吸引戦隊カービィファイブ
〜VS・・・・・・カイム?〜

 

前回の荒らかなあらすじ

やー♪カイムだよ〜♪小説のネタはともかく、「荒」はそろそろネタ切れみたいだねぇ♪「荒らか」って言葉、ホントにあるのぉ?・・・・・・・・・そこの君ぃ!本棚から辞書を引っぱり出して調べるんだぁ!・・・・・・・・・・・・あった?ま、いーや♪・・・えーと、あらすじだったっけ?高くん達がね、丸い方のダークマターをやっつけたんだよ♪あ、高くんってのは、カレー好きのあの子だよ♪・・・何で「高くん」って呼ぶのか知りたいぃ?・・・どーしよーかなぁー?

 


「まずは、僕の弱点について。ナックルジョーは『頭を叩きつぶせばいい』って言ったけど、微妙に違うんだよね〜♪」

「どーゆーコトだよ。」

「それより、モノクロの弱点のコトはどーでもいいんだけど。」

「え〜?アドちゃん、ひ〜どぃ〜♪」

「妙な発音しながら、よってこないでよ!」

「はぃ〜♪とにかく、聞いてね♪僕の体は普通の生物と違って、タンパク質とかで構成されていないんだ。僕の体を構成する物質の主成分は『無』と『邪悪な物質』なんだ。」

「・・・『無』が物質ってのは、変な話じゃねーか?」

「うーん・・・くわしいコトは僕もよくわかんないんだけどね♪・・・続きを話すね♪『無』はゼロ様みたいに、大量に集まっているんなら、そのままの形を保っていられるんだ。でも、僕みたいに形作っている『無』が少ないと、ほっておいたら拡散しちゃうんだよね。・・・恒星みたいなモノだね♪」

「少量だと水素は空気中に散らばるが、太陽みてーに大量にあれば、それ自身の引力で引き合うってコトと同じだな?」

「私には・・・何が何だかわかんない・・・」

「まぁ、水素がどーのこーのはわかんなくても、大丈夫だからね♪・・・で、拡散を防ぐのに、『邪悪な物質』を『つなぎ』に使ってるってわけ♪」

「おソバみたいね。」

「はんだにも似てるな。」

「くっつけるって言ったら、アラビ●糊も・・・」

「余った飯粒ってのも・・・」

「でも、乾いたら、バリバリいってはがれそうよ。」

「・・・そーゆーたとえはやめてね♪・・・『邪悪な物質』はただ体内にあるだけじゃ、『つなぎ』として働いてくれないんだよね。『邪悪な物質』に『つなぎ』として働くよーに命令を与える器官がないとダメなんだ。」

「・・・それが、頭の中にあるんだな。」

「そぅ♪『核』みたいなモノだよ♪頭のどこにあるのかは、くわしくはわかんないけどね。黒くて丸くて、ピンポン玉ぐらいの大きさらしいよ♪僕は、その器官を破壊されない限り、死ぬコトはないんだ♪」

「・・・頭半分にされても?」

「うん♪『核』が無事で、『邪悪な物質』と時間さえあれば、元通りぃ〜♪」

「きも〜・・・『邪悪な物質』がなかったら?」

「一応戻るけど、治した分、エネルギーが減って、髪の白い部分が増えるよ。ほ〜ら、こーんなふーに♪・・・って、あれ?けっこー回復してきてるなぁ。」

ハイパーゾーンに突入した時に比べると、カイムの髪の黒い部分が増えています。

「あんた、何したの!?」

「なーにもしてないよ〜♪ハイパーゾーンには『邪悪な物質』が漂っているからね♪僕はここにいるだけで、エネルギー回復が出来るんだ♪」

「じゃ、あの大技がポンポン使えるの?」

「エネルギーの量だけで考えると可能だけどー、あの技、けっこー負担がかかるんだよねー。エネルギーがあっても、僕本人が先に参っちゃうよ♪」

「なーんだ・・・」

「僕は万能じゃないんだから。何でもできたら、反則でしょー?」

「あんたは、体型の時点で反則だと思うけど。」

「それより、敵の情報はどうした。」

「あ、そーだったね♪じゃ、本題の僕達の相手について。・・・ゲームが好きなナックルジョーに質問です♪」

「何だよ。」

「戦闘用にあるポケモンを何日かかけて育てました。でも、そのポケモンは、自分の思ったぐらい強くは育ちませんでした。・・・さて、どーするぅ?」

「・・・そいつをボックス行きにして、他の奴を育てるってとこだな。」

「ちょっと、モノクロ。何の関係があるのよ。」

「・・・ゼロ様もいっしょだよ。」

「え?」

「本来、僕には感情がないんだ。だけど、色々あって、今はこーだけど。・・・ゼロ様は僕を『戦闘道具』として創り出した。感情を持った『戦闘道具』は『自分が思ったぐらいに強く育った奴』だと思う?」

「・・・ちょっと待って。つまり・・・」

「ゼロ様は、戦闘用として『カイム』を創り出しました。でも、『カイム』は自分の思った通りになりませんでした。・・・ボックス行きは『処分』・・・他の奴を・・・育てるんじゃなくて・・・『新たに創り出す』・・・」

「もう1人、てめーがいるのか・・・最低な状況だな。色んな意味で。」

「・・・あいつは、『僕』であって、『僕』じゃない。あいつは僕みたいにハイパーゾーンの外に出たりとか、感情を持ったりとか一切していないんだから。成長期が過ぎても、ずっとこのハイパーゾーンの中にいた。・・・僕より強いコトは確かだよ。」

「・・・モノクロ、勝てるの?」

「何言ってのさぁ、アドちゃん♪僕1人なら無理っぽいけどぉ、アドちゃんとナックルジョーがいるんだよ♪僕が接近戦で戦うからさ、アドちゃんは絵を描いてね♪ナックルジョーはアドちゃんの護衛できるぅ?」

「護衛・・・?ヤな言い方だな。」

「ヤな言い方って、どーゆー意味よ!」

「そのままの意味だ。・・・他にどんな意味があるって言うんだよ。」

「こっ・・・・・・こいつ、むかつくぅーっ!今更だけど!」

「アドちゃん落ち着いて♪ナックルジョー、お願〜い♪」

「・・・防御は苦手なんだけどな。・・・単4電池1箱。」

「・・・1『箱』も・・・?」

「安いモンだろ?」

「・・・安いかなー?ま、いーや♪じゃ、頼むね♪」

3人は更にハイパーゾーンの奥へと歩いていきます。しばらく歩いていると、いきなりナックルジョーとカイムが立ち止まりました。

「え?何、何?」

「・・・空間が閉ざされたな。」

「・・・やっぱわかるぅ?」

ナックルジョーとカイムは前方を見ています。アドもそっちへ目を向けました。

「ホントに・・・モノクロね・・・」

鏡に映したという表現がウソに聞こえないぐらいカイムと瓜二つな人物が立っていました。ただ、顔には何の表情も浮かんでなく、前を見据えています。

「モノクロ・・・あいつの名前は?」

「うーん・・・僕の代わりなわけなんだから、名前が同じなんだよね。でも、僕より無に近いんだから、『皆無』とでも呼ぼうか♪」

「読む人にはいいけど、聞く人には不親切ね・・・」

「いーじゃない♪コレ、小説なんだから♪」

カイムはそう言い終わると、皆無に向かって歩き出します。

「・・・派手じゃない歓迎、ありがと♪」

「ゼロ様より、『裏切り者は消去せよ』との事だ。」

「ふーん・・・で、僕を消すわけ?」

「それより先に『敵を消せ』と命令された。とりあえず、後ろの2人にはしばらく眠っていてもらおうか。」

皆無は前に向かって走り出します。

「行かせるかぁ!アドちゃんが絵を描き終わるまで、僕がくい止める!」

カイムの周囲にあの赤い物体が出現します。それらは、一直線に皆無に向かって飛びました。

「・・・」

皆無の周囲にも、同じ数だけ赤い物体が出現します。それで、カイムの攻撃を消し去ります。同時に、片手でカイムの頭をつかみます。そして、床に押さえつけました。

「ぅあぁっ!?」

「お前はじっとしていろ。あとで話があるからな。」

皆無は、片手で床にカイムを押さえつけたまま、ナックルジョーとアドに向かって走ります。アドまで10メートルほどという所で、いきなり横からスピンキックがきます。皆無はギリギリでかわしました。

「まずは、ファイター。打撃を中心とする攻撃方法か・・・攻撃の性質事態は驚異ではない・・・」

「分析なら、口に出さずに頭の中でしてろ。」

皆無はナックルジョーに向かって、赤い物体を飛ばします。ナックルジョーは姿勢を低くしながら、前に出て、攻撃をかわしました。その勢いを利用して、皆無を殴り上げます。ファイターの無敵技、ライジンブレイクです。

「いくら『皆無』といっても、それなりに効くだろーが!」

「・・・本当だな。攻撃性質はともかく・・・その戦闘能力は厄介だ。」

皆無はもう片方の手でナックルジョーの頭をつかみます。

「ぅわっ!?」

「まずはお前に戦線離脱してもらう。」

皆無は、ナックルジョーの頭を思い切り壁に叩きつけます。

「ナックルジョー!」

「ナッシー!」

「・・・まずは1人・・・」

「このぉ!」

ナックルジョーは、皆無の手が離れた瞬間に、皆無の横顔を殴りつけました。しかし、すぐに前のめりに倒れ込んでしまいました。

「ちょ・・・ちょっと、ナッシー!?」

「あれだけ強烈な衝撃を頭部にくらって、即気絶しなかっただけ、大したものだな・・・」

「・・・行って、アイスドラゴン!」

キャンバスからアイスドラゴンが飛び出してきます。しかし、皆無は赤い物体でなぎ払ってしまいます。

「きゃぁっ!」

アドも頭をつかまれます。

「絵画の実体化か・・・これも、厄介な能力だな・・・」

皆無は壁に向かってアドを放り投げます。アドは背中から思い切り壁に叩きつけられました。

「いたっ・・・・・・・・・」

「アドちゃん!」

「これで、余計な口を挟む者はいないな。・・・お前に話がある。」

「・・・」


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