Apple iPod vs Sony Walkman
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アイポッド VS ウォークマン 2010



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序章

アップルのアイポッドとソニーのウォークマン、どちらがいいの? どっちがおすすめ?



携帯音楽プレーヤーがこれだけ当たり前のように浸透した現在、その2代巨頭のどちらを選択するか、悩むっちゃあ悩む。注目・人気度は新製品発表される毎にちょっとしたお祭り騒ぎになるアップルに分がありますが、「ちょっと待て、日本の技術力をなめるな、オシャレだからって、流行ってるからって、それでいいのか。音を楽しむという音楽携帯プレーヤーの原点を忘れちゃあ困るぜ」というソニー派もいるでしょう。

そこで、それぞれの持つ特色・違いを自分なりに比較してみました。ただし、比較対象機は「4年前に買った第2世代のアイポッドナノ(iPod nano 2GB 2006年9月発売)」と、「2年半前に買ったノイズキャンセリング機能付きウォークマン(Sony Walkman NW-S716F 4GB 2007年10月発売)」。

「古っ、そんなの参考になるのか」という声が聞こえてきそうですが、いやいや、丁度その辺から両者の違いが鮮明になってきて、それでいて現在ほどややこしくなってないので、かえって簡易な比較がしやすいんですよ(ホンマか)。

まあ、単にその機種しか持ってないだけなんだけど、速攻レビューではない長期間使用後のじんわりレビューもいいじゃない。

ちなみに比較は数値的な仕様ではなく、あくまで感覚的な使用の感想です。

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見た目比較

☆パッケージ☆

 

アイポッド
プラスチックのケースに入ってます。今までの家電製品にはない感覚です。初めて見た時「わ〜、オシャレだな」と率直に思いました。中身もシンプルです。包装の仕方もシンプルです。


 

ウォークマン
 紙の箱に入ってますが、十分、洗練されてますよ。でもアイポッドのような斬新さはない。これはもう良い悪いではなく民族性の違いだと思うんです。大事な製品を保護するために最適なのは何か、そう考えた時プラスチックのケースじゃあ配送時に破損の可能性が出てくるし、コスト面を考えれば紙の箱がベスト。部品を包むのも全体を覆う方がいいし、手間もかからないだろうという考えではこれがベストなんでしょう。
 アメリカの製品って結構細かい所が雑だったりするしそれを受け入れる(そんなこと気にならない、または気付かない)土壌があると思います。だからデザイン重視とコスト重視のシンプルさを思い切って融合できるのだと思うのです。
 反対に日本製品ってそういう非常に細かい所を計算し配慮している、それが売りで現在の地位を確保したわけですから。これでもソニーは思い切ってシンプルにしたと思うんですよ。そして私が注目した点としてビニール袋をとめている黄色のテープ。見た目はイマイチですが目立つので開けやすい。どこでもやってると思うんですが、この辺の配慮、なんかせいいっぱいのアイデアのようでちょっと涙。


☆大きさと薄さ☆

 

両方とも手のひらサイズ
アイポッドはスマートな洗練さ。ウォークマンは多機能なかわいさを感じます。


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音質比較

さて、きました。比較の注目度として最大の焦点。
アップルに敗北したソニーが挽回出来る最大の武器、最大の売りである音質の比較

←アップルロゴのシールがついてます。

アイポッド
以前、iPodシャッフルを買った時に感じたのは「音質のイマイチさ」でした(感想)。
フラットな音圧が迫力不足で、このナノを買った時も少しはマシになったかなという程度。やはりただ音が鳴っているという印象は否めませんでした。




ウォークマン
 そしてウォークマンを購入。音の迫力は歴然としてまして「こりゃすごいや」とやや過剰な感情ではありますが素直に思ったんです。
 さらに「ノイズキャンセリング」の機能も驚きでした。電車内でこの機能を使うと電車の騒音がかき消されて耳に負担のない音量で十分に聴くことができる。値段は数千円高めですがその価値はあるなと。
 でも同時に感じたのはこれってウォークマン付属のカナル式イヤフォンの効果も高いんではないかということ。


アイポッドで他メーカーのイヤフォンを使用
 iPodに関しては、前から付属イヤフォンの性能の低さは言われてまして、イヤフォンを替えることによって音質は劇的に良くなるとの意見は聞いてました。で、インイヤーカナル式(耳の中に入れるタイプ)を購入、iPodに使用してみますと確かにとても良くなりました。


そこで結論
正直、(イヤフォンを替えれば)アイポッドもウォークマンも劇的に音質が違うということはないように思えます。ウォークマンの方が音の伸びや奥行きがすぐれてるのは間違いないですが、携帯音楽プレーヤーとして手軽に聴く分にはどちらでもいいんはないかと。

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単体イヤフォンについて

iPodの音質が変わる他メーカーのイヤフォンについて感想をば。

私がiPodに使用したのは2つ。まずは、


ティアック KOSS カナルタイプヘッドホン ThePlug
 

これはネット上でも話題になりました。
これこそ劇的という言葉がぴったしの製品です。低音の迫力がすばらしい。ハードロックを良く聴く私には最適でした。
イヤークッションを指でつぶして耳に入れます。しばらくするとそのクッションが元通りにふくらんできて耳にジャストフィット。耳栓のようになり音漏れもない。
低音が強調され全体的に丸みがある音ですが不自然さもなく、2000円程度でこの内容は良いです。
iPodのフラットな音質に不満がありウォークマンに切り替えてたのですが、このイヤフォンを購入してから、iPodでも十分いけるじゃんという気持ちになりました。

ただ、断線しやすいという問題点があります。アメリカ製で作りが全体的に雑というのはまあしょうがないとしても、このもろさはいただけない。もともとネット上でも断線しやすいというのは言われてましたが、特に乱暴な扱いをしてなかったのに約半年くらいで突然、片側から音が聞こえなくなりました。



Panasonic ステレオインサイドホン RP-HJE150
 

KOSSが断線したので今度はパナソニックを購入。値段はKOSSの半額で約1000円。
iPod付属のイヤフォンよりかはマシだろうぐらいの気持ちで買ったのですが、意外というか、予想以上に低音の迫力があってびっくり。全体的にもクリアーでいい感じ。
ただ臨場感というか音の伸びは物足りなく、フラットな印象を受けるので長時間聴いてると飽きてきます。

コードは細くて長めなので絡みます。長いので便利な半面、色んなところにひっかけます。
ということでKOSSよりはるかに乱暴な扱いをしてることになるのですが、断線などはしません。この丈夫さには驚きです。


まとめ
iPod付属のイヤフォンで聴いてる人には、とりあえずパナソニック版を購入することをおすすめします。
そして「あぁ、こんなに音が変わるもんなのか」と実感していただき(笑)、さらに別なイヤフォンを試したいと思えばKOSSを購入すればいいかなと。
KOSSを聴いて「お〜、パナソニックよりすげ〜な。千円高いだけあるな」と思って使い続けるのはいいですが、早い段階で壊れるので結局パナソニックに逆戻り(笑)。
でも、やっぱKOSSのイヤフォンは一度試す価値はありますね。ハードロック好きな私の意見としてですが(もちろんポップス等、他にも色々聴きますよ)。

*カナルタイプのイヤフォンは耳栓のような物。外部の音を遮断してくれますので小さな音量でも良く聞えます。簡易ノイズキャンセリングみたいです。音漏れも少なく、耳にもやさしいのですが、自転車や徒歩での使用時に周りの音が聞こえにくく危険が伴います。周囲に対する目視での確認が普段より必要です。

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本体とソフトの使用感

☆本体の操作性☆



iPodのクイックホイールは、iPodがここまで売れた原動力の一つですからそりゃすばらしいです。慣れない内は使いづらいことこの上ないんですが、慣れればこれ以上の使いやすさはないくらいな機能です。

対する、ウォークマンは普通。とても普通。


☆ソフトの使用感☆

 

iTunes / SonicStage
両機種とも、パソコンに取り込んだ音源を本体に送る時ソフトを使用するのですが、この使い勝手の良さはアップルのアイチューンズが数段優れています。直観で操作できる利便性は、アイチューンズを使ってしまうとソニーのソニックステージは使う気になれないくらいです。

*アイチューンズは使い始めの頃、それほど絶賛されるほど分かりやすいかな、使いやすいかな、と思ってたんですが、慣れると手放せないです。iPodの普及にこのソフトが一役かっているというのも周知の事実です。

 iTunes Store(Japan)

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感想

 アップルとソニー、どちらがいいか迷うところですね。売れてるのはご承知の通りアイポッドです。技術力を武器に多機能を追求してきたソニーは、シンプルで斬新な機能とデザインを擁したアップルに敗北しました。iPodは本来ならソニーが作るべきものだったと言われました。「人をあっと言わす」そんな時代の先駆者たろうとしたソニーのお株は奪われプライドは崩れ去りました。

 でもこれは必然の結果だったと思います。ウォークマン→MDウォークマンという実績と共に積み重ねた技術力、音楽レーベルも擁する大きな組織力、そのしがらみにがんじがらめにされてしまって画期的な想像力が入り込む余地が追いやられてしまったように思います。MP3が普及しても、MDの圧縮規格の延長線上であるアトラックを推進しなければならない。CDの売上を圧迫するデジタル音楽配信は大きく広げるわけにもいかない。何よりMDウォークマンのライバルになるような携帯音楽プレーヤーに力を入れていいのか。

 日本メーカー自慢の多機能も、便利さという点が重視されず「著作権の問題で、これは出来るけど、それは出来ない」「各部門の利益を常に連動させる為に消費者が求めていない不要な機能」が満載で、機能を使いこなすにはどんどん分厚くなっていく説明書を理解しなければならない。
 アップルはこれに対して逆転の発想で勝負してきました。説明書を読まなくても理解できるような直観的な仕組みを作り上げました。技術で「アッと言わせる」のではなく、デザインや発想によって「ハッとさせる」ものを作ったのです。

 ただ、アップルもどんどんと新たな機能の連動を図り始めました。ソニーは現在、アップルを猛追しています。いつか逆転する日がくるのでしょうか。それともまた「エッと思わせる」製品が別なところから生まれてくるのでしょうか。どうなるか想像つかないですが、楽しみでもあります。

 ということで、表題の「どっちがいいのか」という答えは明確にはでません。あえて無理に出すとすれば、普段からパソコンや家電の情報が好きだというような人にはアイポッド。純粋に音楽を携帯して楽しみたいという人にはウォークマン。という感じでしょうか(なんか適当ですが)。

 ちなみに4年前に買ったiPodはクイックホイールが汚れてきましたが今だに使ってます。充電池もまだまだもちそうですし、調子もいいです。2年半前に買ったウォークマンも問題なく、たまに使ってます。


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|リンクフリー|モンガーの館||2010.09.28|