正妙寺では2月14日にお焚き上げを行います。
私たちが持っている物品について、「魂が宿っている」とお思いの方もいらっしゃると思います。
特に、仏具や位牌などは最後には抜魂をしてその役目を終えますが、その後どの様したらよいのか不安があると思います。
お焚き上げは、神仏にかかわる物や、思い出のある物を火で燃やして処分する風習、すなわち、粗末に扱うことができない物を浄化・供養し、火で焚いて火の力で浄化するという儀式です。
その中で特に邪気払いが必要なものについては、陀羅尼品(だらにほん)第二十六を誦みます。
陀羅尼品は、法華経に説かれる教えの一つで、諸仏や菩薩が衆生を守るために唱える梵語の呪文のことです。陀羅尼品にある呪文の力で私たちを悪霊や災難から守り、より良い状態へと導いてくれます。
正妙寺で行う法要でも陀羅尼品を誦むことはなく、信徒の皆さんも馴染みのないお経であると思います。
呪文は翻訳が難しいですし、お経は拍で誦む=行法式文読誦法による=とされています。
他のお経にない呪文を含む経文は、どのよう
に誦み、どのような教えが描かれているのか。
そこで、「陀羅尼品」について少し深掘りしたいと思います。
陀羅尼品は、梵語で誦える呪文です。
釈尊と仏様を守護する弟子(薬王菩薩ほか)たちの動きと願いが展開されています。
薬王菩薩(やくおうぼさつ)の陀羅尼呪
釈尊に法華経受持の功徳について教えを請い、その功徳の多いことを諭されて決意し、「世尊、私は法華経を説くお方を命がけで守護します。」と誓い「アーニー・マーニー・マーネー・・・」と四十三の呪文を誦えました。
勇施菩薩(ゆぜぼさつ)の陀羅尼呪
私も法華経の修行者を擁護したいので、陀羅尼を説き守護を誓いますと「ザーレー・マカザレー・・・」十三の呪文を誦えました。
毘沙門天王(びしゃもんてんのう)の陀羅尼呪
「アリー・ナーリー・トナリー・・・」と六つの呪文を唱えました。
持国天王(じこくてんのう)の陀羅尼呪
「アーキャーネー・キャーネー・クーリー・・・」と九つの呪文を誦えました。
十羅刹女(じゅうらせつにょ)と鬼子母(きしも)の陀羅尼呪
十羅刹女(法華経を守護する十人の鬼神)と鬼子母(十羅刹女の母)も法華経を読誦し受持する法師を擁護しますと「イーデービー・イーデービン・・・」と十九の呪文を誦えました。
参考図書 立正護法會報平成21年新春号 つづく
「お日待ち」

1月はお日待ち月でした。
お日待ちは、正月、5月、9月の三回あり、講社中の人が集まって、御法中(僧侶)をお迎えして行法をします。
正月は年の初めで、世界の平和と一年間みんなが無事で、作物も順調にとれ、事業もうまくいくように御本尊にお願いします。
お日待ちとは、「お日様を待つ」と書きます。朝、太陽が昇るのを待ってお勤めをします。昔は、前の晩から集まって行法をしたり、雑談をして夜明けを待ちました。太陽が昇る時、最後のお勤めをしました。
最近は、講社でのお日待ちが少なくなり、お寺の庫裡で行われるようになりました。
講社での準備がなくなり、お寺への参拝が増えるなどの良い面がある一方で、信徒の皆さんの高齢化や働く状況の変化が講社で培われてきた伝統を希薄にしていることは否めません。
お日待ちは、自然の一切のものに感謝し、御本尊の仏様に対してお礼を申し上げ、お祈りする伝統行事であり、これからも大切に伝承していきたいと思います。