国際フォーラム1998/9月号インターネット版

主な記事を紹介します。

1.トルコ留学への道

2.世界と語ろうin倉見に参加して

3.「国際協力の日」記念事業 国際貢献・協力NGO活動紹介展のご案内

4.「グリーンヒルズ津山」のご案内

5.津山国際交流車椅子駅伝競走大会

6.ブラジル式 絶対火が着く炭への着火法


村上育子さんが、トルコのイスタンブール大学に10ヶ月間留学することになりました。ご健闘を祈ります。出発準備で忙しい中、Forumへも原稿をくださいました。

トルコ留学への道

トルコ国旗

 「いよいよだなあ」でも、ホントに行くの?」
ここのところ、私の心はこの2つの気持ちの間を行ったり来たりしています。長らく留学というものにあこがれてきましたが、いざ実現の運ぴとなると、なかなか手放しでは喜べません。勿論現地での不安もありますが、置いていく生活への気がかりといったものがのどの奥に引っ掛かった小骨のようにチクチクします。
 私の今回の行動に対する皆の反応はさまざまでした。第一声に「何しに行くの?」「何故トルコなの?」といった疑問、質問を発する方や「お家、大丈夫?」「ちよっとなあ・・・」といった心配症のかた。一方、「まあ、すぱらしい」「絶対、行くぺきよ」という“行け行けドンドン”タイプから、「うらやましい」「いいわねえ」連発型まで色々ありました。皆さんの一言一言には励まされもし、身につまされもしました。
 けれども、振り子のように揺れていて、ともすれぱ後向きになりがちな私の気持ちを奮い立たせてくれたのは、「私の分もがんばって」という類のことばでした。そんなことばに少しずつ背中を押されて、事を運ぷことができました。感謝しています。
 ところで遅くなりましたが、先日の壮行会では、ご足労下さりありがとうございました。皆さんのお顔を拝見できたことは大きな励みです。思えぱこういった仲間の輪や関わりある方々の励ましがあったからこそ、今回の件があり、何とか出発までこぎつける事ができたように思います。さて、行ってからはどうなることやら。でも、ガンバラナクッチャ!!

 留学の出願を思い立ったころ、夢に現われた、リディーさん(昨年秋、来日したアフリカ人女性〉は笑顔で抱きしめてくれたのだから、決して悪いようにはならないでしょう。それでは行ってきます。


倉見レポート第3弾です。

「世界と語ろうin倉見」に参加して

 まず、このイペントにお誘いいたたいた友人、村上さんに感謝、謝々。
’98.8.22〜23in倉見での体験は私にとって忘れ得ないものとなりました。
 夢中で遊んだ2日間が私の心の中で眠っていたもの、忘れかけていたものを思い出させてくれました。

 子供達と広い原っぱをかけまわっていると、嬉しさがのどもとまでこみあげてきて、キャッキャッと笑ってしまいます。「ああ、私は遊ぴたいんだ。もっと、もっと遊ぴたいんだ」と、ヒシヒシと感じ、会社生活ドップリのここ何十年問の冴えない自分の姿がチラッと頭をかすめます。
クイズラリーで静かな山道を散策している間にすっかり打ち解けた私達のグループ。日本語とカタコト英語で話すたわいのない会話もなぜか心がウキウキと高揚しています。

 グループディスカッション(中国・プラジル・エジプト各1名、マレーシア2名、日本4名)では「ゴチゴチの男権社会、礼儀知らず人間いっぱいの日本には、もううんざり。日本人でありながら、日本嫌いの不幸な私。老後は外国で過ごしたい。」と日頃の願望を発言し、他国の方々から各国の男女差別の現実(やはり日本が一番遅れているようてす。特にブラジルでは男女差別の概念そのものがないようで、クリスティーナさんの輝くような笑顔がまぶしかった。)、日本のいいところ〈生水が飲める、インフラが整備されている等、私の求めているものはなかった。)と話がはずみ、ズケズケ発言を続けている自分に我ながらぴっくり。〈リーダーの鈴木さん・司会の江森さん・アドバイザーの青江さんがいい雰囲気をリードしてくださいました。感謝。)  また、環境間題に話がうつったとき、「私宅には車もテレビもクーラーもない。スプレー類は使ったことがない。」と発言すると、日本人の皆さんがぴっくり。(そんなに珍しいのかなあ……)

 美しい山々に囲まれた最高の環境、渓谷のほとりの木造の古い宿舎、吹き抜け2階の高い天井、2つならんだ五衛門風呂、忙しく立ち働く人でいっぱいの広い台所、昔ながらの便所、何もない原っぱ、スイカ割りでもりあがり、小さな花火ではしゃぐ大人達、子供達……  今、思い出しても何と幸せなひとときだったでしょう。
善意あふるる大勢のボランティアの方々のご活躍に私の人間嫌いも相当直ったようです。

 皆様、子供達、ありがとう、thank you、tesekkür ederim、謝々。又、会いましょう。

’98.8,29 逸見典子

追、
 私のしんぽう強いトルコ語の先生、Mehmet Beyに "günaydin(おはようございます)"とあいさつするところを、"iyi geceler(おやすみなさい)”と言って失望させてしまいました。すみません。

 ロバートさんの長い足に虫刺されの赤い斑点。かゆみどめの自家製よもぎ水をさし出したところ、赤い斑点をのけて手足全体にぬられました。英語がしゃべれず、じっと見ていた私。効果はあったかな……。
 エジプトのイハプさんウムニヤさんの結婚式にトルコ踊り(実技は下手、美しい衣装で目をくらます)の一員として参加させてもらいました。当のご両人がこのイベントに参加。美しい山道を手をくんで散策されるお二人は、ロマンチックな映画の一場面をみているようでした。


「国際協力の日」記念事業 国際貢献・協力NGO活動紹介展のご案内

国際貢献・協力NGO活動紹介展



 (財)岡山県国際交流協会主催の国際貫献・協カNGO活動紹介展が10月23日(金)〜27日(火)の10:00〜20:00(最終日は17:00まで)ジャスコ津山店1Fいこいの広場で行われます。津山国際交流の会も「縁の協力隊」などの写真パネルを展示します。24日〈土)の13:00〜16:00と25日(日)の13:00〜20:00には津山国際交流の会の会員の誰かが会場にいる予定です。皆さん、ぜひ見学においで下さい。

 また、この催しに合わせて10月24日〈土)14:00〜16:00津山市総合福祉会館4F大会議室で、国際協カの講演会も開かれます。講師は国連ボランティア名誉大使の中田武仁さん(国連ボランティアでカンボジアで殉死された故中田厚仁さんのお父さん)で、演題は「今何故ボランティアか」です。参加ご希望の方は(財)岡山県国際交流協会企画情報課(〒700−0026岡山市奉還町2−2−1 電話(086)256−2917<月曜休>)にお申し込み下さい。定負(250名)になり次第締め切られます。お早めにどうぞ!


「グリーンヒルズ津山」のご案内

 津山市大田の岡山県酪農試験場跡地に建設中の「グリーンヒルズ津山」の第一期工事が間もなく終了し、12月1日から一部の施設が一般開放されます。「グリーンヒルズ津山」は新しい芸術の創造と発信、地域文化の育成と向上、子供や青少年の情操教育の場をめざす「芸術文化ゾーン」として整備が進められています。施設の管理運営は(財)津山文化振興財団が行います。岡山県の財政難で第二期工事は凍結されているので、全体の施設がいつ完成するのか分かりません。
 今回利用できるようになる施設は「リージョンセンター」「グラスハウス」と「多目的広場」「フラワーガーデン」「ウォーターガーデン」「トリムの森」などの緑地・庭園です。駐車場も十分あります。
 「リージョンセンター」は「グリーンヒルズ津山」の南西のはずれに位置し、会議場や野外ステージにも使える五角形の“ペンタホール”があります。建物の左手奥には国際交流のための“交流プラザ”もあります。“ペンタホール”や会議室は有料ですが、“交流プラザ”は無料です。“交流プラザ”の活用については津山国際交流の会にも要請がきています。交通の便が悪い所なので利用しにくいのではないかと危惧していますが、中鉄バスに「50分に一本程度のバスの運行をお願いしている」そうです。
 「グラスハウス」は中央部県道の東に位置する“特大の温室”です。「温水利用型健康運動施設」がその正体で、プールやアスレチックジムがあります。「「グラスハウス」に反射する太陽光がまぷしい」という苦情が近所から出ているので、背の高い木を何本か植えて対応するそうてす。
 1年間の管理運営の経費は2億5千万円〜3億円になるようなので、みなさんぜひ利用してください。


津山国際交流車椅子駅伝競走大会

 今年も11月15日(日)に津山車椅子駅伝競走大会が開かれます。
 財政難や交通規制などの問題があり、今年はネパールチームの招待が取り止めになりました。「万年最下位」「車椅子が国内でも普及していないので、車椅子駅伝は無理」「物見遊山気分で参加する」「交通規制の解除が遅くなる」などと色々な理由があるようですが、我々としては全く残念てす。「競技性」を重視して、「福祉」「ふれあいjが切り捨てられてしまったように思えます。
 外国招待チームは5カ国〈中国・韓国・マレーシア・フィリピン・タイ)です。前日およぴ当日の役割などは次号のフォーラムでお知らせします。ご協カをお願いします。


ブラジル式 絶対火が着く炭への着火法

ブラジル式着火法  アウトドアを楽しむ人が増えていますが、野外で楽しむバーベキューは本当においしいですねえ。炭火でじわじわ焼けていく肉や魚の匂いは食欲をそそります。ところが現代生活では炭を煮炊きに使うことがないため、炭をおこすのが一苦労。「炭をおこしているうちに日が暮れて……」という人もいるでしょう。「アウトドアには行きたいけれど、炭をおこすのはどうも苦手で……」そんな人に耳寄りな話です。
 今年の「世界と語ろうin倉見」で、ブラジルの研修生の諸君に絶対確実な炭のおこし方を習いました。
  1. 新聞紙を細長く折ります。これを何本か作ります。
  2. 折った新聞紙を缶ジユースの缶(ピンでもよい)にきつく巻きます。何本かの新聞紙を巻くと缶のミイラが出来上がります。
  3. これをコンロの中央に置き、周囲に炭を詰めます。炭は細かいものの方がよいかもしれません。
  4. 缶を抜きます。これで新聞紙の円筒が出来たことになります。
  5. 円筒のなかに火を入れます。マッチでも新間紙の先に火を付けたものでもよろしい。
  6. 新聞紙の円筒が燃えるにつれて、周りの炭がじわじわと燃えていきます。
    *新聞紙よりも紙テープの方がよい。(ブラジル人談)

 先日この方法を試してみました。他には何もしなかったのに、苦もなく炭に火が着きました。日本人には到底思いつかないこの方法。世界は広いものですねぇ!



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