吸引戦隊カービィファイブ
〜佃煮君の次は・・・?〜

 

前回の荒々しいあらすじ

はあぁーい。再びカービィだよん。ボクとナックルジョーはね、Mr、ブライトとMrシャインに勝ったんだよ。それでね、次に戦うとこはボクの家の外なの。よかったぁ。あれぇ?もう書くことがなくなっちゃったよ。それじゃあ、ソービィ、がんばってねー。

 


ソービィはおそるおそる前に出ます。クラッコはすでに絵から実体化していました。

「お・・・おてやわらかに・・・」

クラッコはいきなり雷を落としてきました。

「きゃぁぁっ!」

ソービィは転がる様に逃げます。

「よくもやったなぁ!こちこち吐息ぃ!」

届きません。クラッコは電撃の雨を降らしました。

「いた、いたた!やーん、やめてよぅ!」

今度はコクラッコを吐き出します。

「そびくん、アイスほおばりを使って!そしたら、飛び道具の代わりになるよ!」

「あ、そうか。アイスほおばりぃ!」

コクラッコを口に含みます。そして、クラッコの方を向きました。

「アイスはきだしぃ!」

氷の塊がクラッコに向かってとびます。しかし・・・

ひょいっ

軽くかわされてしまいました。

「あ、あれぇ?よーし、当たるまでやるぞぅ!」

ソービィはコクラッコを口に含んでは吐き出しますが、全然当たりません。

「えーん、雲のくせに素早いぃ・・・ん?雲?・・・」

ソービィはあることを思いつきました。

「きびりん、おなべ貸して!」

「あ、まだ出来てないのにぃ・・・」

ソービィはクラッコの真下まで行くと、なべの中のカレーを全部ぶちまけました。

「ソーちゃん、ひっどいぃ!あともう少し煮れば出来たのにぃぃぃ・・・」

「てことは、このカレー温かいよね?」

「当たり前じゃないかぁ!さっきからうめぼっちゃんがおなべの下でがんばっててくれたのにぃぃ・・・」

キービィは半泣き状態です。そうしてる間にクラッコに異変が起きました。

ぐらっ・・・

体が傾きだんだん下へ下がってきてます。

「ソービィ、何でクラッコ下がってきてるの?」

「この前ね、科学のマンガ読んだの。暖かい空気は上に昇って、冷たい空気は下に降りるの。さっきボクが氷の塊をクラッコに向けて吐き出したからお空の上は冷たいでしょ?冷たい空気がいっぱいなクラッコの下に作りたてのカレーをまくと・・・」

「空気の対流が起こり、体が雲で出来ている軽いクラッコはその空気の動きに耐えられず、下に降りてくるってわけだな。」

「ホントにこんなにうまくいくの?」

「細かいこと気にしちゃだめ。よいしょっ!」

ソービィはクラッコに飛び乗ります。

「こちこちブリザードぉ!」

こちこち吐息とは比べ物にならない冷気がソービィの体から放出されます。クラッコが凍りつく瞬間・・・

ぽんっ

クラッコの体がはじける様に消えてしまいました。それと同時にクラッコの真下にいたスイートスタッフも消えます。カービィの家の中にいるアイスドラゴンがはじけたと思われる音も聞こえてきます。そして・・・

ぽむっ

他の音とは違い、小さな音がカービィのお腹の中から聞こえてきました。

「あ、お腹空いた。きっとさっき食べたおてんと様とお月様も消えちゃったんだね。」

「つまり、敵を全員倒したってことだな。」

ナックルジョーはアドをにらみつけます。アドは余裕の表情で言いました。

「それがどうした?仲間を攻撃するつもりか?」

「もう一度言ってやるぞ。仲間じゃない、手下だ。・・・おい、餅。グーイ用意しろ。目玉をいぶし出す。」

カービィ達はうなずくと、カービィの家へ走って行きました。

「・・・行かすか!」

アドはカービィ達の行く手を阻もうとしますが、ナックルジョーに襟首をつかまれてしまいました。

「思考どころか行動まで乗っ取ったとはたいしたもんだな。おそらく、脳中心に力を集めてるってとこか。」

アドは驚いた様な表情をしました。

「図星だな。てめーがそこから出てこない以上、こいつの頭を叩き割って引きずり出すしかねーな。・・・そこまで乗っ取っているからには痛みも感じるんだろーな。覚悟しろよ。」

ナックルジョーは言い終わると、襟首をつかんでいる方の腕を伸ばし、十分な距離をとってからアドの顔面に向かって拳をたたき込もうとしました。アドの顔にグローブが触れるか触れないかという時・・・

ひゅっ

アドの頭から黒い霧の様な物が飛び出します。それと同時にナックルジョーの拳も止まります。俗に言う、「寸止め」です。

「・・・一時撤退か・・・」

黒い霧はだんだんダークマターの形になっていきました。しかし、完全に元の姿に戻れませんでした。

ぱくっ

待ちかまえていたグーイがダークマターを飲み込んでしまいました。

グーイの中からは、「やったよー!」とかいう声が聞こえてきます。

「・・・何であんたが私の襟首つかんでんのよ・・・」

アドが目を覚ましたようです。

「ああ、起きたか。」

「起きたか、じゃないわよっ!おまけに何で顔の前に拳があるのよっ!」

「手下がごちゃごちゃぬかすな。」

「てっ・・・てしたぁぁぁぁぁぁっ!?」

「じゃ、俺は帰るな。」

「ちょ・・・ちよっと待ちなさいよーっ!手下ってどーゆー意味よーっ!」

アドはナックルジョーの後を追おうとしました。しかし、できませんでした。

「アドちゃん、元に戻ったー。」

「カーくん、どいて!」

「アドちゃーん、ほらほら。2匹目げっと〜。マーマレードのびんだから、かんきつ君にしようね。」

「そんなことはどーでもいいわよっ!ナッシー!帰って来なさいよーっ!」

アドの怒りの叫びがベジタブルバレーの野原に響き渡りました。

 

「アドちゃんが元に戻ったし、2匹目を捕まえたし、カービィファイブぜっこーちょー。」

カービィは楽しそうでしたが、家の中に入った途端、絶句しました。Mr、ブライトの攻撃によって本やテーブルが燃え、壁や天井がすすだらけになっていたからです。

「カービィファイブ 今週の目標 みんなで力をあわせて家のすすをおとそう!」


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