Body−Check



くらげの、各部の名称と、働きを、少し  私の知っている限りで。


まずは、くらげって?
刺胞動物や有櫛動物のうち、浮遊生活期の形態の時をクラゲといい、 着生生活期をポリプというそうです。

その、刺胞動物の中には、ヒドロ虫綱と、綱鉢虫綱があり
有櫛動物は、無触手綱と、有触手綱に分けられるそうです。

その中ので、我が家の「くらげ」は、
刺胞動物→綱鉢虫綱→根口クラゲ目→ タコクラゲ科のカラータコクラゲといわれいてた、今は別種とされている 「ブルージェリー」こと学名Catostylus mosaicusと、
おなじ根口クラゲ目→サカサクラゲ科の 「サカサクラゲ」こと「カシオペア」です。
ヒドロ虫綱→花クラゲ目→「えだあしくらげ」の3種です。

上記字消し部を下記に訂正です。
くらげMLの、先輩から、気になる記述があるとの指摘が有りました、 間違った情報を公開していた事を、お詫びして訂正致しますと共に、 訂正して下さった、 まみずくらげの、ミヤカワ様に感謝します。 勉強不足で、紅顔の至りです。


その、刺胞動物の中には、ヒドロ虫綱と、鉢虫(はちむし)綱と、クラゲを出さ ない花虫鋼があり、
有櫛動物は、無触手綱と、有触手綱に分けられるそうです。
(かつて鉢虫鋼に分類されていたアンドンクラゲなど立方クラゲ目は最近独立し、 箱虫鋼となっているそうです。)

その中で、我が家の「くらげ」は、
刺胞動物→鉢虫綱→根口クラゲ目→ カトスティルス科の「ブルーカラージェリー」 こと学名Catostylus mosaicus
(「カラータコクラゲ」等の商品名は適当で無いと言われるのは、、 タコクラゲMastigias papuaはタコクラゲ科で、分類上はイヌとネコほど も違うからです。)と、
おなじ根口クラゲ目→サカサクラゲ科の「サカサクラゲ」Cassiopea ornata こと「カシオペア」と、
ヒドロ虫綱→花クラゲ目→エダアシクラゲ科 →「「エダアシクラゲ」Cladonema japonicaの3種です。



そして、このコーナーは、 ブルーカラージェリーを重点に構成してありますので、他のクラゲには 当てはまらない場合も有ります(念のため)。



成体(くらげ、浮遊生活期)です。


頭とか、傘と言っていますが、蛸と一緒で「ボディ=胴」が正解かしら。

足と言っている部分は、「口腕」名前のとおり腕のように餌をかき集め食べるところ 、通常8本ある口腕の1本1本がカリフラワーの房のような形状で、 沢山の口の集合体でです。

通常「目=眼点」と、呼ばれているものが有りますが、これは、 物を見るためのものではなく明暗と、上下を認識する為のものであると 言われています、それだけでも、岩や壁などの障害物は解るそうです。



足(口腕)の、アップです。
房が解りますか?


追記(2000.12.26>比較用に、タコクラゲの足(口腕)のアップも載せてみました。 カラージェリーの足に、スパンコールのようなピラピラしたものと、 付属器といわれる三角柱の、吹流しがついています。


こちらは、サカサの足(口腕)、どちらかというと、タコクラゲの口腕に近い感じ、 ぴらぴら、付属品がついています、それがちょっと花びら?か、葉っぱ型って感じ。


ボディには、脳や心臓はなくあるのは「胃」です。花形とかクローバーがたと 言われる形で、口腕で集めた餌が集まってきます。
透明のボディの個体では、オレンジ色の餌を認識できます。

くらげには、雌雄の別があって、雄の放出した精子を、口腕から取り込み、 雌の体内で受精した卵子をプラヌラという、幼生にまで育てます。
プラヌラになった受精卵は、親から離れ泳ぎだします。 泳ぎだしたプラヌラは、海底の海藻や、岩にたどり着き ポリプ(固着生活期)になります。
追記(2000.12.12)着床した、プラヌラは、ポリプになのます、 このポリプは、ストロンを伸ばして分裂で、増殖したり、夢精生殖で、ポリプが無性生殖によって直接プラヌラ (にそっくりなもの)を生み出すのです。これを、プラヌロイド(プラヌラのようなもの、または、プラヌラ様幼生)と いいます。受精卵から発生するプラヌラとは似て非なるものなのです、見た目は似てるけどその出来方がずいぶん違うのです。




平成11年10月21日
「これなに?」というのが、水槽に発生しました。私はブルージェリーの ポリプだと思っていますが真相は、いかに?(推理小説じゃないって?) たわしのような、ハリモグラのような形状なので、ハリモグラポリプと( 私がつけた俗称、仮称です、念のため)、呼ぶことにします。

平成12年1月1日
エダアシクラゲのヒドロであるとおもわれます。
って、タイドプールスズキさまよりEメールを頂きました。
ざ・残念です〜ぅ。カラージェりーじゃないのね・・・




平成12年5月5日
← 左の写真は、まみずくらげの、 ミヤカワ様に撮って頂いた、「なんだこれ」のポリプ(ヒドロ花)の、 顕微鏡写真です。私のピンぼけ写真では良く分からない触手も 良く分かるでしょう。

ハリモグラは、「えだあし」ではないらしいです、でも、なんだかわかりませーんって。
いまだ「なんだこれ」は、「なんだこれ」のまま、今後の展開に、こうご期待。






平成12年11月12日
ちょっとましな、エダアシクラゲのポリプの写真が撮れました。



原色検索日本海岸動物図鑑1 保育社発行によると。
エダアシクラゲ科 ( Cladonematidae )エダアシクラゲ Cladonema pacificum Naumov ヒドロ茎は分枝せず、各ポリプは小型で高さ1mm程度、ヒドロ花先端に通常4本の有頭触手を持つ、 ヒドロ花基部に数個のクラゲ芽が1個ずつ形成される、日本各地に分布する。

と、書かれてありました。



ことしも、やっぱりハリモグラが発生しています、去年の写真よりは見やすいですか?






ポリプは小さなイソギンチャクのようです。
触手を伸ばして、流れてくるプランクトン等の動植物を捕食して成長します。 このとき、ストロンと呼ばれる植物の根のようなものをのばして無精生殖で、 増殖、分離もします。
プラヌラも、産むと言われいてます。


↑ 上のは、まみずくらげの、 ミヤカワ様に撮って頂いた、ポリプの顕微鏡写真です。 やはり、これも、さかさのポリプです、実はブルージェリーの ポリプを見た事が無いので、 実物をゲットするまで、これで想像してください、 ブルージェリーのポリプは、さかさのより少し華奢だと聞いています。 ブルジェリーのものは、今後にご期待下さい。

餌の少ない時期は、ポリプの状態でじっと、何ヶ月も辛抱します。 ポリプからストロビする時期は、個体と環境によって違います、 半年ヶ月もポリプのままだったりします。


餌が豊富な時期に、ポリプからストロビします。 稚くらげになって浮遊生活に入ります。ブルージェリーやさかさくらげは、 この時すでに、親くらげのミニチアの形ですが、


みずクラゲなどは、 エフィラ、メティフィラと言われる状態を経て、親クラゲと同じ形になります。
こちらの写真も、さかさです。 ブルジェリーのものは、今後にご期待下さい。


餌について
通常、天然では、プランクトン食なのですが、飼育下で、 プランクトンを餌に与えるのは無理がありますので、 アルテミアと呼ばれる、極小海老の幼生を与えます。
乾燥卵が缶入りで売られていますので、 この卵を孵化させるわけです。
アルテミアは、ブラウンシュリンプブラインシュリンプとも、 シーモンキーとも呼ばれ、 海水2に対して真水1の割合で薄めた、汽水に 卵を入れ、ブクブク、エアレーションすれば、 24時間後には孵化すると言うわけです、 ただし、水温26度のときという条件がありますので、 水温が低いと、孵化に時間が掛かりますので保温した方が良いようです。


海水について
くらげを長生きさせるにはということに、何処の水族館も、 試行錯誤してきたようです、くらげの寿命は短いので、毎年発生の時期に、 天然の個体を捕獲してきて、短い期間のみ展示している 水族館も、多いようですが、バックグラウンドでは、世代交代(繁殖)によって 次世代の個体を得る努力をしているようです。


まず、くらげの飼育で必要なことは、水質・水温・水流です。

当然、くらげに限らず魚や、無脊椎動物などは、水質・水温など自然の 状態に近いほど良いとされていますが、くらげは、これに水流が加わります。
水質が悪ければ、体調に異変をきたし、穴が開いたり、足が切れたり、 水温が高すぎれても、低すぎても、一夜にして解けてなくなってしまいますし、 水流がなければ、底に滞ってしまいます、底に滞るだけでなく、そのまま放置すれば 自己溶解してしまいます、また、強すぎれば、水流に翻弄されて 破れたり千切れたりして、個体にダメージを与えることになります。
適切な水質・水温・水流が必要と言うことになります。

適切な水質とは、
バクテリア(硝化細菌)が、濾過槽に定着していて 餌の残りや糞などを硝化または分解してくれることで、 くらげや魚に有害な物質を無害化してくれる状態になっていること、 海水中の亜硝酸濃度や、PHが、一定に保たれた状態の水質のことです。 上記字消し部を取り消し、下記のブルー字を追記です。
亜硝酸は限りなくゼロに近い数値が理想です。
好気性バクテリアと、嫌気性バクテリアが、バランスよく定着した水槽では、 アンモニアや亜硝酸が増えすぎず、くらげさんが快適と言うわけです。

バクテリアの働きによって、アンモニア=>亜硝酸=>硝酸、となるわけですが、 バクテリアが、完全に定着するまではこの硝化作用が完全におこなわれないので、 アンモニアや亜硝酸が、許容量を超えるのでさあ水換えしましょうって、 濃度を薄めるって訳です。
アンモニアは微量で猛毒、亜硝酸はちょっとマシ、硝酸は害は少ないけど 蓄積するとphが下がったり成長阻害が起るので、硝酸が増えても、 やっぱり水換えしましょう、というわけです。
また、水槽立ち上げ初期などバクテリアのバランスが悪いときも、たびたび 水換えして、アンモニアや亜硝酸の濃度を薄めるって訳です。

適切な水温とは、
くらげさんの住んでいるところの、水温と言う事になります、 温帯のくらげ、亜熱帯のくらげ、に合わせて水温も一定にする必要が有ります、 夏にはクーラーを付けたり、冬にはヒーターを入れたりとにかく、くらげさんに 快適な環境を作るって訳です。

   水流は、
くらげさんが滞らず、翻弄されずっていう流れが必要です、 リットル/Hとかでは現せないので、私はくらげさんを実際に 入れた状態で水流調節をしました。

そして、海水は
天然の海水を汲んでくるのも良いでしょう、但しゴミや、 雑菌の少ない、流れのある所でなるべく沖の方で汲む事となると、 ちょっと無理が有るので、人工海水のもとを、水道水に溶かすっていう 手もあります、天然海水には含まれるミネラルが不足しがちなので、 別途添加すると良いかもしれないですね。 最近は、無脊椎動物用に、カルシュウムとかストロンチュウムとか、 いろんな液体添加剤が出回って手に入りやすくなりましたので大変 助かっています。



クラゲの分類図

分  類

特  徴

種  類





刺胞動物門
CNIDARIA
ヒドロ虫綱
HYDROZOA
花クラゲ目ANTHOMEDSAE 眼点は有る、
平衡器が無い
エダアシクラゲ
カミクラゲ
ドラインクラゲ
タマウミヒドラ
ニンギョウヒドラ
マクラゲ
タカタアシクラゲ
オトヒメノハナガサ
軟クラゲ目
LOPTOMEDUSAE
眼点も有る、
平衡器も有る
オワンクラゲ
エイレネクラゲ
ヒトモシクラゲ
ギヤマンクラゲ
サラクラゲ
シロガヤ
淡水クラゲ目
LIMNOMEDUSAE
海藻の間等に住む
淡水に住む物も有る
マミズクラゲ(淡水)
カギノテクラゲ
コモチカギノテクラゲ
ハナガサクラゲ
硬クラゲ目
TRACHYMEDUSAE
外洋性で
ポリプ世代が無い
カラカサクラゲ
ツリガネクラゲ
イチメガサクラゲ
ニジクラゲ
クロクラゲ
管クラゲ目
SIPHONOPHORA
浮き袋の下にポリプの
群体を作って浮遊する
カツオノエボシ
ボウズニラ
ヨウラククラゲ
バレンクラゲ
鉢クラゲ綱
SCYPHOZOA
十文字クラゲ目
STAUROMEDUSAE
ポリプとクラゲが合着した
形で着生生活をし足盤で
移動する
アサガオクラゲ
ジュウモンジクラゲ
シャンデリアクラゲ
立方クラゲ目
CUBOMEDUSAE
体が立方体で有る アンドンクラゲ
ヒクラゲ
冠クラゲ目
CORONATAE
おもに深海に住み、
黒褐色か濃紫色
クロカムリクラゲ
ムラサキカムリクラゲ
エフィラクラゲ
旗口クラゲ目
SEMAEOSTOMEAE
口腕は4体で、
傘縁に触手が有る
ミズクラゲ
アカクラゲ

アマクサクラゲ
オキクラゲ
ユウレイクラゲ
根口クラゲ目
RHIZOSTOMEAE
口は中央に無く、
口腕上に有る
ムラサキクラゲ
タコクラゲ
サカサクラゲ

ツベルクラーター
カラージェリー(仮称)
スナイロクラゲ
ビゼンクラゲ
エチゼンクラゲ
エビクラゲ
花虫類 クラゲ型は無く、
ポリプ型のみ
サンゴ
イソギンチャク
ウミトサカ
有櫛動物門
CTENOPHORA
有触手綱
TENTACULATA
触手が有る カブトクラゲ
チョウクラゲ
オビクラゲ
フウセンクラゲ
テマリクラゲ
無触手綱
NUDA
触手が無い ウリクラゲ
アミガサクラゲ


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