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アメリカにおけるインフレ率の推移(CPIおよびPCE)

グラフの下にある注をかならずお読みください (更新は気まぐれです)
           
2021年11月30日更新                
アメリカにおけるインフレ率の推移(前年同月比)  (2015年1月~2021年10月)

データ出所:Bereau of Labor Statistics および Beureau of Economic Analysis

注意:記載内容については十分吟味しているつもりですが、誤りがないことを保証するものではありません

 物価上昇の指数には労働統計局が発表するCPI(Consumer Price Index:消費者物価指数)と米商務省が発表するPCE(Personal Consumption Expenditures Price Index:個人消費支出指数)がある。CPIは世帯調査にもとづいて家計の消費構造(購入商品の構成)を2年ごとに見直しながら、その購入にかかる費用がどう変化するかをみるものである。これに対し、PCEはおもに事業所調査にもとづいて消費構造を随時見直しながら、その購入にかかる費用がどう変化するかをみるものである。またCPIは個人の直接的支出だけが対象となるのに対し、PCEはたとえば会社が個人に提供している医療保険にかかる費用など個人に対する間接的支出も対象としており、PCEの方がより包括的なものとなっている。理論上はPCEの方が日々の変化をより正確に反映することができると考えられる。このためFRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)は、物価上昇の指数としてとくにPCEを重視している。
 なお上記の説明以外にもCPIとPCEにはさまざまな違いがある。CPIは、持ち家について家賃相当額を支出として消費に組み入れており、PCEより家賃の占める割合が大きい。一方、PCEは個人に対する間接的支出を組み込んでいるためCPIより医療の占める割合が大きくなっている。


2021年10月2日更新                
Core PCEとトリム平均PCEの推移(前年同月比)   (2015年1月~2021年10月)

データ出所: Beureau of Economic Analysis および Federal Reserve Bank of Dallas

 トリム平均PCEとは、価格変動がとくに大きい物品・サービスを除いて算出されたPCEのことをいう(上位31%、下位24%の品目を除外)。ダラス連銀が毎月データを計算し公表している。トリム平均PCEは、価格変動が大きいエネルギー・食品だけを除いたコアPCEより、長期的な物価傾向を示すのにすぐれた指標と考えられており、FRBはインフレ傾向を判断するときトリム平均PCEも参考にしている。上の図からは、コアPCEはトリム平均PCEから下方乖離する傾向があるものの、周期的に前者は後者に近づく傾向のあることを見てとることができる。

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