[懶惰]
【インソムニア】
|監督:クリストファー・ノーラン 出演:アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムス、ヒラリー・スワンク |
白夜のアラスカに派遣され、過去への罪悪感と現地で犯してしまった過ちから不眠症になる警官を
アル・パチーノが演じるクリストファー・ノーラン監督最新作。
殺人事件の犯人を捜すという目的から、一転、事態は意外な方向へ……というサスペンス。
んむ、普通に、面白いかな。
事前に『ノーラン監督、今回はストレートできた』という評をみていたので、「メメント」の
ようなものを過剰に期待することもなく観られたし、アル・パチーノの
『過労死するんじゃないか?』といいたくなるようなクタビレた演技も楽しめました。
サスペンスという性質上、フーダニット(Who Done It)の要素があるものと思いこんでいたのですが、
出演者にロビン・ウィリアムスがいるし、アレ?どうなるんだろう?と疑問に思っていたら、
あぁなるほどね、という方向に物語は進んで、ちょっと普通のサスペンスとは
一風変わった感じのストーリーでしたね。
最後はちょっとベタかもしんないけど。
あと、エンドクレジットで原作(既存の映画作品)があるようなことを書いてたような気がします。
「ヴァニラ・スカイ」に対する「オープンユアアイズ」みたいな。あるんだろうか?
【サイン】
|監督:M.ナイト・シャマラン 出演:メル・ギブソン、ホアキン・フェニックス |
ノーコメント。
『なるほどね』か『だから何なんだ?』のどちらかになる映画。
【バイオハザード】
|監督:ポール・アンダーソン 出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ |
要するに「お化け屋敷」ですね。
たとえばお化け屋敷の中を一通り撮った映像を真っ昼間に明るい部屋で観て
『全然怖くねぇ〜じゃん』なんていうのはナンセンスだし、同様にゲーム「バイオハザード」を
昼間にやって『全然怖くなかった』っていうのも、いささか苦笑いってなもんですから、
まぁ、そういうのと同じで、閉鎖空間&大画面&大音量で観て、さぁどうなんだっていう
映画だということに、観た後で気づきました。(遅
だからこの映画をビデオで観るとそーとーゴ…………ゴホンゴホン、ゲフ。
確かに怖かったし、何度もビグッ!としてしまったので、そういう意味では、
"楽しめた"んだと思いまふ。
あと、はじまって20〜25分くらいのあるシーンは某映画の某シーンのパクリなのかな。
たぶんそんな気が。
観た後、なんだか無性にゲームの方がやりたくなってきたので2でもやろうと思います。
実はまだ1しか解いてないんですが、前に一度2を始めたときにわりかしサクサク進んだので
『おっ、このままノーセーブか? うひひ』などと調子に乗っていたらあっさりゾンビに
かみ殺されたというビターな思い出を封印していたことも思い出しました。
今度はナイフクリアだ!(無理
【ウィンドトーカーズ】
|監督:ジョン・ウー 出演:ニコラス・ケイジ |
第二次大戦下、暗号解読要員であるナバホ族二人を守る任務に就いたニコラス兵だったが、
最悪の場合には暗号の秘密を守るためその二人を殺す事すら任務の一つであることに
苦悩する…………ってな話。
まぁ、戦争映画なので、さすがにいつものジョン・ウー節ではないです。戦場で二丁拳銃とか
あったらアツかったんだけど(w(不謹慎
主眼はそのニコラス・ケイジとナバホ族との"友情"にあります。
んーー舞台が終戦間近の激戦サイパン島で、当然相手は日本兵なため、どぉぉしても感情移入しにくい
ってのはありますね。別に戦争でどっちが悪いとか正しいとか描いてるわけではないし
戦争の是非を問うているような映画でもないけれど、やっぱどうしても、のめりこめないです。
サイパンの村で、日本軍は村民を虐げていて、アメリカ兵はチョコをあげたり優しく接している
っていうお約束の描写くらいはでてくるけど(w
あと、基本的に殺し合いが日常茶飯事の戦場で、命の尊さというか『もう誰も殺さない』みたいな
主張っていうのは個人のエゴくらいにしか受け取れないし、そこでまた逆に殺しすぎる事で
命の尊さに気づいたんだっていうふうに解釈も分かれるのかもしれないけれども、
戦争映画に共通するテーマとして、敵軍をぶち殺しておいて味方の命にだけ感傷的になると
いうのは普遍的な価値観としては共感できないし、それを前面に押し出しているのは
人間のエゴを魅せられているような気持ちになって、ある意味、鬱です。
ただこの作品は"友情"に眼目を置いているので少し見方は別になる……かな。
ナバホ族兵士の一人の、爽やかな演技がなかなかに好感もてて良かったです。
あと、日本酒で酔っぱらうにニコラス・ケイジが観られるのはこの映画だけです(w(たぶん
【スターウォーズ エピソード2】
|監督:ジョージ・ルーカス 出演:ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセン、サミュエル・L・ジャクソン |
要するに娯楽作品であり、世界観を楽しむSF作品でありますから、スカっと観て面白かったら
それでいいし、面白くなくてもまたそれはそれで良いのではないかと思います。
個人的にも、単純にSFとして観るならスタートレックの方が10倍面白いし。
とかまぁそういうことは置いといて、あぁスターウォーズだなぁって感じで
面白かったです。
今回出番が少ないんじゃないかと心配していたアミダラ姫もむしろ出ずっぱりといった感じで、
恒例(?)の着せ替え七変化もしっかり魅せてくれましたし。巷で言われていたヨーダの
大活躍もちょっと驚き。
全体的に展開が早いので疾走感もあって良かったのではないかと。
で、どんなものにでも云える事だとは思うのだけれど……今回、確かに各種兵器や
ジェダイ達による集団戦闘などあって確かに"派手"で面白かったんです。
だけど、それをいつまで続けるのか?っていう問題も同時にでてくると思うのです。
つまりその"派手"さがインフレ化したら後はどうするんだ?ってことなんですが、
初期三部作が(技術的な問題も有ってか)ほとんどインフレを起こしていなかった
というのを考えると、最近のSF作品は常にそういう問題を含んでいるような
気がします。
もちろん現時点でもエピソード2に対して『派手なだけじゃないか』という誹りは
巷でよく見聞きするけれど、今回あくまで「ラブロマンス」に重点を置いている
ようなのでまぁその点は一応良いとして、3でもこのままインフレ化を推し進めるのか
っていうのは、興味のあるところですね。
そういう意味でも次回作は楽しみです。
ところで……スターウォーズ、少し前に聞いた話ではエピソード4,5,6,1,2,3,7,8,9の順番で
9本制作する(今は5番目の"2")って話だったんですが、ウェブをみてまわってたら
ジョージ・ルーカスが"3"で終了すると公言しているという話がちらほらありますね。
むーん。どっちが本当なんだろうか。それも気になりまふ。
【少林サッカー】
|監督:チャウ・シンチー 出演:チャウ・シンチー|
コメディ映画ですので、「すごく面白かった」以外にあまり書く事が無いのですが……。
「笑い」の種類というか、なんつんでしょう、性質?みたいなものに関しては、
思ったより日本のそれにかなり近いなというのを感じました。
笑いどころ、ネタ、間の取り方、表現方法などが、ほとんど違和感なく
ツボにヒットしてくるので、意外に日本と同じ範疇なのだなという気がします。
ネタとしては「少林寺拳法+サッカー」の部分と純ネタ(小芝居っぽいチャプタとか)の
部分に大別できますが、どちらも楽しめましたね。
ただ、なかにビミョ〜〜な感じのネタは少しありまして、それが本国では
笑いどころなのかどうかはちょっと判別できませんでした。
それにしても劇場でこれだけ客を笑わすというのも、考えてみれば
すごいことだと思う。
個人的にもかなり爆笑しそうになったシーンがいくつかあるのですが……
ネタバレになるのでやめておきます(w
ところで、作中で用いられているCGに関して、『ハリウッド映画に対するアンチテーゼである』
という見解と『あからさまに安易なCGを逆に笑いの要素として利用した』という見解に
分かれました。
これは今後も議論の必要があるファクタだと思います。
(議論しなくても可)
【プライド 運命の瞬間】[V]
|監督:伊藤俊也 出演:津川雅彦、大鶴義丹、いしだあゆみ |
たしか「双生児」と一緒に借りて観たのですが何故かレビューを忘れていた罠。(ぉぃ
国賊ですみません。
極東国際軍事裁判、いわゆる東京裁判を題材にした映画です。
もうこの作品に関しては、判りやすすぎるくらいに評価がパックリ分かれますね。
もちろん右と左にです。
ただ、少し前までは『先の戦争には評価すべき点もあるのではないか』などと口にしようものなら、
即『右翼だ!』『タカ派だ!』と糾弾されるような風潮だったそうですから、
こんな映画ができるなんてのもまさに「隔世の感」って感じでしょうか。
内容としては、東条英機が連合国の"断罪"に対し膨大な資料と口頭弁論で
立ち向かうというものです。
しかしみればみるほど、これは「裁判」じゃないですね……。ただ断罪しようとしているだけ。
つくづく、『あぁ、日本は、戦争に、負けたのだな』と思い知らされて、
ちょっぴりもの悲しくなります。
本当に、戦勝国が敗戦国を裁くというのは、一体なんなんでしょうか。
さも客観的に犯罪を裁いているようなふりをして、その実自国の行為には
目をつむり、日本の罪を創出しながら自分たちのやった事といえば
戦場での略奪強姦に東京大空襲・ヒロシマ・ナガサキ……。
はたして、「日本が負けたから」以外に日本が"裁かれた"理由はあるのでしょうか。
先日、某事件が起こった際に小泉首相が
『今、交渉してるんですよ。国と国とが交渉してるときに自国の非をあげつらうのは
いかがなものか』
『自虐的すぎる』
『そんなに中国いいですか?』
などの発言をしていて、最近ちょっと元気なかったけど久々にイキの良い発言
してるなぁと思いました。
まさにこの「自虐的」というのが戦後日本のキーワードになっているようで、
なんでもかんでも『私どもが悪うございました』『どうぞどうぞ謝罪と賠償をどうぞ』
と卑屈になるのがとにかく良い事だ、と、既に日本人のDNAに書き加えられてるんじゃないかという
疑念を思わず抱いてしまったりするのです。
少し話がずれました。
ということで、この映画はそういったある種の「違和感」が感じられように作られてはいます。
何も感じない、もしくは日本側への同情が全くない人は、東京裁判において
"南京事件"が少しも俎上に載らなかったことの不自然さも同様に感じないでしょうし、
もしかしたら、未だに無邪気に『日本は南京で30万人虐殺した!』と主張したり
してるのかもしれません。
まぁ、人それぞれ、、、ってことですね。
ん〜〜〜む……。
できるだけ中立の視点でレビューしようと思っていたのに、思いっきり
特定方向に傾いてしまいました。 :)
ははは……。と笑ってごまかす。
まぁとにかく、そういう特定の方向に傾いてる人にはマストムービーだってことが、
云いたかっただけなんですけどね。(さらにごまかす
【トラフィック】[V]
|監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:マイケル・ダグラス、ベニチオ・デル・トロ、キャサリン・ゼタ= ジョーンズ |
麻薬撲滅にむかって闘う者たちの複数視点を交錯させつつ物語をつむいでゆくドラッグ・ムービー。
正直、「面白すぎて困る」ということはないです。
場面ごとに乾いた描写などの撮り分けは面白いと思うし、とにかく内容を詰め込んで
スピーディに展開する物語も良いとは思います。
ただ、事態が収束したのかよく分からないうちに切り上げてる感があって、
全体的なつくりとして流れてゆく出来事の一部分を切り取ったという印象があるので、
個人的にはどうもしっくりこない部分があったというのがあるかな。
特にテーマが麻薬とくれば、『あ〜、米国、病んでますなぁ。というか実際
どうしようもなさそうだなぁ』っちゅー感じが否めないのでありました。
「面白い」か「面白くない」かでいえば、確かに面白いけれど。
予断を持ちすぎたかな。やっぱり。
【エレファント・マン】[DVD]
|監督:デビッド・リンチ 出演:ジョン・ハート、アンソニー・ホプキンス|
ひたすらシュールな気分にさせてくれる映画。
といっても不条理テイストではなく、実在したジョセフ・メリックという人物
(伝記およびこの映画ではジョン・メリック)の
持つ奇病にまつわる物語で、頭蓋骨の肥大と身体全体を覆った腫瘍により
「エレファントマン」と呼ばれ、見世物小屋で見世物になっていたところを
ホプキンス扮するトリーヴス医師に発見され保護されるが……という話。
途中、メリックが"幸せな"環境にいるシーンも、本人にとっては
確かに幸せなものなんだろうと解っていながら、周りに対しては
『それって偽善じゃないのか?』という思いが消せなかった。
そもそも医者が学問的興味のために患者に興味を持つのを悪いことだとは
思わないし、その意味でトリーヴスは善人だったのだと思うけれど、
社交界で注目させるあたりのくだりが、何とも云えない悲哀を含んでいた
ように感じられました。
ラストに関しては、安らかな眠り(=死)についたのだという解釈をする人も
少なくないようですね。
もし事実を忠実に再現しているのであれば、史実ではメリックは28歳で他界したことに
なっているので、作中で「彼は21歳です」と学会で説明していたためその解釈は
誤りということになりますが、ラストシーンのイメージからすると
映画ではそうなっているんだという見方も間違いでは無いような気もします。
個人的に、観た直後は眠っただけと思っていたのだけど、よくよく考えると
天に召されたのだろうかという印象のほうが強くなっています。
どちらにしても、"普通の人のように眠る"ことができて、彼は
幸せだったのでしょう……。
ここも、すごく、シュールです。
ところで、メリックがかかっていたといわれる病気について少し。
調べてみたところ、彼の病気は従来いわゆる「エレファントマン病」
(神経線維腫症)だと考えられていたのが、最近、王立ロンドン病院の
放射線医学を応用した調査により「プロテウス症候群」であることが判明した
という記事が、産経新聞のウェブ版に掲載されていました。
「レックリングハウゼン病」であるという記述もウェブで見受けられますが、
これは神経線維腫症1型(1型と2型があるが単に「神経〜」という場合は主に1型を指す
そうだ)のことだそうです。
「プロテウス症候群」は作中のメリックのような外観を呈するもので、
この映画では残された骨格や石膏模型などを参考にメイクしたため実際の外観とほぼ
同じだとのこと。
「レックリングハウゼン病」の症状としては、いぼ状の腫瘍が体全体にびっしりと発生する(重症の場合)という
もので、実は、僕は以前某所にて偶然この症状と思われる人を見かけたことがあるのですが
…………本当に……何とも云えない気持ちになりました。
いきなり非日常に迷い込んだような、そんな感覚。
映画「フロム・ヘル」にもいわゆるエレファントマンが出てくるシーンがありますね。
今思うと、殺人などの残虐描写も確かにR指定だろうけれど、
あのシーンは子供にみせてはいけないと思う。
他意はありません。
なんだか、別の意味でシュールなレビュになってしまいました。反省。
あ、それから……この作品もDVDで観たのですが、何も映像特典が無かったのが
残念。
メイキングとかはさすがに無理だろうけど、何か欲しかったなぁ。
【双生児】[DVD]
|監督:塚本晋也 出演:本木雅弘、りょう|
原作は江戸川乱歩「双生児〜ある死刑囚が教誨師にうちあけた話」。
登場人物全員、眉毛が無いという特異な演出を始めとして、作品全体に流れる
異様・怪奇・暗鬱な雰囲気は抜群に良いです。
井戸に落とされた雪雄(本木雅弘)と捨吉(本木雅弘:一人二役)のやりとりも、
本木雅弘の名演(まさに名演と思う)により何ともいえない
味わいが出ていて、見ごたえがあります。
物語のほうは……メイクの人がインタビューで云っていたように
「寓話的なもの」も感じられるし良いと思うけれど、
ここまで作品の"色"が濃いと、単に沿わせる軸にすぎないという
印象もあるので特に強くこだわる必要もないかなというのが
率直なところです。
つまり、仮に物語自体が破綻しててすごくつまらなかったとしても、
その場合でも全体としてはアリだったんじゃないかと。
そのくらい、映像でアピールしてくるものが強いです。
それからこの作品、主人公格以外はチョイ役といっても差し支えないような
登場頻度ですが、その言葉通りの「チョイ役」で筒井康隆、竹中直人、
浅野忠信らも出演してます。
ところで、はじめてノートPCでDVD観てみたのがこのソフトでした。
画面のサイズ自体は14インチTVと同じだし、角度にさえ
気をつければ、十分楽しめるレベルですね。
チャプタ選択機能やメイキングなどの特典もついてるので、大画面TVで観られる環境が
あるなら間違いなくDVDは良いと思います。
はやくTVに出力できるケーブル買ってこよう。
んんむ……原作も読んでみたくなったんだけど、古本屋に乱歩はあまり置いてないんだよねぇ……。
【修羅雪姫】
|監督:佐藤信介 出演:伊藤英明、釈由美子|
あの釈嬢が普段のふんにゃかぶりとはうって変わって
クールな演技で近未来ハードアクションに挑戦した作品。
いや、実際、思っていたよりは良いアクションをやっていたと
思うのですけどね。
鑑賞後に、一緒に観た某氏二人に『まぁ、アクションはわりかし良かったんじゃないか』
というようなことを云ったら、『あァ?』と、手前ェは
ポケモンでも観てろくらいの勢いで首かしげられましたよ。えぇ。
とくに某氏などはストーリーがアレだナンだと失望してましたが、日記でも書いたように
ストーリーみてたら駄目ですよ。
そりゃあのドラマもろ観てたら脳みそトロけますよ。
いやホントに。
見るべきはアクション(フランケンシュタイナー含む)と釈嬢のサービスシーン
(わきフェチも大満足)、これだけであるとここに断言いたします。
っていうか彼女は「か行」の発音ができていないので女優としては駄(検閲略
ともあれ、何も解決しないストーリーともらい泣き必至のラストシーンに僕らは
思わずスタンディングオベーションでしたヨ。
あ、あと、これネタバレだけどごめん!
三村は爆死します。
【サイクロンZ】[V]
|監督:サモ・ハン・キンポー 出演:ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウ|
ジャッキー扮する弁護士が公害訴訟に携わり、関係者の女性と駆け引きを行ううちに
恋におちてしまう……かたやサモハン扮する武器商人は偶然に原告女性の隣へ越してくるが、
こちらも恋におち真実の愛を告白するも、ユン・ピョウ扮するクレイジー野郎の奇態のおかげで
話はこじれ、最後は公害もとの工場が実は麻薬製造所であることが偶然発覚したため
乗り込んでゆくという社会派アクション。
なんだかありがちな……と思いきや、かなり見ごたえのあるアクションやってます。
とくにユン・ピョウの華麗なアクションは必見。
あと麻薬漬けにされ『うおっ、キョンシー化したのか?!』とばかりに
顔面蒼白で衰弱するサモハンの演技にも注目。
もはや三人称が「デブ」になっている点も見逃せません。
ちなみに三人が互いに闘うのを見られるのはこの映画だけらしい。確かに珍しいシーンでした。
*NG集……あり
【蛇鶴八拳】[V]
|監督:チェン・チーホワ 出演:ジャッキー・チェン|
少林寺で「蛇鶴八拳」を完成させた八人の老師が、ある日忽然とその姿を消した!
その「蛇鶴八拳」の虎の巻を持つというジャッキーを中心に、老師失踪の謎に迫る
サスペンス風味のクンフー作品。
いわゆる成り上がり型ではなく、始めからジャッキーは奥義を会得しているという設定です。
全編面白みのあるアクションですが、特にラスト付近の僧三人の槍を相手にしたアクションは
かなり秀逸。
ホントに良く槍の突き方と交わし方を考えていて、面白いです。これは息が
ピッタリ合ってないと駄目だろうから、撮影がすごく難しそうですね。
女性が頭突きで殺されるという、香港映画ならではの展開も堪能できます。
女子供容赦しねぇぞ!
*NG集……無し
【レッド・ドラゴン】[V]
|監督:ロー・ウェー 出演:ジャッキー・チェン、ノラ・ミャオ|
ジャッキー演じるコソドロが、台湾の街を席巻し始めた日本人に対抗するため
「迷綜拳」を学ぶというストーリー。
それなりに見ごたえのあるアクションです。このころのジャッキーはさすがに若いというか
顔つきが凶悪で、アップ時にはまるで別人のようですね。
香港映画で『おい、すごい美人だぜ!』っていうときは観ていて『そうかぁ?』と
思うことが多いものですが、今作の師範の娘はカワイかったな……。
今どうなってんのかわかんないけど。
ラストのクンフーは良くできていたものの、欲を言えば、肉弾戦で倒してほしかったところ。
そして……ジャッキー映画史上、もっとも過酷なラストシーンが我々を待ち受ける…………ッッ!!!
*NG集……無し
【成龍拳】[V]
|監督:ロー・ウェー 出演:ジャッキー・チェン、チョイ・フォン|
香港風時代劇のような作品。
復讐を遂げた女首領が仇の息子に恋してしまうところから物語が始まる、
胸が切なくなるようなラブ・アクション(意味不明)。
途中までは古臭い感じであまり面白くないのだけど、後半はなかなか
良いクンフーをやってます。
ちなみにこの作品は韓国で撮影したらしく、ジャッキー自身は「見ても余り楽しくない」
といっています(苦笑
女首領の恋の行方に、ちょっぴりセンチメンタル……。
*NG集……無し
【メメント】
|監督:クリストファー・ノーラン 出演:ガイ・ピアース、キャリー=アン・モス|
10分前の記憶が保てない重度の記憶障害を持つ主人公レナードが、
殺された妻の仇をうつため、ポラロイド写真と肉体に入れ墨で記したメモを頼りに
犯人を捜す……という筋。
とにかく、何から何まで新鮮で、じわぁーっと後に引くものがあって、
観た後に反芻しながら楽しめてなおかつ、もう一度観に行きたいと思わせる。
ここ数年に観た映画の中ではベスト3に入ります。
ここで詳しく書けるような内容ではないので……
完全ネタバレレビュは → こちら
【七福星】[V]
|監督:サモ・ハン・キンポー 出演:サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ|
「大福星」の正統な続編。
ストーリー的には、これぞ香港映画というべきテキトーっぷりで、何のために南の島に行ったのか
全く解らないまま話は進みます。
今回もコミカル部門は馬鹿5人集に、アクション部門はジャッキー&ユン・ピョウ&サモハンに
よって受け持たれていて、双方で楽しませてくれますね。
とくに、体型のわりに驚くべきアクションをやっているサモハンは見物です。
また、香港映画の規制ギリギリまで肉薄したエロス描写や、キッドとフラワーの恋物語(とん挫する
けどね:あっ言っちゃった!)も見逃せません。
なにげに面白いです。
*NG集……無し
【大福星】[V]
|監督:サモ・ハン・キンポー 出演:サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ|
一応「五福星」の続編という扱いですが、ストーリー的な関連はありません(と思う(ぉぃ))。
この作品でもジャッキーとユン・ピョウは助演。「五福星」よりは出番が多いかな。
全体としては面白いと思うのですが……う〜〜ん、なんというか、ちょっと違うかなという気がしない
でもないのです。何がってその、何というか、日本を舞台にしていろいろ
ジャポネーゼチックなアイテムを取り入れているのは面白いと思う、でも、
遊園地やお化け屋敷で闘うシーンに、どうも違和感を感じてしまったのも確かなのです。
前作ほど、5人それぞれのキャラクタを描写していなかったというのも、あるかも知れませむ。
「チビ」の白痴っぷりはこれでもかと強調されてましたけどね。
*NG集……あり
【五福星】[V]
|監督:サモ・ハン・キンポー 出演:サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ|
刑務所から釈放された5人の男たちの人生が交錯する、社会派アクション(意味不明)。
ジャッキーとユン・ピョウは助演ということで、あまり登場頻度は多くありません。
コミカル風味をたっぷりと散りばめつつも、アクション面ではなかなか魅せることをやってます。
特にローラスケート(時代を感じさせるなァ)での走行中車間移動やトレーラーくぐりは見物。
他にも『このトランシーバーは日本製と書いてあるが本当は香港製だ。
でも性能は良い』など問題発言も連発するなど、視聴者の心くすぐる表現技法も豊富です。
なお、鑑賞時、画面右に表示される字幕が非道く見づらかったのですが、ストーリーの理解には
全く問題なかったということも付け加えておきます。
こういう直感に直接訴えかける表現が香港映画の魅力の一つだね!(違
*NG集……無し
【オーシャンズ11】
|監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、マット・デイモン、アンディ・ガルシア|
よくもまぁこんなに豪華なキャストをつかったなというのは誰もがそう思っているでしょう。
こういう作品て自分の中で予断を抑えるのに苦労するからけっこうアレだったりします……。
内容は、まぁクライムムービーっちゅーことで、深く考えずにブワッときてズァっと進んで
ドゥァッと終わる感じで、できとしては良かったんじゃないかな。
いろいろアイデア・スパイスとかピリっと効いてる部分もあって、それなりに楽しめました。
ただ、やはりどうしても、相対評価(監督とキャストから考えるとどうだこうだ、という)を
免れないのは、ある意味しょうがないですかね。本当は「それなり」で終わっちゃいけない
作品だったんだろうけど……。
個人的には双子のかけあいにややウケ。
あと某氏は『ジュリア・ロバーツは今までナシだったがこれ観てちょっとアリになった』と曰って
おりました。
僕もサンドラ・ブロックよりはアリです(ぉぃ
あぁ、それにしても早く「トラフィック」観たい……。
【フロム・ヘル】
|監督:アレン・ヒューズ、アルバート・ヒューズ 出演:ジョニー・デップ、ヘザー・グラハム、イアン・ホルム|
切り裂きジャック・最終仮説。
「ヴィドック」の直後に観たせいか、美麗な映像がやけに際立ってみえました(苦笑)。
赤く燃える空に映えるロンドンの町並みや、薄暗い路地の雰囲気などが良いです。
ジョニー・デップ扮するアバーライン警部がドラッギーな予知能力を活かしながら連続娼婦殺害事件を
推理してゆくという筋で、殺人シーンや死体発見時の残酷描写を一瞬ずつ重ね合わせるように
描写することでグロ度は幾分か和らいでいるものの、そのままズバリのものもいくつかあり、
R-15指定なのは妥当かなという残酷度になっております。
シナリオ、というかオチに関しては……まあ、なんというか、よく云えば大胆、
悪く云えばトンデモな感じかな。某氏が好きそうですが。
全体的にはなかなか面白かったと思います。
それから、敢えて一言、、、
『こんな娼婦いねーよ!』。