四十五字法体(しじゅうごじほったい)
この文は、日蓮大聖人の観心本尊抄の一節で「四十五の法体(ほったい)」といって肝心な御文章です。私たちが成仏できる元を示されたありがたいものです。
(以下、意訳です。)
今、本時、すなわち法華経本門の寿量品に説かれている久遠実成の本仏釈尊が悟りの立場に立って見た娑婆世界は、「争い、病気や飢餓」の小の三災、「火災、水災、風災」の大の三災もなく、成・住・壊・空の四劫の移り変わりも超えた常住の浄土です。
本仏釈尊は、過去の世に入滅されたこともなく、未来の世にも出生されることもなく、常にこの世界にあって法を説いているのです。仏の教化(法を説いて衆生を善道に導くこと)を受ける私たちも釈尊と同じになれるのです。
このことこそ自己の心に三千の法界を具えているということであり、五陰(ごおん)世間、衆生世間、国土世間という三種の世間を具えているということであります。