吸引戦隊カービィファイブ
〜うーみぃは、広いーな大きーいーなぁ〜

 

前回のカービィボウル的なあらすじ

はあぁーい♪カービィだよん。

やっほーぃ♪キービィだよん。

今度はタッグのあらすじをやりだしたみたいだねぇ。ネタが切れると、何にでもすがりたくなるよね。

カレー作ろうと思ったら、お肉がなくて、代わりにコンニャク入れたみたいな?

げっ、今日のカレーのお肉、コンニャクだったの!?どーりで食感が●●●●●●●みたいな・・・。
・・・こほん。えーと、前回はピクスとのバトルだったの。ナックルジョーとアドちゃんが、しゃくっと倒しました♪

お次はウルルンスターでーす♪
紺碧の水平線を見ながら、ボクのシーフードカレー、食べるぅ?

うわぁー。何か口説き文句みたいだね、キービィ。

 


「・・・・・・・・・マジか・・・?」

ナックルジョーが目の前の光景を見つめながらポツリと言いました。

「見渡す限りー・・・て感じだね・・・・・・ジョーには・・・キツいかな・・・?」

視界に入る色は、空の青と海の青ばかりです。たまに「人がゴミの様だ」な感じでポツポツと小島が見えます。

「んー、桃く〜ん?」

カイムがカービィにしなだれかかってきます。

「ぅはーっ!?」

「なーんで『ジョーには・・・キツいかな・・・?』なのかなー?」

「えーだって、ハイパーゾーンを脱出した後、ハルバードのコクピットで言ったじゃん・・・」

「その時、僕はー?」

「・・・・・・・・・ぁああー!?ジョーと一緒に外にいたんだったぁー!」

「・・・餅。」

がしぃっ

カービィは後ろから頭をつかまれます。

「は、はぃぃー・・・」

「お前、人の弱点をバラすのがそんなに好きなのか・・・?」

「あー、いぃえっ!決してそーゆーワケでは・・・」

「俺は、気に入らない奴をバラすのが好きだけどな・・・」

「・・・べ・・・別の意味の『バラす』ですね・・・」

「カビちゃん、海に入ってもいないのに、ぐっしょりなってるー。」

「きびりん、近付かない方がいいよ。」

今の空気を色で例えるなら、「黒」です。

「んー・・・てコトは、ナックルジョーって『カナヅチさん』なんだね〜♪」

「どおぉ〜!?カイム、そんなストレートに・・・」

「・・・それで?」

ナックルジョーの殺気対象:カービィ→カイム

「深〜いトコとか行くと、ブクブク溺れる?」

「何が言いたいんだよ。」

「・・・溺れるの矢印の先にあるのは、人工呼吸?」

がっ

ナックルジョーは高性能のカメラで撮ってもブレるぐらいの速さでカイムの襟元をつかみます。

「ふぇっ!?ちょ、ちょっと・・・」

ナックルジョー、振りかぶって・・・カイムを投げました。

・・・どぱーん

数秒の間の後、大海原に小さな白い点が生まれます。1、2秒でそれは消えてしまいました。

ぱちぱちぱち・・・

カービィ達はコメントが見つからなかったので、適当に拍手しておきます。

「・・・ぷはーっ!」

波打ち際からカイムが出現します。

「うわぁっ!?カイム、復帰早っ!」

「ハイリスクハイリターン♪」

「モノクロ・・・それ、違うと思うわ。」

「かびりんっ!さっさとメンバーわけよ!これ以上、変なコトが起きる前にぃっ!」

「う・・・うん。えーと・・・じゃあ・・・」

「カーくん、待ったぁ!」

どんっ

アドは思い切りカービィの背中を押します。

「ぅーわー!?」

どぱぁんっ

勢いがよすぎたらしく、カービィは海に突っ込みます。

「うわっ、わーぁ!?あぁ〜・・・」

「わー!?かびくんが波にさらわれてく〜!」

「カーくん、ごーめん。ワザとじゃないのよ。」

たっぷり30分ほど騒いで、ようやく落ち着きます。

「・・・で、アドちゃん、何なの?」

「そーそー。メンバーのコトよ。ナッシー!」

「何だよ。」

「あんた、遺跡の中で、キーくんとモノクロを私に押しつけていったでしょ!」

「のろまなお前が残っただけだろ。」

「今度はあんたにその2人を押しつける!」

「はぁ!?あんだとー!?」

「ボケ2人の面倒をみるのがどれだけ大変か、思い知らせてやるんだからー!」

「冗談じゃねぇ!何で俺が、ヒトの血圧上げるためだけに生まれてきたよーな奴2人の面倒、みなきゃならねーんだよっ!」

「察するトコロ、あんた低血圧でしょ!寝起き悪そうだし。血圧上げるイイ機会よ!」

「バカか!寝起きと血圧は関係ないんだよ!」

「えー、そーなのー!?」

カービィ達5人とカイムがどよめきます。

「わーぉ♪博識〜♪」

「気になってたんだけどさー、何で空は青いの?」

「夕焼けが赤いのは?」

「海の水が塩辛いのは、甘いとみんなが飲んじゃうからだよねぇ?」

「冷たいモノを食べると、頭が痛くなるのはどうして?」

「ダイヤモンドが燃えるってホント?」

「てめぇら、群がるなぁ〜!」

 

その後色々あり、結局ナックルジョーはその2人をまかされてしまいました。

「ねーねー、ホントにどーして、冷たいモノをドカ食いすると、頭がキーンと痛くなるのぉ?カレーが服にこぼれると、服がやたら黄色くなってナカナカおちないのは知ってるんだけど・・・」

「うるさい。無駄口たたくな。・・・大体、お前にわかるように話すと時間がかかる。」

「・・・むー・・・ねーねー、なぜかいるソーちゃん。なんでぇ?」

「言い方が失礼じゃない?ボクは、アドちゃんの『絵描きの情け』とかゆー、わけのわかんないモノによって、『ボケ抑制係』として、こっちのチームにまわされたんだよ。」

「ふーん。あ、そ。・・・で、なんでぇ?」

「えーとね、まず、神経細胞ってのがあって・・・」

「シンケーサーボー?・・・なーんか、辛くなさそーな名前ぇ・・・」

ソービィは無視して話を続けます。

「冷たいモノを食べると、神経細胞に電気が走るわけ。で、その電気が脳にある『冷たい』と感じる部分に届くの。それで、冷たいモノを『冷たい』と感じるの。」

「カレーを『カレー』と感じる部分もある?」

「きびりんには、あるだろーねぇ。」

「ホント!?嬉しいなぁー・・・♪うふふふふ・・・」

「で、普通に冷たいモノを食べた時は冷たいと感じるダケなんだけど、ガバーっと食べたら、ガバーっと電気が走るの。そしたら、『冷たい』と感じる部分だけじゃなくて、すぐ隣にある『痛い』って感じる部分にも、電気が漏れだしちゃうの。・・・てコトで、冷たいモノをたくさん食べると、『冷たい』と同時に『痛い』も感じるというわけ・・・」

「カイムー♪あっちにビバコがいるよ!」

「やっほー♪マラカス振ってるー?らって〜ん♪」

「・・・・・・」

ソービィは寂しげにナックルジョーの隣へ行きます。

「ジョー・・・ボク、何だか泣きたくなってきた・・・」

「うっとおしいと判断したら、海に投げ込むからな。」

「・・・・・・空が青いのはなんで?」

「それは物理のスペクトル、光の分散のトコだな。青色の光は波長が短いから・・・」

「・・・や、やっぱいいよ・・・」

ちょっとためになる小説、カービィファイブ。

 

何やら小難しいコトになっているナックルジョー達のチームに比べて、カービィ達のチームはイージーゴーイングとなっております。

「待ってましたっス、カービィさん!さァ、大船に乗る気持ちでこの船に! 」

川の上には、リンゴでも入っていたような木箱が浮いています。底にリンゴの皮らしきモノが落ちているのは気のせいでしょうか。

「・・・船ぇ?コレが?ウーソつけぇ。なーんかさ、市場で『おやっさーん。この箱いいかい?』って感じで貰ってきたよーな木箱じゃん。どーせ沈むなら、タイタニックみたいなのに乗りたいなー、ボク。」

「うーん・・・『かの船の 経路を辿る 木船かな』・・・こんな感じ。・・・むー・・・直接すぎるかなー・・・もーちょっと何か、ひねりを・・・」

「こーゆーの見てると、ペイントしたくなるのよねー、私。ここらへんに、『カービィ☆ファイブ』って書くとか・・・」

「つーかさぁ・・・全員乗れるの、コレ?」

うめぼっちがもっともな意見を言います。

「川のもくずになりそうですね・・・」

「・・・ホントだよ。どーすんのさー!無理に全員乗ったらマジでタイタニックだよ。」

「ほーんと。どーするんスかねぇ・・・」

「シメるよ、ワドルディ。」

「えっ、シメないで欲しいっス。苦しいじゃないっスか。」

「じゃ、斬るよ。ボクはファイナルカッター。くさもっちはスパーク+カッター。うめぼっちはバーニング+カッターだよ。」

「カッター、好きっスねぇ。」

「どーすんのか、考えてよぉ〜・・・」

「何でオイラが考えなきゃならないんスか?」

「川下りの担当はワドルディだろー!」

「川下りの担当になったダケで、こーゆーのも考えなきゃならないんスか!?んー・・・・・・じゃ、即興で定員4名ぐらいの小さな木の船を作るっス。それをロープか何かでこの船とつないだら、全員川を下れるっス。」

「ふーん・・・月並みなアイデアだけど、ま、いーか。じゃ、頑張ってね、ワドルディ。」

「なーに言ってるんスか。カービィさん達も手伝うっス。働かざる者、川を下るべからずっス。」

「何さ、その理屈。・・・わかったよ。みんなでやれば、かなり早く・・・」

「あー、アドさんとリボンさんは休んでて下さいっス♪」

「え・・・よろしいのですか?」

「ホントー?ありがとー♪」

アドは川縁に腰掛けると、風景画を描き始めました。

「・・・ワドルディー!何だよ、ソレー!」

「なーんで、アドちゃんとリボンちゃんはいいの!?」

「女の子に力仕事させるのは、邪道っスよ!」

「男女差別だー!『すとらーき』するぞー!」

「・・・『ストライキ』のコトっスか?」

「ホント、ヒドいー!・・・あーでも、リボンちゃんは許す。」

がづんっ

アドの石つぶては一直線に、カービィにヒットしました。

 

アドが3枚目の風景画を描き終えた頃、カービィ達の小舟制作も終わりました。

「ふぃ〜・・・で、できた・・・」

「よーし。『きっと未来は明るいぞ、うめぼっち号』と・・・」

どぼん。

カービィの突きにより、うめぼっちは一足先に川下りしかけます。

「ネーミングセンスないなぁ・・・めぼくん・・・」

「隊長がやっぱ書かないと。『GCでも大活躍するぞ♪カービィ号』と・・・」

センスのなさは、五十歩百歩のようです。

「ボクは一面に短歌を刻み込みたいな。」

「・・・某琵琶法師みたくなるから、やめてね。」

「できたー♪」

「・・・え?・・・・・・あー!?」

船腹には赤色で大きく「ADELEINE」と書かれていました。

「うわー!作ったの、ボクらなのにぃー!」

「何言ってんのよ。船に女の子の名前を付けると、ナンカいいらしいのよ。」

「へー・・・そーなんスか・・・」

「実際、千葉にあるのに東京と名の付く某遊園地のアトラクションに『ADELEINE』と名の付いた船があるみたいだし。・・・いーじゃない♪ヘタにセンスない名前付けるより、シンプルに私の名前だけ書いておいた方が無難よ。」

何気にキツいお言葉です。

「・・・ま、いーや。何にしても、書かれた後だし・・・」

「あーそれとね、ごめーん。カーくん達。」

「ふぇ?何が?」

「私がキャンバスかスケブに船描いて実体化させれば、早かったのよね。風景画に夢中になっちゃって、忘れてたわ♪」

「・・・・・・」

カービィ達の復帰は、遅かったそうです。


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