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BONAQA
品名:清涼飲料水
原材料名:砂糖、レモン果汁、香料、乳清ミネラル、ビタミンC
栄養成分表示(100ml当り)
エネルギー 15kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
糖質 3.5g
ナトリウム 0mg
BONAQA ボナクア・フレーバーウォーター

  DRY LEMON  ドライレモン カロリーひかえめ   果汁1%

販売:日本コカ・コーラ株式会社


 このドリンクとの出合いがなかったら、今の私はなかった(かもしれないような気もする)。飲み下した瞬間、鼻をくすぐる爽やかな香り。他の追随を許さぬ極端な薄味。フレーバーウォーターの名はまさにこのドリンクにふさわしい。
 BONAQAが発売されたのがいつだったかはっきりとは覚えていないが、およそ1992〜1993年くらいの間であったか。最盛期には、私の部屋の冷蔵庫にいつも20本以上の缶が常備され(友人曰く「梅酒のCMみたいだ……」)、あるときは出勤直後のわずかな時間にサンドイッチを食べるときの飲み物として、あるときは真夏、渋谷の暑い街で喉をうるおす都会のオアシスとして、またあるときは秋葉原を歩き疲れたとき体を癒す飲み物として、それこそ毎日のように飲んでいたものだ。同時に、味に慣れてしまうのを避けるため、飲むのは1日に1本まで、とそれくらい大切にしていた。伝説にして究極、わたしにとってこれを超える水はいまだない、至高のドリンクである。
 そんなBONAQAに対する、周りの人間の評価は、
「味が・・・・・しない」
「水じゃん」
「甘いんか辛いんか、もうちょっとはっきりしてくれ」
「・・・・これは、売れんわ」

 この味が、いや香りがわからぬとは、無粋な輩である。
 BONAQAは、舌で味わうものではない。香りを楽しむものなのだ。

 そして、月日は流れ、まさにBONAQAの伝説が人々の記憶から忘れられた(はじめから覚えていなかったという話もあるが)1997年、驚くべきことに、BONAQAは復活した。今度は、コンビニで売ってる500mlペットボトルとして。(写真はそのときのもの)
 正直、感動した。ついに、健康食品指向ブームに乗って世間がこの超薄味を認めるときが来たのだ。このドリンクに、世間の方がようやく追い付いてきたのだ。初めてローソンでBONAQAのペットボトルを見つけた日、私は10本買って帰った。重かった。
 しかし!!
 この復活版のBONAQAが店頭から消えるのは、前のときよりはるかに早かった(笑)。3ヶ月もったかどうか・・・・。缶のときは、徐々に姿を消していっても自動販売機を探すことでしぶとく入手することができたが、今回はコンビニでしか手に入らなかったので、消えてしまったらもうおしまいであった。
 だが、いつの日か、再びこのドリンクが復活するときがくるかもしれない。コカ・コーラ社の英断を望む。


ボナクア 外伝
(外国でのボナクアの存在を知りたい人はこちらをクリック)




foo
品名:清涼飲料水
原材料名:糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖、果糖)、レモン果汁、ラベンダーエキス、塩化Na、酸味料、酸化防止剤(ビタミンC、りんご抽出物)、塩化K、くちなし色素、香料
100ml当りの栄養成分
エネルギー 18kcal
たん白質 0g
脂質 0g
糖質 4.5g
ナトリウム 11mg
foo フー やすらぎウォーター Lemon & Herb

  すっきりレモン&ハーブ[天然水使用]
  ●カロリーオフ● リンゴポリフェノール入り   果汁1%
  天然ハーブエキスが入ったほっと気分がやすらぐ飲料です。ストレス等
  により発生する活性酸素をおさえるリンゴポリフェノールが入っています。

販売:ハウス食品株式会社


 ハーブのすーっとした香りがひと味違う、癒し系ドリンク(そんなのあるんか)。
 基本は天然水系のドリンクなのでそれほど強い香りではないが、この手の香りはきらいなひとはきらい、と嗜好が分かれるところかもしれない。もちろん、私はハーブ系は好きだ。fooは、毎日続けて飲みたいというほどではないが、週に1〜2本くらいのローテーション入り(謎)に耐えるレベルではあった。
 ハウス食品という、ちょっと珍しいところから販売されていたため、自動販売機で売ってないのはもちろん、コンビニ系でもあまり見た覚えはない。ジャスコなど、スーパーでの入手が基本であった。私の勤務先の売店ではなぜか売っていたが(^_^)。売っている店では、案外息の長い商品であったが、誰も買わないからというのは明白であり、私の買った本数が在庫管理に直結していたことだろう。
 写真の1本は、賞味期限19991106のもの。98年前後の製品だったと思われる。



肌
品名:清涼飲料水
原材料名:還元澱粉糖化物、キダチアロエエキス、コラーゲン、香料、ビタミンC、酸味料、甘味料(アスパルテーム・L−フェニルアラチン化合物)、ビタミンE、コチニール色素、クチナシ色素、ビタミンB6
栄養成分表示(100ml当り)
エネルギー 0kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
糖質 1.8g
ナトリウム 7.0mg
糖類 0g
ビタミンB61.0mg
ビタミンC 50mg
ビタミンE 0.2mg
コラーゲン 10mg
シースルー 肌 ノンカロリー

  コラーゲン ビタミンC・E・B6 アロエ
  ほんのりピーチ味   無果汁
  「シースルー」肌は、コラーゲン、ビタミンC・E・B6、アロエを補給
  できる、ウォーター感覚の健康飲料です。ノンカロリー・ノンシュガーの
  ほんのりピーチ味です。

販売:カルピス株式会社


 このネーミングセンスは相当きている。「肌」である。いくらコラーゲンだからって、「肌」はないんじゃないのか、「肌」は。ていうか、コラーゲン入りということ自体、謎なんですけど。一般人は引くと思う。私のような人種はこの名前だけでも買う(笑)。
 ところがしかし、中身はまさに王道を行くような正当派ニアウォーター飲料。ノンカロリー・ノンシュガーは伊達ではない。人類の80%には、「味がしない」と判断される領域の、味の薄さであろう。私は、これを飲みながらおにぎりを食べたことさえある。(別にご飯に合うという意味ではなく、食って食えないこともない、というだけの事だが。)
 いろいろと成分表示は物々しいが、基本は「ほんのりピーチ味」といううたい文句どおり、ピーチのやわらかい味。ほんとうに「ほんのり」なので、味っていうより香りだけと言った方が感覚的には近いかも。
 写真の1本は、賞味期限990427のもの。98年ごろの製品だったと思われる。



Sera
品名:清涼飲料水
原材料名:糖類(高果糖液糖・果糖)、りんご果汁、香料、酸味料、ローヤルゼリー、緑茶抽出物、カモミール抽出物、酸化防止剤(ビタミンC)、ナイアシン、パントテン酸Ca、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12
栄養成分表示(100ml当り)
エネルギー 18kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
糖質 4.2g
ナトリウム 0mg
ビタミンB60.2mg
ビタミンB120.6μg
Sera セラ

  リフレッシュウォーター(カロリーオフ)
  カモミール&緑茶成分   果汁2%
  ビタミンB6・B12・ローヤルゼリー/レモン&りんご風味

販売:日本コカ・コーラ株式会社


 伝説はいつしか甦る。形ある物は滅びても、その遺志を受け継ぐ者がいつかはあらわれる。

 Seraが売り出されたのは、1998年の夏のことだったと記憶している。最初の一口を飲んだ瞬間、私はとっさに会社名を確認した。
 『日本コカ・コーラ株式会社』。
 そしてそのとき確信した。これは、BONAQAの後継飲料なのだと。
 BONAQAよりも、やや風味が強い。甘さが一応はっきり認識できる味付けで、それをカモミールの香りを入れることでカバーしてさっぱりした後味に仕上げている感じ。しかし、私にはわかる。飲み込んだとき、鼻腔いっぱいにあふれる、えも言われぬ香りの響き。甘くなってはいるが、明らかに味よりも香りに重きをおいたつくり。フレーバーウォーターから、リフレッシュウォーターへと・・・。バトンは手渡されたのだ。
 この商品は、コンビニでは500mlペット、自動販売機では缶で売られ、かなりどこに行っても出回っていた。そのエメラルドグリーンの爽やかなボトル or 缶を覚えている人も多いだろう。え?覚えていない?。
 その割に、私が買った本数は、それほど多くなかった。もちろん、常に数本のストックを欠かさぬ程度には貯えていたのだが、この頃は、他にニアウォーター飲料が比較的多く出回っていたこともあり、こればかり飲む必要もなかったからだと思う。そのためか、なくなりかけた頃、集中的に買い込んで保護することが十分にできなかったのがやや悔やまれる。といいつつ、2001年になってもまだ3本くらいを冷蔵庫に残してはいたのだが・・・。(2001年5月現在、ペット1本、缶1本が残存)
 それほどは長続きしなかったが、この味ではよく健闘した方だというべきか(^_^;)。

 ・・・・・で、次のバトンはぁ?。>コカ・コーラ社



ハーブティーウォーター
品名:清涼飲料水
原材料名:果糖ぶどう糖液糖、ローズマリー、ローズヒップ、ハイビスカス、酸味料、ビタミンC、アントシアニン色素
(栄養成分表示なし)
ハーブティーウォーター HERB TEA WATER

  3種類のハーブがやさしい
  ローズマリー/ローズヒップ/ハイビスカス
  「若返りのハーブ」と言われるローズマリー、ローズヒップに
  ハイビスカスのほどよい酸味をブレンド。

販売:株式会社サンズコート


 さて、これは知っている人がどれだけいるのだろうか。どこにでも売っていた物でなければ、会社も聞いたことがない。
 私は、SATYの食料品売り場で入手したので、例えば全国のSATYでは取り扱っていた可能性はあるが、私はその店でしか見たことがない以上、なんともいえない。「代官山SUN'S COURT」のホームページを見ると、どうやらエスビー食品の系列のショップらしい。
 とにかく、これは掘り出し物であった。紅茶・超薄味・ニアウォーター系・ハーブと、私の好みのつぼをかたっぱしから押さえていったようなドリンク。原材料には果糖といった文字は見えるが、飲んだ感じではほぼ無糖といっていい。ハーブの香りもさほど強くなく、スーッとする感触と酸味とのブレンドのバランスがいいので、飲み飽きにくい。しかも、見た目も麗しい透明感のあるワインレッドの色。この完成度はなんなのだ。このようなものが店頭に並んでいる水島サティ、さすがに全国のサティの中で閉鎖の検討リストにあがる赤字店鋪なだけのことはある。
 初めて見たときから、500mlペットにもかかわらずずっと1本100円で売られており、いかにも「売れないから処分品」の印象が漂っていたが、ある日、広告の特売品を並べているような場所に、何箱か積み上げていたのを見つけた。その1番上にある、箱の上半分を切り取って中身を出している、値札付きのものを・・・・・私はまるごと下におろして、その下のまっさらな未開封のものを箱ごとレジに持っていった。当然だよね。ちなみに500mlペットボトルの1箱は、24本。そのとき、レジの人は、しばらく考えた後、小走りに売り場の方に値段を確認しに行った。きょろきょろ見回して・・・・・見つけられない(苦笑)。仕方がないので、私も行って、自分が取ってきた場所を教えた。店員にもその存在を忘れられているのか、こいつは。
 しかし、その1箱を買った後は、棚に数本置いてあったのを最後に消え去った。ということは、私以外にも買った人はいたのかもしれない。
 最後に、もうひとつ重要なこと。実は、ハーブティーウォーターはこれだけではない。この赤色のハーブティーウォーターが消えてしばらくした頃、なんと2代目のハーブティーウォーターが同じ店に出現したのだ。2代目のハーブティーウォーターは黄色で、ハーブの種類も変わっていた。初代よりはるかにきつい香りで、ハーブに慣れていない人間にはちょっと勧められない。私はこちらもまあまあ好きではあったが、残念ながら諸事情により手元に残っていない。その写真は、徒然屋本舗にて見ることができる。こんなドリンクを紹介しているサイトはそうそうないので、貴重な写真であろう。



さくらんぼのおいしい水
品名:清涼飲料水
原材料名:高果糖液糖、さくらんぼ果汁、酸味料、香料
栄養成分表示 1缶(350g)あたり
エネルギー 106kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
炭水化物 26.6g
ナトリウム 0mg
さくらんぼのおいしい水

  天然水/果汁3%/無着色
  砂糖不使用
  さくらんぼ果汁とおいしい水ですっきり仕上げました。

販売:株式会社ポッカコーポレーションPLN


 ポッカの誇る「おいしい水」シリーズより、まずはさくらんぼの登場。あ、でも、りんごとかレモンとかは登場の予定はなし。だって、りんごやレモンなんて類似製品も多いし別に特筆するべき味じゃないし。「おいしい水」シリーズでイケてるのは、「さくらんぼ」と「桃」だろう、やっぱ。・・・・あっ、桃の方は手持ちがない??・・・・まだどっか売ってるかなあ。
 まあともかく、さくらんぼ。一飲しての印象は、まず「さっぱり」しているところ。比較的、甘味が強め(砂糖は不使用らしい)にもかかわらずそう感じるのは、さくらんぼという果実に目を付けたのが勝因であろう。見た目も、無着色とあるが自然なピンク色でおいしそう。こうしてみると万人向けにおすすめできると思うのだが・・・・・ていうか、売ってないよね、あんまり。2001年5月現在、まだ売っている自動販売機は知っているが、もともとあまり多くは目にしない商品だったように思う。ポッカの隠れた名作といえるかもしれない。



metabo
品名:清涼飲料水(メタボ)
原材料名:果糖、水溶性食物繊維、緑茶抽出物、塩化ナトリウム、酵母核酸、香料、ビタミンE、酸味料、ビタミンC、甘味料(ステビア)
栄養成分表示(製品100ml当たり)
エネルギー 13kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
糖質 3.3g
ナトリウム 7mg
ビタミンE 9mg
食物繊維 0.8g
metabo メタボ・ウォーター

  メタボはカラダを内側から目覚めさせる、新しい健康習慣飲料です。
  ○酵母核酸(RNA) ○食物繊維 ○抗酸化成分(ビタミンE・ポリフェノール)
  カロリーオフ
  カラダのチカラを見つめる新発想
  ヒトのカラダには、本来すこやかな状態を保とうとするチカラがあります。
  メタボはこのチカラを助け、カラダを内側から目覚めさせる、新健康習慣飲料
  です。

販売:キリンビバレッジ株式会社


 みなさま、お待たせいたしました。メタボ・ウォーターの出番です。そんなの知らない?。ダメです。KIRINがあんなにチカラ入れてたのに。発売当初、KIRINのホームページのトップを張って、大々的なキャンペーンをしていたんですよ。あれだけぶちあげたんなら、これはきっと今後KIRINの主軸商品となるか・・・との予感は全く適中しなかったけど。
 能書きが妙に化学的で、なんだか合成食品っぽい雰囲気だが、このメタボの特徴はそのとても「柔らかい」味わいにある。まろやか、という言い方もできないことはない(合成食品みたいな風味もちょっとはあるのだが)。ここが他のスポーツドリンク系との大きな違いだ。
 このドリンクは、私がついに注文しての箱買いを初めて決行したという、そういう点でも印象に残る飲み物である。ちなみに、箱で注文したのは近所のローソン。何本もレジに持っていく私に、店のおばちゃんが苦笑しながら「これお好きなんですね」と言ったので、ついでにものは試しで箱ごと買えないか聞いてみると、今は在庫がないけど注文すればすぐ入ります、とのこと。当然、2つ返事で注文。一箱(24本入り)を入手するに至った。1999年夏のことであった。
 缶入りの方はなぜか小さな250mlくらいで発売されていて、一部の自動販売機では売っていた。最盛期には、毎日のように飲んでいて、今思うとまさに「健康習慣飲料」のキャッチコピーを体現していたというか。連日、私の職場の机の上に置いてあるのを見て、周りの人々はメタボ・ウォーターの存在を知ってはいたが、同時に口をそろえて『ROBBYが飲んでいるのしか見たことがない』と言うのであった。コンビニに普通に売っていたのに。不遇なことよ。
 香り付けというよりも、柔らかな味わいという方向での独特の風味は、今までにないウォーター系飲料の存在を示してくれた。復活希望を表明する。



post water
品名:清涼飲料水
原材料名:果糖、乳酸カルシウム、酸味料、香料、塩化カリウム、ビタミンC
成分特性
低カロリー(当社比) 15kcal/100g
食塩無添加
浸透圧 289mOsm/l
KIRIN Newly Tasty Improved Enhanced
post water キリンポストウォーター

  Rapidly moistens your body
  and gently softens your soul.
  Post Water is Life Water for us all.

販売:キリンビバレッジ株式会社


 さすがにこれは、「缶ジュースなんて1本も飲まない」人でもなければ、誰でも知っているだろう。
 かつて、ポカリスエット、アクエリアスとともに、スポーツドリンク三国志を形作り(たった今、命名)、一世を風靡した時代もあった。ポカリやアクエリアスが、スポーツドリンクの代表として世に定着した中、post waterは徐々に勢力を弱め、各地の自動販売機に細々と生き長らえるpost waterの保護にいそしむ(乱獲ともいう)私の努力の甲斐もなく、2000年以降は入手できなくなっている。
 味には一種独特の麻薬的な風味があるが、その甘味はきわめて薄く、スポーツドリンクの中ではもっとも体液に近そうな雰囲気があるため、わりといくらでも飲める。なおかつ、どこでも幅広く売っている商品だったため、飲んだ量としては今まで私がひいきにしたドリンクの中でもダントツに多く、1990年代中期の私の体液の20%はpost waterだったと思われる。なに、『Post Water is Life Water』って書いてあるんだから大丈夫。
 初期には一風変わったボトルでも販売されていたが、そのあたりの変遷は、久須美雅士氏のThe Archive of Softdrinksの中のpost waterについてのページが詳しい。
 なんでも、1999年時点では、カタログ上は現役商品だったらしいので、現在入手が本当に不可能なのかどうかは、いまだ謎に包まれている。



桜緑茶
品名:清涼飲料水(桜緑茶)
原材料名:緑茶、桜葉、ビタミンC
(栄養成分表示なし)
桜緑茶 Sakuraryokucha

  桜の香りが、フワッと生きた。
     心おだやかになる、優しい緑茶です。

販売:カルピス食品工業株式会社
業務提携:味の素株式会社


 1996年春、ピンク色の缶のあでやかな姿を現した、おいしいお茶。
 缶のお茶というのも、この何年かで実に多種多様の製品が売り出されてきたが、桜の葉を使ったこの桜緑茶は他に例を見ない珍しいお茶である。
 味は確かに緑茶なのだが、飲んだとき、鼻に抜けるそのえもいわれぬ香り。そして飲んだ人は口をそろえてこう言う。
「桜餅の味だ.....」
 そう、桜の葉の香りすなわち、日本人なら口にしたことのある、あの桜餅の香りに他ならない。で、結局のところ世間の間では”桜餅みたいな味がするお茶”という変な認識で終わってしまった感がなくもない。
 しかし、もちろんそれは曲解というものであろう。桜餅は、桜の葉で包むことでそのかぐわしい匂いをあの餅米にしっかりと植え付けている。桜餅の香りというのは桜の葉の香りなのだ。桜緑茶は、桜餅の味がするお茶ではなく、あくまで桜の葉の優しい匂いを持つお茶である。
 やがて店頭から消え去り、このドリンクも所詮は一時の夢であったか、と思った。

 翌1997年春。
 また見覚えのあるピンク色の缶が店頭に・・・・桜緑茶ではないか。
 そう、このお茶は、短命に終わった一時期だけの商品ではなく、毎年春になると出る季節商品ということだったのか。この97年版は、缶に「'97 春の恋の花占い」というシールが付いていて、はがすと占いが書いてあったが、それはわりとどうでもいい。
 1〜2ヶ月でまた消えていったが、なに、心配することはない。また来年の春には会えるのだ。・・・・・そう思っていた。

 そして次の年の春。
 桜緑茶は、現れなかった。(;_;)
 なぜだ、季節商品じゃなかったのか。去年の春復活したあれはなんだったのだ。
 ・・・97年の最後の1缶を残しておいてよかった。これがなければここに写真を載せることはできなかった。
 3年、4年と、毎年春に出し続ければ、季節商品として定着することもできるというもの。そういうの、ダメでしょうかねぇ。



エルブス
品名:エルブス(清涼飲料水)
原材料名:還元澱粉糖化物、砂糖、烏龍茶、ローズヒップ、カモミール、レモングラス、ラベンダー、紅茶、香料、ビタミンC
(栄養成分表示なし)
Herbes エルブス
for Healing World

  ヨーロピアン・ハーブティー
  ハーブが香るヒーリングワールド
  ローズヒップ、カモミール、レモングラス
    「エルブ」はハーブのフランス語読み。
    厳選したヨーロピアンハーブの
    ゆるやかな味わいとほのかなアロマで、
    ゆったり心地よいひとときを。

販売:キリンビバレッジ株式会社


 こういうお茶は日本ではウケない。ヨーロッパでウケるのかどうかは知らないが、もう一口飲んで、ああ、誰も買わないだろうな、と思わせられる独特の味。そして私はせっせと買い込む...。
 なぜか、この手のお茶は、いろんなメーカーからポツポツと時々販売される。私の記憶で最初の「この手のお茶」は、1991年頃存在した「果茶果茶(かちゃかちゃ)」であった。このエルブスは、それと非常によく似ている味のような気がする。2000年に出た「ちょっとカオル」も、この系統に入る。「お茶」であり「ハーブ系の香り」であり「ほぼ無糖」であり、それでいて「ちょっと甘い」(これが他のお茶と一線を画する点)味がする、そういうドリンクの系統だ。
 このエルブスも、原材料には砂糖という文字が入っているが、無糖と思っていい。ちゃんと、ご飯と一緒に口に入れることができる、まぎれもないお茶だ。ただ、このスーッとするハーブのかすかな香りと、鼻か舌かどこで感じるのかわからないような微妙な”甘味”、これが一般人を遠ざける。
 街でまったく見かけなくなってからも、一部のスーパーの食料品売り場でなぜかちらほらと見かけることがあり、こうして写真を確保できるに至った。写真の1本は、賞味期限990221のもの。



ちょっとカオル
品名:清涼飲料水
原材料名:砂糖、紅茶、香料、ビタミンC、ハーブ(レモンバーム、リンデン、エルダー)、黄杞茶
栄養成分表示(100g当り)
エネルギー 7kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
糖質 1.8g
ナトリウム 0mg
ちょっとカオル KAORU

  ほのかな甘味と軽やかな味わい
  Kaoru lightly refreshes
  your mind and body because of unique
  blends of teas and herbs
  ほんのり香るローカロリー
  紅茶・中国茶・ハーブのブレンド

販売:日本コカ・コーラ株式会社


 甘い口当たりが心地よい新感覚のお茶。その名のとおり、飲んだときのほのかな香りが強烈に飲む人を選ぶ。2000年夏の私の主飲料となったが、どう考えても世間一般の日本人には受け入れられないその味は、あっという間に店頭から姿を消した。
 『紅茶・中国茶・ハーブのブレンド』。
 お茶のベースとなっているのは紅茶なのだから、甘味があっても、わずかにハーブの香りがしても不自然ではないような気もするが、これを買う人の多くは、ウーロン茶系統のお茶を想像して買って、ひどい目にあったのかもしれない。
 ハーブ系の飲み物は、好きとは言っても、私もそうそう1日に2本以上はいけないものだが、このちょっとカオルは個人的には水がわりに常飲できるレベルであった。



ライチウォーター
品名:清涼飲料水
原材料名:果糖ぶどう糖液糖、ライチ果汁、酸味料、香料
(栄養成分表示なし)
丹沢山水 ライチウォーター Litchi Water

  果汁10%未満

販売:ダイドードリンコ株式会社


 たぶんかなり以前の製品。いつごろからなくなったのかはっきりしないが、もともとダイドーの自動販売機をまめにチェックでもしてなければ見る機会は少なかった。
 ライチという果実は、そのしつこくなくて瑞々しい味わいにより、天然水系のドリンクとは相性がよい。缶ドリンクではどうかよく覚えていないが、紙パックのドリンクでは類似製品もいくらかあったように思う。
 このライチウォーターは、その中では比較的、名前が示すとおり純水仕立ての色が強く、おいしいドリンクであった。
 でも、まだまだ甘いね、甘い。(注:態度が甘いの意ではなく、味の甘味のこと) 余計な糖分は加えず、自然なライチの味だけを生かして、もっとさっぱりした味に仕上げれば、よりおいしくなったと思う。
 写真の1本は、製造年月日950610のもの。


洋なしと桃
品名:10%混合果汁入り飲料
原材料名:果実(西洋なし、もも)、砂糖、香料、酸味料、ビタミンC
(栄養成分表示なし)
純粋仕立て 洋なしと桃 Bireley's

  果汁10%
  果汁のおいしさを引き立てるために、水をみがき純粋に近い水(=純水)を
  使用しています。

販売:アサヒ飲料株式会社


 実は、ジュースの有名ブランド「バヤリース」の一員のようだ。だが、透明感のあるさわやかなその味は、ウォーター系飲料としてまったくひけをとらない。純水仕立ての看板に偽りなし、である。
 なしの味のジュースというのも、たまーに見ることがあるが、はずれが多いように思う。もともと水分を多量に含む果実のため、かえってジュースとして作りづらいのだろうか。このドリンクは、桃とのブレンドが功を奏したか、ずばり、おいしい。何本あっても困らない常備飲料水の資格があるが、なぜか遠いところにしかないので、何本も買ってこられない。
 写真の1本は、賞味期限010524のもの。
 2001年7月現在、手元の保有は残り1本のみで、まだ売っている自動販売機の把握なし。残念。


ほんのりさらり
品名:清涼飲料水
原材料名:果糖ぶどう糖液糖、洋なし果汁、もも果汁、香料、酸味料
(栄養成分表示なし)
ほんのりさらり ももと洋なし

  天然水
  果汁3%
  QUALITY FROM UCC

販売:ユーシーシー上島珈琲(株)


 2000年春、発売(実はもっと前からあったような気がしていたのだが、UCCのサイトのニュースリリースにそう書いてあったので、そうなのだろう)。
 ももと洋なしの組み合わせというと、ずばり、アサヒの「洋なしと桃」があるのだが、やはりよく似た味である。ただ、この「ほんのりさらり ももと洋なし」の方が、ももの柔らかい風味が強く出ている。まったくもって同一路線のため、あえて比較させてもらうと、個人的には「洋なしと桃」の方がやや完成度が高いと思うが、この「ほんのりさらり ももと洋なし」も十分に合格圏内のいい出来。たぶん、多くの人には『どっちでもいいじゃん』と言われそうな気はする。
 とんと目にしなくなり、もう忘れかけていた2001年8月、偶然ある自動販売機で発見。保護に成功。



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