治 療 日 記 1

 

平成14年10月30日 
25日に感染部分の形成手術を予定通り受ける
この手術についてはまあちゃんが異様に落ち込んでしまった事もあって術前の説明を一緒に聞くことにした
前回の手術は自らが『受ける!治す!』と決心をして受けた手術だったので術前も精神的に安定していたのだけど 今回の手術は思いがけない事だった事もあってかなり不安定な様子で後頭部に円形の脱毛が見られる様になった 口から出る言葉も『嫌だ 怖い 痛い 辛い…』の連続ですぐに涙が溢れてくる

手術は午前9時から4時間掛けて行われた
術前にどれくらいの時間が掛かるか聞いていなかったのでいつ終わるかと気が気ではなかった
手術はうまく行ったらしく 陥没した穴も筋肉で塞いだという術後の説明を受ける ただ感染していた部分の皮膚を取り除いてしまったことやお腹の中で張り合わせて穴を塞いでいる筋肉ももろくなっているのでしばらくはベッドの上で上向きのまま安静に過ごすように言われる
やっと前回の手術から快復して自由にあるける様になっていたばかりなのにまた天井を見つめる生活…
とても退屈そうだ…

このまま感染が起こらず落ち着いてくれば 1ヶ月くらいで退院という事になるらしい…
逆に感染が起こってしまったらかなりきびしい状態になるそうだ…
祈るような時間が過ぎる… 熱が上がりませんように… 傷口が赤くなりません様に…

 

平成14年10月28日 
地元に帰ってきた目的のひとつ 児童相談所に行く
退院したら受けるはずだった知能検査がなかなか受けられないままに 就学を決める機関の動きが始まったらしいので 担当の先生と今後の事についての話をする
とりあえず 現状を学校に説明して置くことと提出用の病状報告書を取り付ける事の指示を受ける

 

平成14年10月19日 
8/26手術のために入院し 予定通り8/28の午後から手術を受ける
前日から 主治医の先生と綿密にうち合わせ確認を続ける・・
どうやら手術の仕方をかなり検討されている様子で そのたびに方法が変わっている それだけベストな方法を考えて下さっているのだと感じる

手術は午後3時から6時間を掛けて行われた
うまくいけば3時間と聞かされていただけに待ち時間が長いと何かあったのではと気になって仕方がない
午後9時近くになってようやくまあちゃんを載せたストレッチャーが帰ってきた
いろいろな管をたくさんつけられている姿を見ると胸がぐっと何かに押されたように苦しくなってしまう
声も出さない… 痛いとも言わないまあちゃん… ただ眠り続ける…

術後に手術について先生から話を聞く
術前に説明を受けていた順序で行っていこうとしたが どうしても癒着がひどくて突起した軟骨を切り離すことが出来なかったので急遽 肋骨を切り離し付け替える【翻転術】になったという経過を聞く
胸壁と膜の間にも癒着があり そぎ離すような形を取ったためにかなりの量を出血し輸血も考えられ 肺にも穴があく事態になったそうだ

その後 肺水腫と肺炎を起こし 高熱が続く
炎症反応もかなり高い数値が出ていた
そのうえ切開した部分に感染が起こり 患部の洗い流す治療が始まり現在も続いている
熱は収まり感染していた菌の発生は消滅した 肺炎 肺水腫もおさまるが患部は爛れていて 一部胸骨が見えている状態

今後は 傷口の状態が落ち着き次第 表面に出てしまっている胸骨の形成手術を行うことが決まる

11月までに中学の進み方を決めて各機関へお願いしなくてはいけないのにその検査もこのままでは受けられない。。こまった…

 

平成14年9月10日
小児慢性疾患(成長ホルモン分泌不全性低身長治療)の申請が認定され手帳が届く…

 

平成14年8月22日
小児慢性疾患(成長ホルモン分泌不全性低身長)の継続手続きの為に
保健所へ行く

書き換えに際して今年度の治療の実績がないために 継続が不可能かも
しれないと掛かり付け先生に言われる
小児外科の先生と相談をしたことを伝え 治療を開始するという事を前提として継続する事になった

胸の手術が落ち着いた頃から 成長ホルモン投与治療を開始する

 

平成14年8月15日
育成医療の手続きの為に保健所へ行く

 

平成14年7月26日 
小児外科 術前検査を受ける

7/9に引き続き 小児外科で再手術についての話し合いをする
CTとレントゲンを撮り 術法の説明を受けた
方法は 胸骨を削ると薄くなってしまい骨折する事が予想されることから飛び
出している部分を折り高さを整えるという術法を受けることになった
大きな手術になる事と夏休みで予約がいっぱいと言うこともあって 春に延期
する事も検討してみたが どう考えても卒業式と入学式の間には回復出来ないということになり やはりこの夏の終わりの手術になった
手術日は8/26日入院の8/28と一応決まった

この手術で入れるワイヤーをまた来年の夏に10日間ほど入院をして抜くことになるそうだ…
また来年の夏も…… 一体どこまで続くのだろう……

CTで断層写真を見せてもらうと 左右の凹み具合が非対称になってきていた
肋骨は再度心臓に接するほど陥没を始めている様子…
だが この部分にバーを入れることは出来ないように言われる…

低身長の治療についても話し合った
一度 国立医療センターの小児科を受診する事にする

課題が多い…  本当に…多い…(-_-;)

 

平成14年7月17日 
児童相談所に行く

5年ぶりに児童相談所に伺った
まあちゃんが来年中学へ上がるための相談をするためだ
担当の先生は まあちゃんが幼児の頃から見て頂いている先生なので以前
の様子などを振り返ってお話しする必要もなく 現状から話に入った

学校でのお話だと なにも問題はないようにおっしゃって下さる先生と私たち家族の間でまあちゃんに対する評価が違っているように感じている事をお話し 本当のまあちゃんの姿をしっかりと把握したいと相談した
突拍子もない会話 のめり込む習性 忘れることが多く一般常識をこなせないこと 集中力がないこと…思いつくままに聞いていただいた
その上で 私たちの育て方になにか間違いがあるのであれば指摘してほしいとお願いした

結果として断定出来ないが脳の働きの弱い部分があるのではないかと言うことになった
2学期になったら 知能検査や発達検査をし 小児神経科の先生と面談する事にして頂いた

中学校生活をまあちゃんがどうすれば過ごしやすいのか これから本格的に考えて行かなくてはいけない時期に来たようだ…

 

平成14年7月9日 
小児外科の検診を受ける

胸骨の出ている部分をどう治療するか話し合った
このままの状態だと 骨折する危険が常に日常生活についてくる事と胸骨の変化の状態がおさまった様子で今後これ以上の改善がみられないだろう・・ということで再手術を勧められる

方法についてはまだ判断できないらしく 26日にCTを取りその結果を見てからの話になりそうだ
出っ張った部分を削って低くするか または胸骨を折って矯正するか…
いずれにしても大きな手術になるらしい…

削った場合 胸骨が薄くなるのであれば再び骨折の危険性は無いのだろうか… そこがとても気になるところ…
胸骨を折った場合は 入院日数もかなり長くなるそうだ…
再度バーを入れるのはどうなのか・・と質問してみたが 今の状態で胸は充分に開いているのでこれ以上バーを入れて持ち上げる必要は無い様に言われる…

ここで治療を受けておいた方がいいのだと思うけど 切なくてやるせない…
どうしてこんな事になってしまったんだろう…
夢見ていたのは きれいな胸だったのに…

 

平成14年4月2日 
小児外科と整形外科の定期検診を受ける

小児外科では今後の治療について話し合った
今 胸の形がまた変化していて 突起部分が少し低くなった様子なのでこのまま7月の初旬まで様子を見ていくことにする
その後 突起がおさまらないようなら再手術を受ける事になりそうだ
出来れば 再手術は避けさせたいと思うので この3ヶ月間でどこまで胸骨の突起が落ち着いてくれるか。。それが問題になってくる・・
胸骨は衝撃を受けると骨折する可能性が大きいと言われる

整形外科では 今の状態を説明した
斜めに傾いて走ること 時々指がしびれると訴えること 首の曲がりの角度が大きくなってきたと感じること 立っているとき体がふらつくこと・・
やはり キアリー奇形があるとそういう症状があり 脊髄空洞症の影響でしびれなどが出てくるのだそうだ
背骨も曲がってきているという話を触診して頂きながら聞いた

首に関しては亜脱臼の危険は常にあり 転んだり衝撃を受けると窒息を起こす可能性があると言われる
頭蓋底陥入症などの兼ね合いもあり 夏の決定通りいまの時点での手術は出来れば避けたいと言われる
症状がもっとひどくなって歩行困難などになった場合は手術を考えましょう…それまでは経過観察をしていくことにする

どちらにしても将来的にはメスを入れなくてはいけないでしょうね…と先生が最後の最後におっしゃった

もうひとつ また低身長のホルモン治療の話が出た
成長ホルモンを打つことで諸々の病気の悪化を促すことになるのでは…といま現在の治療は保留しているとお話しする
整形外科の先生は『直接関係ないように思いますが 私も調べてみますね
でも大きくなりたいでしょう…』とおっしゃった…

また この話に戻ってしまった…
見て下さる先生が同一院内でないので 話がいつも平行線で終わってしまう

 

平成13年12月29日 
掛かり付けの小児科の先生と低身長の治療の事を話し合う

私はこの先生に随分助けてもらっている…
夕方の忙しい時間なのに快く話を聞いて下さる先生の気持ちがうれしかった話の内容は 決して楽観できるものではなかったけど 涙も出ず冷静に聞く
事が出来た

話し合いの結果 低身長のホルモン治療はしばらく様子を見ることにした
ホルモンを使って骨を成長させることで キアリー奇形や陥入症の症状を
悪化せさる可能性がある上に 脊髄空洞症もあるとなればリスクはさらに
大きくなる
身長が大きくなるという事はもちろん必要な治療だけど 今のまあちゃんには出来ればぼくはやりたくない…とはっきりとおっしゃった…

戯言と思われるかもしれないが まあちゃんの低身長は自分の体の状態
を自分で認知して成長ホルモンを出していないのかもしれない…
そういう未知の部分もあるかもしれない…
人間の体ってそういうものだよ…ともおっしゃって下さった…

病気の今後の予測を聞いたがどれもシビアな話だった…
染色体の異常… これが全ての病気の元だと説明された…
いままで出ていなかっただけで 元々持って生まれてきていたのだそうだ
それがここに来て一気に見つかっている
いまはただ 症状が出ないように願いつづけるしかないのかもしれない…
そして 症状が出たときの心の準備をしておく期間なのかもしれない…

 

平成13年12月25日 
小児外科で検診を受ける
前回の検診時にとった写真と見比べて あまり変化がない様子
とりあえずは バーを抜除後1年間は様子をみましょうというお話を聞く

突起の部分はやはりそのままで下がってきてはいない状態…
それが全体的に上がっていればなにも問題はないのになぁ…

次の検診は4月2日の予定
そのときには整形外科もいっしょに受診するように予約を入れてもらう

 

平成13年11月15日
保健所で療育相談を受ける

周りがほとんど小さな子供達ばかりだったので まあちゃんはどうしてここに自分がいるのか理解できない様子(笑)
でも 幼児の頃この相談にもよくお世話になっていたのでなんとなく覚えているみたいで なんだか懐かしそうにしていた。

相談は 児童相談所の先生と療育園の心理の先生に見て頂いた
まあちゃんの日常の様子をお話して それぞれの先生の意見を伺った
結局 12月に児童相談所で詳しく検査を受けることになった
どの部分が一部分の遅滞があるのではないかというお話だった

この際 いいチャンスを与えてもらったと思って検査を受けさせてみようと思う中学校への道を 納得のいくかたちで見つけてやりたい…

 

平成13年11月13日
漏斗胸の検診と整形外科のMRI検査を受ける

漏斗胸の診察では胸骨の突起した部分が変形していることを告げる
右側が盛り上がり 左側が下がってきている
今後は1年くらい変化が落ち着くのを待ってから 再手術を受けることになるそうだ
大体の予定では 来年の夏休みを予定しておいてくださいと言われる…

整形のMRI検査では以前から疑いのあった『脊髄空洞症』という病気を調べてもらった結果 症状は出でいないが写真上では確認できるということだった
この病気は 他のキアリーや頭蓋底と関係のある病気で併発する事が多いらしい…
症状も 急に変化するものではないので時間を掛けて観察していき その中で変化
が起これば手術などの処置をする事にしましょうというお話だった

一体 これからいくつ手術を受けることになるんだろう…
さすがにまあちゃんには言えなかった…

 

平成13年10月17日
保健所へ小児慢性特定疾患の申請をする

まあちゃんを小さい頃からよく知ってくださっている保健婦さんに会う事が出来た。
最近の状態や将来のことを話していく内に 一度きちんと療育相談
を受けた方がいいよ…と勧められる
療育相談も児童相談所もここ数年ご無沙汰していたのでぜひに…とお願いして予約を入れてもらった
11月15日だそうだ…

ついでに育成医療の書類を頂いて帰る…
無事に審査を通過出来たようで よかった…

 

平成13年10月15日
小児科へ小児慢性特定疾患の申請用紙を頂きに行く

今後の事を相談する
一度脳神経外科の診察を受けてみようと言うことになり近々受診する予定…

 

平成13年9月18日
国立病院に術後の検診に行く
レントゲンでは異常なしと言うこと。。
退院前に心配していた左胸の影も少し薄くなっていたので次の検診まで様子を見ることにする
術後3週間弱なのにもう胸の形が術後より変化してきている
首の下あたりの骨は元に戻ろうとしているようで 凹み加減になってきているのに対して胸骨のてっぱりはそのままの位置にあるので胸骨に無理な力が掛かっていているらしい
ちょうど スキーのジャンプ台のようになっているので一番沈んでいる部分が衝撃で骨折する可能性が出てきた・・

その後整形外科にまわり診察と脊髄空洞症を調べるためにMRIの予約を入れた・・
整形の先生にホルモンの投与の話を相談してみると『やってもいいですよ ただし検査を細かく行わなくてはいけませんよね それと首の方は悪化するとおもいますが 症状が出てきたら手術はいつでも出来ますからね・・症状の出るのが早いか遅いかの問題でいずれ手術の必要な人はそうなりますからね〜』
先生によってこうも見解が違うものなのかと夫婦でびっくりした…

うーんっ どっちなんだ・・
まあちゃんにとってどっちがいいのだろう。。

 

平成13年9月17日
低身長検査の結果を聞く
染色体の中の3組に異常が見つかったそうだ

成長ホルモン分泌不全による小人症ということで ホルモン注射の許可が出ていた。
ただし まあちゃんのように奇形症候群や免疫不全症の子供に対して実施する場合は最新の注意が必要と注意書が付いていた。

まあちゃんの場合 ホルモンを投与して骨を大きくすることは 首の状態を悪化させることになるのではないかという小児科の先生の話でした。せっかく症状が出ていないのにわざわざ症状の発生を早めるようになりはしないか。。という心配が出てきた。

身長が大きくなるということと 首の圧迫を引き起こすかもしれないという不安を抱えること。。
どうしたらいいのだろう・・

とりあえず申請は通過していた −3SDという診断だった

 

平成13年8月30日〜9月7日
小児外科へ入院する

除去術の記録はこちらへ

 

平成13年8月7日
首の症状が落ち着いたので 一度退院する事にする
手術は今は行わないという各科の先生同士の話し合いで決まったようでほっとする。。
手術になるとかなり長期の入院でむづかしい手術になると聞いていたので心配していた

結局漏斗胸のバーを抜く事になり 8月末に再入院して除去術を受ける事に決める

 

平成13年7月30日
救急車で国立まで搬送してもらう…
(まあちゃん途中で寝てしまった ^^;)

国立で病状の説明を受ける
陥軸椎脱臼と診断される
同時にキアリー奇形 頭蓋底陥入症 脊柱そくわん症 環軸椎回旋位固定 が見つかる

入院中に 小児科 小児外科 脳神経科を周り 心電図や呼吸検査も行う…首の手術になるかもと言われる

小児外科で右脇のバーの突起を指摘され レントゲンを取った結果早く抜かないと皮膚を破るおそれがあると言われる
手術を受けた大学病院の先生がいらっしゃらないということで国立病院で今後診察をしてもらうことにする

 

平成13年7月25日
低身長の検査を受ける     検査記録はこちら
2泊3日の予定で行われる
朝食抜きの状態で30分おきに採血をする検査だ
まあちゃん お腹へったぁ〜を連発する(笑)

首のCTを取ると脱臼している事が分かり国立病院に転送される事になる・・

 

平成12年7月25日
ナス法による漏斗胸の手術を受ける  手術記録はこちら