あいの里オーラルケア研究会

【はじめに】
 一般的に誤嚥の危険性がある場合、経管での栄養補給(経鼻、経口、胃瘻、空腸瘻等)を行うことが多い。本人や家族が諦めかけていた経口摂取の希望や夢を実現させるため、また、我々は在宅生活を支援する立場から咀嚼、嚥下に関するケア・システムを構築している。

【食事の位置づけ】
 私たちの大切にしているキーワードに「生活」があり、その生活の中において「食事」の占める割合は大きい。

【私たちの姿勢(ポリシー)】
 現在、日本全国で「嚥下食」なるものが普及しつつあるが、これはあくまで病院(施設)
的な発想であり、在宅において一人分だけゼリー食を作ることは手が掛かり難しい。
また、個人の生活習慣歴、食習慣歴に可能な限り近い食事を供給することが、レベルアッ
プにも好影響を経験している。

【オーラル・ケア・チーム(OCT)のスタッフ】
 医師、歯科医師、管理栄養士、薬剤師、看護婦、保健婦、歯科衛生士
言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、ヘルパー
社会福祉士、ソーシャルワーカー

【OCTのシステム】
@ 職員に研究会へ参加を促し、症例発表で啓蒙普及をはかる。地域や患者に
  は教室や在宅介護支援センターの発行紙に掲載し情報提供し、摂食、嚥下に
  関するニーズを掘り起こす。(通所リハビリの中で、嚥下体操を取り入れている)
A 関わりのある患者全員にオーラル・ケア・アセスメント表を用いスクリーニングを
  行う。(看護・介護職等)
B OCTはAをチェックし、必要な場合は専門職に調査を依頼。主治医と検討し
  VF(ビデオ・フルオログラフィー)も施行。
  検査食は、食べる直前にバリウムを混ぜる。

C Bの情報を基に再びOCTがミーティングで具体的なケアプランを立案する。
D 各部門のカンファレンスへCを提案し、それぞれのケア担当者や、ケア内容が
  決められ実行。(介護保険関係では、担当者会議でも)
E 随時モニタリング
F 再検討

現在検討中?!
 ・VF検査食マニュアル(検査食のレベル設定)
 ・施設と在宅、共通の嚥下食基準(ゼラチンゼリーが全てじゃない!!

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