Project SR20DE 180ps Version
Power to make your dream came true
サーキットを走っていてMintは思った。PS13Q’sはストレートがあまりにも遅い。というか、
かったるい。
160ps程度でも他の車とも十分渡り合えるはずですが、せっかくだから悔いの残らない
ようにチューニングしていきたいと思います。
エンジン仕様
エンジンベンチマーク
1998/09/05
N1、N2仕様のレーシングカーに参考に200psを目標にエンジンチューンすることを
思い立ちました。
PS13に搭載されるSR20DEは、高回転に不向きなラッシュアジャスターが使われていますが、
N2仕様はスライドバルブの4連スロットル、ソリッドリフターなどプロダクションエンジンとは
かけ離れた仕様になっています。
NISMOのN2仕様ガイドを見てみましたが、部品の価格が異常に高く手が出ません。また生産完了
している部品も多いようです。
予算の都合で、4連スロットルや、ソリッドピボットにすることは不可能なので、現状のままの
ラッシュアジャスター、シングルスロットルでいくしかありません。
少しでも中高回転レスポンスが良くするため、Z32のエアフロを装着する予定です。
高回転でパワーを出すより、SR20の中低回転域でのトルク特性の良さを活かそうと思います。
よって、カムのプロフィールは7500rpm以下で最適と思われるIN66°を採用することにしました。
ピストンについても、シリンダーの歪みを取るために1mmボアアップするため、87φのピストンを
採用することにしました。価格を考慮するとZ32のNAピストンも選択肢に上がってきますが、
不明な点が多いので東名の鋳造ハイコンプピストンを採用する可能性が濃厚です。
この時点で、耐久性やコストを考え、180ps/6400rpmに目標を修正しました。
そのため、圧縮比を控えめにするため、面研は歪みを取る程度に押さえる予定です。
カムの作用角との相性を考え、圧縮比は11.5〜12:1未満にする予定です。
また、燃焼室が薄いのでなるべくヘッド面研は避けたいところです。
SR20DEはアルミ製のブロックの為、シリンダーボーリングの際にはブロック面研してダミーヘッドを
付けなければなりません。
さらに、組み付け精度を向上させる為、ヘッドも軽く面研する必要があります。バルブガイドもガタが
きていればガイドを打ち換える必要がありますが、ベースのヘッドを見るまではわかりません。
予算が限られているため、メーター類は取付は断念せざるを得ません。そのかわり、前期のS14の
ラジエターを流用して水温対策をはかる予定です。コア増しの方が安くつきそうですが、あまりにも貧弱な
コアなのでゴッソリ換えたほうがよさそうです。暑い季節になるまでには温度計くらいは付けたいものです。
オールージュ店長やその仲間たちと協議した結果、大まかなラインは決まりました。しかし、ボーリング
加工をどこに依頼するかなどは決まっていません。
店長はキャブ化を勧めていますが、セッティングが難しいのでパスしました。
1998/09/13
まだ計画を練っている途中にもかかわらず、ベースのエンジンが到着しました。5万キロ程度走行した
中古エンジンで、動いていたときにはヘッドからカタカタ音がしていたそうです。
ラッシュアジャスターのヘタリなどが考えられます。
後のほとんどの消耗部品を新品に交換するので特に問題はないでしょう。オイルポンプはSR20DET用を
流用する予定です。できれば、ピストンクーラー用のオイルジェットのついたSR20DETをベースに
したかったのですが、予算の都合であきらめました。
1998/09/26
BNR33用の燃料ポンプが10月から値上げするらしいので緊急発注しました。
単体で付けられるの部品なのでよかったです。しかし、予算面がかなりキツイ。
1998/10/22
そろそろ仕様を決めて製作にとりかからないといけません。とりあえず、ブロック、クランクの加工は
東名に任せることにしました。
大枠は以下のような感じにする予定です。
1998/10/24
BNR33用の燃料ポンプを付けました。取付には加工が必要です。
レスポンスがよくなる予定でしたが、むしろ中高回転の盛り上がりがよくなった気がします。
年末に走行会があるのでそれに備えてNISMOのエンジンマウントとミッションマウントを注文しました。
1998/11/07
ベースになるエンジンの分解に取りかかりました。一般の人が乗っていたと思われるエンジンなので
オイル管理が十分行われていなかったらしく、5万キロの割にはめちゃくちゃ汚いエンジンです。しかも、
1番の燃焼室がカーボンだらけです。メタルも傷だらけです。SR20のメタルは組み付けが悪いせいか、
メタルがボロボロになっている場合が、多いそうです。組み直すだけでかなりフィーリングがよくなりそう
です。しかし、シリンダーやバルブ、ガイドは痛んでいなかったので幸いと言えるでしょう。
とりあえず、再使用する部品を洗浄することにしました。
実は、ヘッド面研をどこにだすか決めていません。岡山ボーリングは少し不安。東洋内燃機はどうかな?
分解されたヘッド、コンロッドと、Mintのひざにのる傷だらけのメタル。
1998/11/12
SR20DET用のオイルポンプを取り寄せましたが値段はSR20DE用と同じでした。
シリンダーブロックを面研する場合はオイルポンプ(フロントカバー)も取り付けて行う必要があります。
あとは、ピストンを注文して東名に送るだけです。
ヘッドについてもそろそろ考えをまとめておかなければいけません。ラッシュアジャスターのヘタリも
気になります。
ヘッドをオイルストーンでなでて見たところ、特に歪みは見られないようです。
1998/11/14
来週中くらいにはシリンダーブロックを東名に送ってもらうつもりです。
ボーリングにはピストンも一緒に送る必要がありますが、東名製を使うので
東名に手配してもらいます。
その際に、バルブがピストンに当たるかどうかと、この仕様でどれくらいの出力が得られるか聞いてもらう
ことにします。
1998/11/23
コンロッドの重量合わせを行いました。日産のエンジンにしては珍しく各コンロッドの重量のばらつきは
1グラム以下でした。
とりあえず、コンロッドキャップを外し、ナットと共に重量をはかり、ヤスリ、リューターで重量合わせを行い
ました。
その後、コンロッドと組み合わせて再度重量合わせを行いました。
削る箇所は文字や、他と比べて肉厚がありそうなところです。
あと、シリンダーブロックの方は特製の木箱に納められ、発送を待つばかりです。
バルブとピストンのクリアランスは、ピストンに十分なリセスが彫られているため問題なさそうです。
1998/11/27
シリンダーブロックは東名に送られました。送料は5,000円でした。
1998/11/29
ポートの修正、研磨に取りかかりました。インテーク側のシートリングとポートの段付きが激しく、
かなり削らなければなりません。しかし、基本的にポート形状がいいのであとは軽くさらうだけで
良さそうです。作業的には段付取りと、内部研磨と言った感じでポート修正と言うほどの加工はいりません。
1998/12/13
東名からシリンダーブロックが返ってきました。
岡山ボーリングとは別物のような仕上がりでした。また、鋳造ハイコンプピストンも送られてきました。
ハイコンプピストンはSTDに比べ、スカートが短く、肉厚も薄目でかなり軽くできていました。
鋳造ハイコンプピストンとSTDピストン
1999/01/01
昨年の12/31に中山サーキットを走ってきました。1分12秒台がでてノーマルのエンジンもなかなか
いけるもんだと再認識させられました。とにかくアクセルベタ踏み。NAはこうでないとね。
今回のエンジン仕様はパワーよりも扱い安さと耐久性を重視しているのでさらにタイムアップが期待
できます。
エンジンの方は一休みで、リフターを東名のソリッドピボットを使う可能性がでてきました。
1999/01/10
エンジン仕様を確定し、後を任せて長崎へ出張することにしました。
ポート研磨は近日中に完了し、バルブシートカットの為に加工屋にだす予定です。
1999/03/07
加工が終了した燃焼室、IN側ポート、EX側ポート。
EX側は、ポートの形状が折れ曲がったような感じになっているので若干修正しました。
また、バルブ付近の燃焼室の壁は削って広げてあります。
加工屋には少し遅れて明日出す予定です。シートカット時にバルブセット長を合わせてもらうようにします。
ヘッド面研は最低限にして圧縮比があまり高くならないようにしてもらいます。パワーよりも
耐久性と乗り易さを重視します。
1999/03/08
カムシャフト、ヘッドガスケット等、エンジンの組立に必要な部品を注文しました。
エアフロはRB25DETの物を使用することにしました。
1999/03/10
カムシャフト、ヘッドガスケット等が届きました。テストシムを注文し忘れたので追加注文しました。
ECUも東名に送ります。
1999/03/14
テストシムも到着し、部品のほとんどがそろいました。即日入荷できる純正部品は、まだ注文していません。
東名好きなためか、部品のほとんどは東名製です。
店長が私のエンジンルームをみて、「オイルクーラー付いてると思った。メカチューンには必須」
と言われてしまいました。
ラジエターはあきらめ、代わりにオイルクーラーを装着することにしました。
今週中に、ピストン、クランクの組み付けを行いたいと思います。スタンドにセットされたシリンダーブロック、
シリンダー内面。
1999/03/20
ヘッドが加工屋から帰ってきました。面研も結構きれいに仕上がっています。
ました。
ヘッドを洗浄し、ステムシールを組み込み、バルブスプリングをセットします。
ソリッドピボッド、シム、ガイドをセットし、カムシャフトを組み付けます。
シム、ガイドのクリアランスをシクネスゲージで測定し、適合するシム、ガイドを注文します。
ただし、測定の結果、適合するシムの最薄より薄いシム、ガイドも必要だったので、最薄を買って砥石
で研磨する予定です。
明日は腰下の組み付けを行う予定です。
1999/03/21
オイルクリアランスをプラスチゲージで計測し、シリンダーブロックにクランクを組み付けました。
ピストンピンが入りやすいようにピストンを暖め、ピストンピンでピストンとコンロッドを結合させます。
コンロッドとクランクを結合させ、腰下の組立は完了しました。
クランクの曲がり修正をしたためか、各オイルクリアランスはほぼ同じでした。
1999/03/27
ヘッドの組立が完了しました。適切な厚みのシムがなかったため、シムの研磨加工にかなり手間取り
ました。
今回、ロッカーアームは再利用しましたが、かなり摩耗しているため交換しておいたほうがよかったかも
しれません。
ロッカーアームは、オイルの回りの悪い1番から順番に摩耗しているようです。
明日は、ヘッドと腰下の組み付けを行いたいと思います。
1999/03/28
ヘッドを腰下に組み付けました。
クーリング系の仕様検討をしました。サーキット走行を考えるとやはりラジエターも必要かもしれません。
2層のアルミ製を検討中です。
1999/03/30
バルブタイミングを調整し、オイルパンを組み付けエンジン本体の作業はほぼ終了しました。
とりあえず、バルタイはIN:110度、EX:115度と標準的な仕様にしています。
今週は、インマニのインジェクター付近の加工と、サージタンクとインマニの間の段付を修正します。
タペットカバーは、ガンメタに塗ることにしました。
1999/04/11
タペットカバーをガンメタに塗装し、インマニを取り付け、エンジンは組上がりました。
東名のECUのセッティングの都合で、エアフロはZ32の物に変更しました。RB26の物でも
良かったのですが、80φ異径ホースを注文していたので、Z32の物にしました。よく考えるとサクション
が60φのため、あまり大径のものにしても意味がなさそうな気がしてきました。RB26の70φの物が
最適だったかもしれません。
クーリング系は、トラストのオイルクーラーのみにしました。メーター類は、大森製の電子式水温、油温、
油圧を注文しました。
これで、すべての部品の注文は終わりました。エンジンの載せ換えは今週末から来週末までを予定して
います。
1999/04/17
東名はZ32のエアフロならすぐ出来ると聞いていたのにECUが一向に帰ってこない。
とりあえず電話してもらったところ、Z32の調子が悪いとの事。新品のエアフロがあるので送ろうか?と
問うと、Z32の現車が不調とのこと。Zは関係ないでしょ!?(^_^; 大丈夫なのか?東名
1999/04/20
東名から電話があって、テスト車両のシルビアが事故を起こしてECUのセッティングができないそうだ。
前回の電話の応対者はよく事情がわかっていない人だったらしい。
ノーマルエアフロなら可能かもしれないとの返答だが、RB25からZ32へ一度譲歩しているので、
これ以上はさすがに譲歩できません。ノーマルエアフロでさえ、インジェクターの方も実車テストを行って
いないので、ちゃんとセッティング出来ているかどうかわからないとのこと。
GW中に積む予定だったのが大幅に狂いそうだ。
1999/04/29
とりあえず、ノーマルインジェクター、ノーマルエアフロでエンジンを搭載することにしました。
完成済みのニューエンジン、チェーンブロックで吊される現在のエンジン、エンジンが降ろされた車両、
載せるエンジンと降ろされたエンジン、搭載されたニューエンジン。
エンジンを搭載し、エンジンをかけたところ、EXマニから排気漏れが発見されました。増し締めしても
収まらないので、一度EXマニを取り外したところ、フランジが歪んでいたので軽く平面をだして、
再び取り付けました。
クラッチは40,000km走行していたので、摩耗が心配だったのですが、まだまだ残りがあり、
歪みもなく、当たり方も問題ありませんでした。
さらに、デスビから異音がしていたので、旧エンジンから移植しました。5年式と4年式では
デスビのギアの形が異なっていました。
心配していたソリッドピポッドによる音はほとんど聞こえません。むしろ、旧エンジンよりも静かです。
苦労してシムを研磨してシム調整した甲斐があったようです。
エアコンON時にアイドリング不調に見舞われたので、調査したところ、AACバルブのコネクタ
の接触不良らしいということが判明しました。
また、同時にオイルクーラー、水温計、油温計、油圧計を取り付けました。
3000rpm以下で軽く試乗してみたところ、以前と変わらないかそれ以上トルクがありました。
オーバーホールによる気密性向上と、圧縮比などが影響していると思われます。
1999/05/03
東名からS14のSR20DET用インジェクターに対応したECUが送られてきたので、早速、
インジェクターとECUを交換しました。
Z32のエアフロにはまだ対応していません。
エンジン始動性が向上し(キュキュキュ、ドコドコドコ→キュ、ドコドコドコ)、トルクが増しました。
トルクはインジェクターの効果というよりは東名の味付けによるところが大きいはずです。
水温は70〜80度、油温は75度で安定しています。油温はオイルクーラーで冷やされた後の
温度なので何度まで上がっているのかは不明です。
全開走行をすると水温は80度以上になることは間違いないようです。85度を超えるようであれば
ラジエターを交換する予定です。
S14前期のアッパー、ロアタンクを元にアルミ2層で作ってもらうとS14純正を買うよりも安い値段で
そこそこのラジエターが手に入りそうです。
今日で500km走行したのでオイル交換をしました。とくに異常はみあたりませんでした。
次回は1500km走行後にオイル交換を行う予定です。インジェクターを交換したため、高回転まで
まわしても大丈夫なはずですが、
もうしばらく、低回転で慣らし運転を行います。
部品代や工賃などを計算してもらったところ、予想通り、めまいがくるような金額が提示されました。
オイルクーラーやメーターなどが効いているようです。工賃は比較的安くすんでいるはずですが。。。
1999/05/23
エンジンを載せ換えてから2300km走行しました。
最初のインプレッション通り、1500rpmくらいの低回転域でもノーマルエンジンよりもトルクがあり、
とても乗りやすいエンジンです。
今日は、高回転まで回してノッキングや異音がしていないかチェックすることにしました。
プリメーラピストンをつかったエンジンは4500rpmくらいからVTECのようにパワーがみなぎって
くる感じがあったのですが、このエンジンは盛り上がり感がまったくありません。ものすごくフラット
でまるでモーターのような感じです。
店長にそのことを伝えると「そんなはずはない」と、試乗してもらったところ3500rpmくらいから
すでにパワーがみなぎっているとのことでした。
3500〜4000rpmあたりからメータ読みで8500rpmまでスムーズに回ります。ノーマルエンジン
のように回しても無駄といった感じはなく、パワーがずっとついてきます。しかし、まだ新しいエンジン
なので少し重い感じがします。
また、ソリッドピボットのせいか、高回転までまわしてもヘッドまわりはとても静かです。
心配していたノッキングもまったくありませんでしたが、若干燃料が濃い気がします。
店長は「思ったよりパワーがでていないが180ps以上はでているようだ。やはり4連スロットルか
キャブ化だな」と。
私はメチャクチャパワーでてる気がしています。
まったく別件ですが、ミッションからカラカラ異音がしています。サーキットを走る前にオーバーホール等
の処置が必要なようです。
1999/06/06
エンジンを載せ換えてから3000km走行しました。
エンジンオイルを入れ替えました。まだ東名のECUはきません。
吹け上がりの重さがとれてきましたが、少しトルク感がなくなったようです。
街乗りでの燃費の計測をはじめることにしました。
1999/06/12
エンジンを載せ換えてから使っているSPEED MASTERの5W−50は今ひとつ固すぎるようなので、
オイルストックが無なくなり次第、他のオイルに変える予定です。SPEED MASTERの5W−30では
少し柔らかすぎるかもしれない。
まだ東名のECUはきません。
ラジエターの見積もりを出したところ、S14とPS13のロアタンクは同じで、PS13のロアタンク、
S14の2層コアとアッパータンクの組み合わせが良さそうです。
なるべく、N1のように水温は80度以下に押さえたいです。
1999/06/15
東名からショップに電話があって、テスト車両を廃車にしたため、現車合わせしたいとのこと。
遙々東京から車を取りにくるらしい。代車は営業車のセレナ。はっきり言って、でかいしATだし、
運転できそうにありません。
高速代だけでも、ROM書き換え料金を超えると思うのですが。東名には頭が下がる思いです。
1999/06/16
東名からショップに電話があって、新製品の鍛造ハイコンプピストンのデータ取りをするため、
取り付けさせて欲しいとのこと。行きつけのショップでせっかく組んだエンジンなので、
東名以外のメーカーだと間違いなく断るのですが、ECUの件でがんばって
もらっているので了承しました。
おそらく、87φを掘っているSR20DEは数が少ないのでしょう。
再ホーニングしてから取り付けてもらえるので安心しました。どうやら代車のセレナの件は
なくなったようです。
ピストンは鋳造のものと同スペックですが、3Dプロフィール化した樽型、楕円のピストン
との事です。
1999/06/19
東名に出す前に、触媒部に取り付けたサイレンサーを取り外そうと思います。
何となく抜け切れていない感じがするのは、この部分が内径が50φにしぼってあるのが
原因ではないかと考えています。
1999/06/23
60φのストレートパイプを探したのですが、ちょうどいい製品がみつかりません。
値段もそこそこするので、60φのステンレスパイプを溶接してもらうことにしました。
効果は抜群で、2000rpm付近からレスポンスが良くなって高回転は別物です。
トルクもでて非常にフィーリングがよくなりました。
1999/06/25
東名の人が車を取りに来ました。
他人が運転するのを見て、あらためて排気音のうるささを体感しました。乗っているとそれほど
でもないのですが、外から聞くと騒音以外の何物でもありません。
1999/06/26
東名から無事到着と連絡がありました。
1999/07/05
ショップから東名から連絡があったと電話がありました。
エンジンベンチの結果、ノーマルエアフロとZ32エアフロではパワーに差がまったくないとのこと。
ノーマルエアフロのままにして、Z32エアフロは返品なり売却した方がいいのでは?という感じ
だったらしいのですが、店長のアドリブでZ32エアフロを使うようにしてもらっています。
ノーマルエアフロセンサー容量は足りているので、3万円以上するZ32エアフロはコスト
パフォーマンスがよくないのは間違いありません。
このあたりはサージタンク、スロットル、サクション変更でさらに詰めていく予定です。
エンジンパワーなどについても不明だったので、今度連絡があった時に聞いてもらいます。
今後、エンジンを車に載せてチェックするとのことですが、実車合わせというよりは、実エンジン
合わせという感じかもしれません。
EXマニに空燃比計センサーのアダプターが溶接されていればいいのですが。
7/15に予定されているサーキット走行には間に合わせると東名が明言してるので楽しみです。
思えば、ECUだけに3ヶ月以上もかかっています。
1999/07/10
車が帰ってきました。
ECUは最終調整した後に送るとのことです。
ボンネットを開けたところ、その有様におどろきました。
めちゃくちゃな取り回しの配線や配管、タペットカバーには傷が入っています。しかも似たような
色でタッチアップしてあります。せめて同じ色でタッチアップして欲しいものです
しかも、LLCのタンクが空です。
さらによく見ると、ラジエターのアッパーホースが逆にささっていて水温センサーが折れています。
さらによく見ると、ツバメの死体がオイルクーラーの配管に挟まっています。
さらによく見ると、スロットルワイヤーのナットが締められていません。
さらによく見ると、なぜだかヒューズボックスが傷だらけです。
さらによく見ると、エアクリーナーが歪んで取り付けられていてCDIにヒットしています。
さらによく見ると、パワステポンプのボルトが1本ささっていません。
さらによく見ると、ミッションケースとエンジンをとめているボルトのワッシャーがクラクラしています。
どうやら長いボルトと短いボルトを入れ間違えているようです。
とりあえず、怒りの電話を入れたいところでしたが、ショップを通しての発注しているため
ショップの顔を立てて抗議の電話はショップから入れてもらうことにします。
とりあえず、ミッションのボルトとパワステポンプのボルトはどうにかしなければなりません。
あまりにお粗末な仕上がりなので、水曜日にヘッドを開けてチェックしてもらうことにしました。
不具合が見つかれば、エンジンを組み直す予定です。
1999/07/11
ミッションケースのボルトはただの締め忘れでした。手の入る場所だったので締めました。
ミッションケースを降ろさなくてよかったので不幸中の幸いともいえます。
パワステポンプのボルトを入れようとしたのですが、ずれて固定されていてボルトが入りません。
外す部品が多いので水曜日に直すことにしました。
とりあえず、エンジン左付近の配線や配管をやり直しました。
実走しても問題がとりあえずなさそうなので、走らせてみるとなんと今度はクラッチがきれません。
エンジン載せ換え時にチェックしたときはディスクに反りもなく、残量もかなりありました。
1999/07/12
東名からショップに電話があったので、車の状態を説明してもらったところ、東名の方もびっくりして、
早急に対処をするとの事でした。
素直に認めるところをみると、たまたま寝ぼけている社員がエンジンを積んだのかもしれません。
とりあえず、良い方向へ話が進んで行きそうです。
電話対応は非常によかったらしいので今回はヨシとする事にしました。
ヘッドから異音がしていたような気がしていたのですが、これはエアコンからしていました。
エアコン、オルタネータの辺りはもう寿命が来てもおかしくはありません。
クラッチが切れないと通勤が厳しいので交換することにしました。
1999/07/14
クラッチ交換と、Z32エアフロ、ECUを交換することにしました。パワステポンプのボルトも
入れます。
ミッションを降ろしてみたところ、ミッションケースのボルトは弛んでいるだけかと思いましたが、
やはり、2カ所ボルトを入れ間違えていました。
クラッチを外してみたところ、ディスクがめちゃくちゃ焼けて反っています。3,000km前に降ろした
時と同じ物とは思えないくらいです。
しかも、フライホイールも焼けてクラックが入っています。
ディスクとカバーをチェックしたとろ、組み付け不良によるキズ等は見あたりませんでした。
東名までの道中でディスクが焼けたのか、実走テストで焼けたのかはわかりません。
ディスクは、ニスモのノンアス047を選択しました。
ここでのクラッチ交換は予定に入っていない出費なので予算もありません。
とりあえず、何万キロかこのまま乗って次回はOS技研のフライホイール付きのクラッチを付けようと
思います。
このクラッチ交換でクラッチがちゃんと切れるようになりました。
パワステポンプのボルトは一度パワステポンプを外さないといけないのでかなり面倒でした。
Z32エアフロの装着は簡単に終了し、同時にエアクリーナーはK&NのZ32用のフィルター
チャージャーを付けました。エアフロへはボルトオンで取り付けが可能です。
東名から車が送られてきた時に、ECUはすぐに交換すると思うので固定していないと説明が
あったのですが、なんと固定に必要なステーがありません。
早速、東名に送ってもらうようにしてもらいますが、明日サーキット走行なのでとりあえずタイラップ
で固定しました。
オイルクーラーの配管のやり直しと、ヘッドを開けるのは後日に延期しました。
1999/07/15
備北ハイランドパークAコースでテスト走行をしてきました。
ノーマルエンジンの時とは比べ物にならないほどの加速と伸びです。
タイムの方はノーマルエンジンの時と同じ42秒でしたが、もう少し慣れれば1秒くらいはアップ
しそうです。
サーキットでは人目を引き、同乗走行の申し込みもありました。
水温は82度、油温はオイルクーラー後で89度まで上昇しました。
水温は80度以下に押さえたいと思っています。
1999/07/16
東名からECUのステーを忘れていたので送ったという旨の電話がショップにありました。
予算に厳しい物がありますが、近いうちにサクション、サージタンク、マフラーを見直していきたいと思います。
1999/07/18
ECUのステーが届いたので取り付けました。エンジンベンチによるデータシートも同梱されていました。
エンジンベンチはシャシーダイナモに比べて厳しい値がでると聞いていたのですが、希望通りの
186ps/6500rpmが得られました。
所感どおり、3500回転付近からかなりフラットなトルク特性です。
エンジンの状態を見るため、プラグを抜いてみたところちょうどいい感じに焼けていました。
電極部分がちびていたので交換してみたところ、かなりフィーリングが良くなりました。
エンジン載せ換え後、排圧のせいかマフラーが急に劣化し始めたので交換しなければなりません。
1999/07/21
東名の営業の方がショップにお詫びに来ました。
話によるとエンジンの車載に不備があったのは降ろした人と載せた人が違っていたことにあるようです。
エンジン車載は外注では?と思っていたのですが、ちゃんと東名で作業したとの事でした。
また、エンジンはミッションを残して降ろした事も判明しました。
クラッチの焼けについて尋ねたところ、シャシーダイナモ上でのテストで焼けたかもしれないとの事。
また、シャシーダイナモではタイヤの外径、性能によって数値がバラバラなので出力は参考にしない
と言っていたそうです。
東名側では今回のECUの現車合わせは自信があったため、ショップからの一報があったときは雰囲気が
暗くなったそうです。
実際、ECUの仕上がりにも疑いをもっていたのでサーキットでテストしたのですが、まったく問題がなく、
満足のいくセッティングでした。
エンジンについても東名の渡辺部長が率いるチームが担当したので絶対に問題はないとの事だったので、
面倒なので今回はヘッドをあけるのをやめることにしました。
しかし、エンジン回りの配線と配管はやり直す予定です。
東名の営業の方にもマフラーが抜けていますよね?と指摘されてしまいました。
とりあえず、東名の件は一件落着しました。
1999/07/25
マフラーをTRUST POWER EXTREMEにする事にしました。ターボ用のTRと迷ったのですが、低速トルクを無駄
にしたくなかったのでこちらを選びました。
メインパイプは60φ>70φとなっています。
1999/08/01
マフラーを装着しました。
排気音はかなり静かなマフラーです。メインサイレンサーで55φに絞ってあるせいか、全域において
レスポンスが良くありません。
いずれ、メインサイレンサーを変更するつもりです。
1999/10/11
トラストのマフラーの後ろ半分をボーダー304に変更しました。
フランジの位置は同じだったのですが、角度が違っていたのでいったん切断して向きを修正して溶接しました。
軽く吹かしただけでもわかるくらいレスポンスとパワー、トルクが蘇りました。
このエンジンには60φのマフラーが最適だと判断しました。
ボーダー304部は劣化が進んでいるので来春くらいにはマフラーを製作する必要があります。
1999/11/20
ラジエターはPS13のロアタンク+S14コア+S14アッパータンクを取付ました。
コアは前期の2層よりも中期の1層の方が冷えるとコアメーカーの人が説明してくれたので、
中期を選択しました。
コアはPS13が15mmでS14が25mmで、1.5倍の厚みがあります。
冬期はもともと水温が上がらないので効果は不明です。
これをもって「走れ!!Q’s」瞬速180ps計画は完了とします。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
エンジン仕様