では2人はKissしてもおかしくない至近距離だったけど、2人の唇がくっついてるのを見た訳じゃあない。でもその『現場』はどう見てもKissシ−ンと同じモノがあった・・・。
グルグルと駆け回る思考回路を押しとどめつつ、三蔵は悟浄の話しに耳を傾ける。
「アレはな、猿に聞かれた答えを耳打ちするトコだったんだよ。お前の見ていた角度からはキスしてるように見えたのかもしれないけど」
耳打ちがキスしてるように見えるのか?等と言う疑問に駆られつつ三蔵は悟空に向き直る。悟空は先程「する訳無い」とキッパリ答えた。この猿に嘘を付けるほど脳ミソが有るとも思えない。多分悟浄の言ってるコトは事実なのだろう。
「否、しかし待て。じゃあ、なんでその『耳打ち』とやらが終わった後オレの方を向いてほくそ笑んだんだ貴様?」
そうだ。悟浄曰くその『耳打ち』の終了後、悟浄は三蔵の方を向いて「悟空のキスは奪ったゼ」と言わんばかりにニヤリと微笑んだのであった。
「あ!あれはな〜多分お前の居る位置からだとオレと悟空がキスしてるように見えるかな〜何て考えてちょっとからかってみ・・・」
悟浄の話は途中で三蔵の銃弾によって遮られた。銃弾が悟浄の首筋をすれすれで通り抜けた。
「『からかった』・・・だとう?」
三蔵の顔面は怒りマ−クがひしめきあってる。眉間は三本筋だ。もう手の施しようがないほどお怒りモ−ドMAX!!
「ゆ、許して三ちゃん」
「誰が三ちゃんだ−!!」
「許すまじ」そう額に書かれているのかもしれない。三蔵は本気で悟浄の息の根を止めようと銃を乱射する。悟浄の命危うしッ!!?
「まあまあ。問題も解決したことですし。そろそろ宿の方に行きませんか?」
間一髪の所で八戒がフォロ−を入れて(?)悟浄を助ける。
「だよな〜。じゃそゆコトで移動しようぜ三ちゃん」
「まだ死にたいのか貴様?」
「冗談☆悪かったって」
三蔵が勝手に誤解したことだが、コトの発端は悟浄にもある為、一応素直に謝ってみせる。
「・・・ふん」
自分の誤解ともあって、三蔵は悟浄を殺すコトは一時中断した。
「オレ腹一杯で眠い・・・」
「悟空。こんなトコで寝ちゃダメですよ。さ、宿に行きましょうね」
「う−・・・」
あれだけの騒ぎを起こしといて、アッサリと酒場を後にする4人組を見て、酒場にいた者は皆唖然としていた。
4人はホテルへと辿り着く。1人1部屋は生憎取れなかった為、ココは2人1部屋という割り当てになる。勿論組み合わせは三蔵・悟空,悟浄・八戒である。
三蔵は部屋のベットに腰掛けてタバコを一服中だった。しかし先程の件がうやむやになっているのがどうも気に障っていた。そう・・・『悟空が悟浄に何の相談をしていたのか?』という問題がまだ残ってるのだ。
悟空はと言うと腹が一杯になって眠気に襲われた為、さっさと横になろうとした所を三蔵に「寝る前に風呂に入れ」と命令されて、現在部屋に備え付けられている風呂に入っている真っ最中だ。
部屋には風呂からのシャワ−音だけが響いている。三蔵はタバコの煙を吸っては吐き・・・ただひたすら考えてた。
悟浄は三蔵に言った。「からかっただけ」っと。「からかう」と言うことは三蔵が悟空のことを想っていることはバレバレだと言うことだ。
「ンなこと・・・解ってる」
三蔵は独り言のように呟く。
でも・・・あの猿は気付いてないよな・・・。
フッと苦い笑みが零れる。
ただ悟浄との仲を見せつけられてやきもちを妬いているんだ・・・なんて猿は到底気付きっこない。
でも気になるのは『悟浄に聞いた質問』だ。
「あ−サッパリサッパリ」
ガチャッと音をたてて悟空は風呂から出てくる。髪を洗ったのだろう。濡れた髪をタオルでワシャワシャと拭きながら自分のベットに腰掛ける。
「しっかり拭けよ猿。風邪なんかひいても知らンからな」
「わ−ってるよ」
悟空はしっかりと髪を拭う。相変わらず三蔵はベットに腰を下ろしタバコを吸っている。三蔵が無口なだけに部屋には悟空が髪を拭く音しかしない。
「・・・悟空」
話を切りだしたのは珍しくも三蔵だった。
「ン?何?」
悟空は髪を拭く手を止め、三蔵に向き直る。
「さっきの話だが・・・」
「何?「さっき」のって?」
酒場での修羅場の一件も全然把握してない猿に「さっき」の等と曖昧に聞いても答えが返ってくる訳はない。
「お前・・・悟浄に何を『聞いた』?」
「エッ!?」
悟空が珍しく動揺する。やはり何かあったのか?オレに言えない2人だけの何かが・・・。三蔵はくわえていたタバコを灰皿に押しつける。
「オレに言えないこと・・・か」
「え?・・・ンなコトね−よ・・・」
悟空はしどろもどろ口調で話す。これじゃあ「そんなコトはない」と言うよりは、「何かありました」と言ってるモノだ。
「言えね−んだろ?そんだけあの河童とさぞご親密ってか?」
「ンなんじゃね−よ!・・・ただ」
「ただ?」
その後の悟空の言葉が続かない。悟空のハッキリしない言葉に、三蔵は問いただすことをやめる。
「寝る」
「ちょ、ちょっと三蔵ッ!」
コレ以上聞いても拉致があかないと踏んだ三蔵は、体力回復の為布団に潜ろうとする。
「だから、だからな三蔵・・・オレ」
先程詰まった悟空の言葉は、この機会を逃すまいと必死に三蔵に語りかける。三蔵も潜りかけた布団から出て悟空に向き直った。
「オレ・・・心配だったんだ・・。この頃三蔵元気なくて・・・」
そう言われれば最近は雨続きで憂鬱な日々を三蔵は過ごしていた。悟空からしてみれば『三蔵はこの頃元気がない』様に見えていたのだろう。
「だからオレ・・・三蔵元気ないからさ、どうしたら元気になるかな−?って考えたけど・・・よくわかんなくて・・・」
雨の日の三蔵は言葉数もいつも以上に少なく、何かに脅えてるような・・・否、何かを見つめてるようなそんな感じでただ何もせずに居るだけだった。いつもなら飛んでくるハリセンや弾丸も雨の日は飛んでこない。目は虚ろで側にいる悟空達の姿ですら映しだしてはいないのかもしれない。眼にも映らず・・・声も届かず・・・。
そんな三蔵の三蔵をずっと心配していたと悟空は言う。
「だから悟浄に聞いてみたんだよ。『どうしたら三蔵は元気になるか』って・・・」
「オレのことを・・・?」
意外だと言わんばかりに三蔵は少し驚く。まさか雨の時の自分が悟空にこんなに心配されてるなんて・・・。
「で、ヤツは何と答えた?」
三蔵はベットから起きあがり悟空のベットへと歩み寄る。
「・・・え−っと・・・あの・・・」
言いよどむ悟空を見て三蔵はため息をつく。
「言えないのか?言えね−のに話すな馬鹿猿」
もうコレ以上聞かね−よ。安心しな。そう言う思いで言ったセリフも悟空にとっては逆効果であった。
「三蔵の意地悪。もういいもん。三蔵のハゲ!バカ−!!」
泣きわめき幼児の様に暴れ出す悟空。手元にあるモノを三蔵に向けて手当たり次第に投げ飛ばす。そして枕が三蔵の顔面に直撃する。
「・・・テメ−、何しやがる」
「何だよ三蔵の馬鹿ッ!ハゲ!意地悪ッ!!」
悟空のボキャブラリ−の無さに呆れる。しかし悟空は一向に騒ぎを止めない。
「五月蠅いッ!静かにしろッ!」
「バカバカ!三蔵なんて・・・さん・・・」
悟空の言葉は三蔵の口づけで途絶えた。先程まで騒がしかった部屋も、急に夜の静けさを取り戻した。
「うるせ−んだよ猿・・・」
唇が離れてもコトの事態を把握出来ないお猿が1匹・・・。顔は火を噴くように熱く・赤く染まっていく。触れた時間は短く、唇はほんのり暖かかった。
「寝ろ」
短くそう言って、悟空の髪をくしゃくしゃとなでる。悟空の髪はまだ少し湿っていた。
「・・・・・・」
事態の把握できない悟空は何も言い出せず、何事もなかったかの様に三蔵は踵を返して自分のベットへと移動しようとする。
「悪かったな」
そう聞こえた気がした。三蔵が小さくそう呟いた気がした。
「待って三蔵ッ!オレ・・・オレ」
悟空は三蔵に飛びついた。
「ウヲッ!?」
三蔵は背後から悟空にいきなりタックルされて、バランスを崩し自分のベットに悟空と一緒に倒れ込む。もちろんうつぶせで悟空の下敷きになったことは言うまでもない。
「・・・・・・(痛)」
「あ、わりぃ−。でも聞いてよ。オレ三蔵のことが・・・三蔵のこと好きだ。ずっとずっと好きだった」
体を起こしつつ三蔵は我が耳を疑った。さっきのタックルのせいで打ち所が悪かったか・・・?等と様々な憶測を巡らせる三蔵だった。
「オレ誰よりも三蔵のことだけ好きだよ」
顔をさらに赤く染めて必死で悟空は言葉を告げる。コレは紛れもない真実。今三蔵の目の前にいる悟空はハッキリ三蔵のことを『好き』と言っている。
「悟空・・・」
「悟浄から聞いたんだ・・・雨の日に三蔵にこうしろって・・・」
そう言うと悟空は三蔵に口付けた。子猫がじゃれてくるような口付け。ほんの短い口付け。でも三蔵は唇を離さなかった。
「・・・ん・・・ふぅ・・んん・・」
濃厚で永い口付け。今まで手に入れたかった・・・欲しかったモノが今自分の目の前に居て、今・・・。
ようやく解放された悟空は目一杯息をする。
三蔵は悟空を抱きしめて本音を伝える。
「好きだ悟空」
「本当!?」
悟空の顔は嬉しいと言わんばかりに笑みが零れ、瞳から一筋の滴がこぼれ落ちた。
「オイ。何で泣くんだ!?」
「アレ?どうしてだろ?アレ・・・とまんないや・・・」
その涙の理由は、今まで溜めていた気持ちが一気に吹き出した為か、緊張の糸が解けた為か理由は定かではなかった。
「泣くな・・・泣くな悟空」
子供をあやすように三蔵は悟空をなだめる。
「泣いてね−よ」
「泣いてるだろ」
「違う。違うモン・・・嬉しいのに。違うモン・・・。」
悟空はプク−ッと頬を膨らまし子供のように拗ねる。
「・・・お前にはかなわんな」
よしよしっといった感じで三蔵が悟空の頭をなでる。
「もぉ−。なんだよ三蔵・・・オレを子供扱いしてる」
「してない。お前は子供なんかじゃない」
そう言うと三蔵は悟空の涙を指で拭い、悟空の唇を指でなぞってソッと囁く。
「愛してる・・・悟空」
そう言いもう一度唇を重ね合わす・・・。
「オイ。お前何デバガメってんだ?」
「人聞きの悪い・・・。悟浄ッ!僕はただ2人のコトを心配して・・・」
「ほ−・・・『心配』して部屋のドアの隙間から『覗き』か八戒?」
「そう言う貴方も同じでしょう?」
小声でブツブツ話し、三蔵達の部屋の前でデバガメる2人組。
「そう言やさ、お前解ってたんだろ?オレが悟空とキスなんかしてないって」
「そうだったんですか?」
「バッくれんなッ!お前も見てただろ?三蔵の位置からだとそう見えたかもしれね−けど、お前が居た位置からだとキスなんかしてるようには絶ッ−て−見えねえはずだぜ?」
「・・・はははは」
「『はははは』じゃね−よ!解ってんのに何で酒場で即助けね−ンダよ?危うく死ぬ所だったぜ・・・」
「大丈夫ですよ。貴方は死んでも死にませんから」
キッパリスッキリ言いのける八戒の言葉に何の根拠もないけど、こうもにこやかに言いのけられたのでは反論する言葉が出てこない。
「それに、貴方だって三蔵にあの現場を見せつけてからかおうとしたからあの時微笑んだんでしょ?」
「ウッ!」
「自業自得ですよ。コレに懲りて少し反省して下さいね」
「でも、ほら!見ろよッ。オレのお陰でアイツらはこうなってんだろ?」
「『禍を転じて福と為す』ってヤツですね」
「そう!な?オレもイイコトしただろ?」
「・・・そう言うことにしておきますか」
デバガメ2人組。目の前には幸せそうに1つのベットに寄り添って眠る坊主と猿の姿がソコにあり。
何はともあれ三蔵一行の西への旅はまだまだ続く。
【余談】
「オイ、今の話聞いたか?」
「バッチシ聞いたとも」
「男が男にキスしたとかしなかったとか・・・」
「そうそう。なんでも他の奴のものを強引に奪ったとか何とか・・・それで激しい乱闘になって」
「えっ?それじゃあ『奪い合い』ってやつかそりゃあ?」
「『略奪愛』かぁ〜」
「でも男同士でか・・・?」
「寒ッ!!そりゃやべ−な・・・(汗)」
「しかもその盗られた相手ってのがどうやら『坊さん』みたいなんだよ」
「な!?坊主?それってどうよ!?」
「だよな〜やばいよな〜」
「否、『坊主』云々じゃなくて、『男同士』ってのが問題だろ?」
「あんなに美人さんならオレなら・・・」
「気をしっかり持て!相手は『男』だぞ!?」
「そ、そうだった・・・」
「世界は広いな〜」
「ホントにな〜」
「・・・オレそういう話、ダメ」
「オイ、聞いたか酒場でのヤツ?何でもある男が強引に他の男から恋人を寝取ったって話」
「知ってる知ってる。で、その『恋人』ってのは『男』らしいぜ」
「マジかよ?」
「んで、寝取った張本人には別の恋人がいて、ソレも『男』って話しだぜ?」
「・・・(絶句)」
酒場での乱闘後、酒場に居た(乱闘中は勿論避難してた)者達から住民の間にまで、幅広くいろんな憶測付きで『男と男のラブゲ−ム』と題して酒場での一件が瞬く間に噂され、しかも尾ヒレやら胸ヒレ(?)やら沢山付いて噂され、今街中を賑わしてるコトなど三蔵一行は知らないのであった。(チ〜ン)
Fin
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はい。只今駆け足で逃走できる準備は出来ています。(逃げんな!)
三蔵がそんなセリフ言う訳無い!こんなん三蔵サマじゃない!!ってツッコミはナシで。(笑)その他諸々の部分に対しても。(願)
読んでお解り(?)の通り、「私は冒頭部分の三蔵サマと悟浄の喧嘩シ−ンが書きたかっただけ!!」(ドカッ!バキッ!!)グハッ。しゅみましぇん・・・。(泣)
今回は珍しく三×空なんです。別に深い意味はないんですけどね。別にカップリングなんてあんまこだわって無いモンで。(んじゃ適当ってコトか?)ギクッ!!(渇いた笑い)
あの夕日に向かってダ−ッシュ!!(逃走) 依都 |